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「15分でいいから聞いてほしいんだ」毎月コールセンターに電話をくれた客。翌月、客から手紙が届いたワケ

  • 2026.8.30

月に一度、同じ人から電話がかかってきた

以前、私はメーカーのコールセンターで働いていました。

電話で問い合わせを受けたあとには、内容を入力したり、必要な部署へ連絡したりする作業があります。

電話が続けば、そのぶん処理しなければならない仕事も残っていきます。

そんな職場に、月に一度ほど電話をくださる方がいました。名乗る声を聞けば、すぐに分かるほどです。

「15分でいいから聞いてほしいんだ」

内容は、商品を使って気づいたことや改善してほしい点でした。会社にとっても利用者の意見は大切なので、もちろん話はうかがいます。

ただ、その方は思いついた順に話されるため、電話を切ったあとで内容を整理し直すこともありました。

以前、メールや手紙でもご意見を受け付けていると案内したことがあります。それでも翌月になると、また電話がかかってきました。

電話で直接話すほうが、その方には伝えやすいのだろうと思っていました。

話を聞きながら、その場で整理してみた

ある月、私は少しやり方を変えてみました。

「お話を間違えずに残したいので、要点を確認しながら書いてもいいですか」

そう伝えると、「もちろん」と返ってきました。

私は話を聞きながら要点を書き留め、ひと区切りつくたびに確認しました。

「今のお話は、商品のこの部分をもう少し使いやすくしてほしい、ということで合っていますか」

「そうそう。それと、もうひとつあってね」

話が前後したときには、どの意見についての補足なのかも確認しました。

すると、いつもより話の内容が整理されていきました。

最後に、書き留めた内容を簡単に読み上げると、その方は少し考えてから言いました。

「こうやって整理すると、最初から自分で書いて送ったほうが分かりやすいかもしれないね」

私は「お手紙でも受け付けていますよ」とだけ答えました。

翌月、電話の代わりに届いたもの

翌月、いつものころになっても、その方から電話はありませんでした。

数日後、私のところに一通の封筒が回ってきました。

中には便箋が数枚入っていて、商品の感想や改善してほしいことが項目ごとに書かれていました。

最後には、こんな一文もありました。

「このほうが、言い忘れがなくていいね」

私は内容を確認し、担当部署へ共有しました。

それからも、その方からはときどき手紙が届きました。

電話を断ったわけではありません。こちらが無理に手紙へ変えてもらったわけでもありません。

一度、話している内容を一緒に整理したことで、その方自身が自分に合う伝え方を見つけたのだと思います。

今でも封筒を見ると、あの便箋を思い出すことがあります。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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