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「サービスが悪かったんだから、少しは安くしてよ」三泊中は笑顔だった客。だが、チェックアウトで言い出した主張とは

  • 2026.8.29

三日間、不満を口にすることはありませんでした

ホテルで働いていたころの話です。フロントだけでなく、館内の案内や食事まわりの対応もしていたため、三泊されたあるお客さまと何度も顔を合わせました。

その方は、滞在中ずっと感じのよい方でした。食事のあとには「ごちそうさま」と声をかけてくださり、外出するときも笑顔で会釈をしてくださいます。

少なくとも私が接した範囲では、部屋や食事について不満を言われたことはありませんでした。

ところが、チェックアウトの朝です。

精算額をご案内すると、お客さまは画面を見たまま少し黙りました。

「思っていたより高いな」

そう言ったあと、急に滞在中のことを話し始めたのです。

「料理も待たされたし、部屋の掃除も足りなかった。これでこの金額は納得できないよ」

私はまず謝り、どの食事や、部屋のどの部分が気になったのかを確認しました。しかし話しているうちに要求は大きくなっていきました。

「サービスが悪かったんだから、少しは安くしてよ」

さすがに私だけでは判断できません。支配人を呼ぶことになりました。

支配人は、確認できることだけを整理しました

支配人はお客さまの話を最後まで聞いたあと、スタッフが残していた記録を確認しました。

食事の注文を受けた時刻と提供した時刻、客室清掃を行った記録、滞在中にフロントへ寄せられた申し出の有無。確認できる範囲を一つずつ見ていきます。

料理については、一部お待たせした時間があったものの、特別に長時間だった記録はありませんでした。

清掃についても通常どおり行われていましたが、もちろん記録だけで部屋の状態すべてが分かるわけではありません。

支配人はその点も含めて説明したうえで、静かに伝えました。

「ご不快な思いをされた点については申し訳ございません。ただ、確認できる内容から、宿泊料金をすべて免除することはできません」

お客さまはしばらく納得できない様子でしたが、支配人が同じ説明を繰り返すと、最後には料金を支払われました。

帰られたあと、私はどっと疲れました。

けれど同時に、支配人が感情的に言い返さず、分かることと分からないことを分けて話していたのが印象に残りました。

それ以来、何か気になる対応があった日は、できるだけその日のうちに記録を残すようになりました。記憶だけに頼らず、あとから事実を確認できるものを残しておく。その大切さを知った出来事です。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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