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お下がりの花柄がこんなに素敵。マダムに学ぶ、自由なおしゃれの楽しみ方【書評】

  • 2026.8.27

【漫画】本編を読む

流行の服ならすぐに買える時代でも、本当に心をつかまれる一着は、案外どこにも売っていない。では、どこを探せば、そんな一着と巡り会えるのか。

『マダムが教えてくれたこと』(ユニカ/KADOKAWA)は、喫茶店で働く女子大生が、憧れのマダムとの出会いを通して、自分の世界を広げていくコミック。マダムの装いには、おしゃれをもっと自由に楽しむための発想が詰まっている。

ある時、女子大生は、マダムが着ている花柄の洋服に見惚れる。どこで買ったのだろう。通販で似たものを探してみるものの、マダムが着ていたような服はなかなか見つからない。すると、マダムはそれが姉の昔のお下がりだと教えてくれる。クローゼットを漁っていたら、たまたま出てきたものだという。

女子大生は驚く。特別な店で買ったのではなく、家の中に眠っていた服。それなのに、マダムが着ると見事に魅力を放つ。家族の服の中には、自分では選ばないような一着が眠っていることもある。通販や店頭を探すだけでは出会えない服が、案外すぐそばにあるのだ。

手に入らないものに憧れる気持ちはよくわかる。けれど、新しい服を買うことだけが、おしゃれの楽しみではない。昔の服、家族の服、しまい込まれて忘れていた服。それを今の自分の感性で着てみれば、思いがけない魅力が見えてくることもある。マダムの装いは、服との出会い方そのものを変えてくれる。読んでいると、自分のクローゼットにも、まだ知らない一着が眠っているような気がしてくる。久しぶりにじっくりとクローゼットを隅から隅まで見てみたくなるだろう。

文=アサトーミナミ

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