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ネトフリ“配信終了”迫る…!「もっと観たいのに」新ドラマや映画“大活躍”女優が主演、3年前の超良作ドラマ

  • 2026.9.10
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伊藤沙莉(C)SANKEI

2023年に放送され、今なお根強いファンを持つテレビ朝日系ドラマ『シッコウ!!〜犬と私と執行官〜』が、9月12日をもってNetflixでの配信を終了する。「もっと観たいのに残念」と惜しむ声が上がる一方、「リアルで勉強できるし、知る人ぞ知る超良作ドラマ」と再評価する声も。伊藤沙莉の親しみやすい芝居とともに、知られざる“執行官”の世界を描いた本作の魅力を振り返る。

※以下本文には放送内容が含まれます。

知られざる執行官の世界

テレビ朝日系ドラマ『シッコウ!!〜犬と私と執行官〜』で描かれるのは、裁判所が下した判決や決定を強制的に実現する国家公務員・執行官の仕事だ。
借金を返さない人の財産や金品を差し押さえたり、家賃を滞納している住人に不動産の明け渡しを求めたりする。法廷ドラマではその性質上、判決が物語のクライマックスになりやすいが、本作が光を当てるのは、その“あと”である。

主人公の吉野ひかり(伊藤沙莉)は、犬が大好きで、犬からも不思議なほど好かれる女性。20社目にして憧れのペットサロンへの就職が決まり、都心にしては破格の家賃3万8000円というアパートも見つける。
しかし、親友の三戸夏奈(駒井蓮)は「私が資本主義のほかに信用していないもの2つは、無駄にオシャレなペットの店と、ありとあらゆる安すぎる物件」とバッサリ。その予言どおり、ひかりの前途には不穏な気配が漂っていた。

新居を見に行ったひかりは、アパートを双眼鏡で観察し、郵便受けの中までのぞいている怪しい男と遭遇する。男の名前は小原樹(織田裕二)。一見すると不審者にしか見えないが、その正体は家賃滞納者の状況を調査していた執行官だった。
後日、小原は執行補助者たちを伴ってアパートへ入り、住人の家財道具を次々と運び出していく。法律の知識を持たないひかりの反応はネガティブなもので、多くの視聴者が最初に抱く感想そのものだろう。裁判所の人間が鍵を開けて家に入り、物を差し押さえる。事情を知らなければ、確かに乱暴な行為にも見えてしまう。

ところが、ひかり自身も就職したばかりのペットサロンが突然倒産し、差し押さえを身近に経験することに。さらに犬が大の苦手な小原から、“犬担当”の執行補助者にスカウトされる。
犬が大好きなひかりと、犬を見るだけで取り乱す小原。異色の凸凹コンビが誕生したことで、堅苦しくなりがちな題材が、ぐっと親しみやすいお仕事ドラマへと変わっていく。

伊藤沙莉が持ち込んだ“胸のざわつき”

決められた手続きに従って淡々と職務を遂行する小原に対し、ひかりは、目の前の人がなぜ借金を抱えたのか、なぜ家を明け渡せないのかが気になって仕方がない。理不尽に思えば小原へ噛みつき、執行対象者の事情を知れば深く同情する。
強制執行には、相手の感情に流されない冷静さが必要である。しかしだからと言って、目の前の人間を物のように扱っていいわけではない。小原が守る法と、ひかりが守ろうとする人の心。その両方がそろって初めて、執行は単なる“強制”ではなくなる。

ひかりはやがて、執行を妨げるのではなく、制度と対象者の間をつなぐ存在へと成長していく。誰の懐にも自然に入り込み、本音を引き出すことができる。犬に好かれるだけでなく、人との間にも柔らかな道を作れることが、彼女の本当の才能だった。
そんなひかりの魅力を支えたのが、伊藤沙莉の芝居である。

驚き、戸惑い、怒り、呆れ。感情がくるくると表情に浮かび、独特のハスキーボイスから発せられるツッコミには温度がある。専門用語の多い題材でありながら説明臭く感じないのは、ひかりの素直な反応が視聴者を置いていかないからだ。

差し押さえの先にある“人生のリスタート”

差し押さえは、当事者にとって大きな喪失だろう。家や財産を失い、それまでの暮らしが終わってしまうこともある。しかし本作が描いているのは、強制執行によって閉じられる人生ではなく、その先で始まる“リスタート”なのである。
このテーマは、伊藤が2024年の連続テレビ小説『虎に翼』で演じた猪爪寅子にも通じている。法律は何のためにあり、誰を守るものなのか。制度のなかからこぼれ落ちる声へどう向き合うのか。

ひかりは法律の外側から素朴な疑問を投げかけ、寅子は法律の内側で「はて?」と立ち止まる。立場は異なっても、どちらも伊藤の持つ親しみやすさと、簡単には納得しない芯の強さが生きる役だった。
今後も、その魅力を堪能できる作品が控えている。2026年10月10日スタートのドラマ『俺たちの箱根駅伝』では、箱根駅伝の生中継を担うテレビ局のセンターディレクター・宮本菜月を演じる。多数の映像や情報を瞬時に判断し、中継全体を動かす重責を担う役だ。感情豊かなひかりとは対照的な、冷静さと決断力を求められる人物をどう立ち上げるのかに期待が高まる。

さらに2027年1月15日には、劇場版『虎に翼』が公開予定。完全オリジナルストーリーで、寅子が“最後の事件”に挑む。連続テレビ小説を通して、迷い、怒り、笑いながら法の世界を切り開いた寅子と、伊藤がふたたびどのような時間を歩むのかも楽しみだ。

伊藤が演じる人物は、特別な能力で周囲を圧倒するよりも、目の前の矛盾に立ち止まり、自分の言葉で問いかける。その姿は、社会の仕組みと一人ひとりの感情をつなぐ橋のようでもある。


出典:ドラマ『シッコウ!!〜犬と私と執行官〜』テレビ朝日公式サイトより

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