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「さすがに怖いですね」シルバーウィークの高速で響く『ゴーッ』の異音…30代女性がSAに緊急停車した顛末

  • 2026.9.10
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出典:PIXTA(※画像はイメージです)

元自動車整備技術アドバイザーの松尾です。

シルバーウィークなどの連休は、高速道路を使って帰省や旅行に出かける人も増えます。普段は気にならなかった車の音が、長距離走行をきっかけに目立ってくることも。以前から付き合いのある、30代女性のHさんから、連休中のドライブで経験した出来事を聞きました。

「高速道路に入ってから、ずっと『ゴーッ』って音がするんです。最初はタイヤの音だと思っていたんですけど」

ところが、その後にABS警告灯まで点灯。整備工場で点検すると、音の原因は単なるタイヤのロードノイズではありませんでした。

高速道路で「ゴーッ」…速度が上がるほど大きくなる音

Hさんはシルバーウィークに高速道路を利用して帰省していました。走り始めてしばらくすると、車内に「ゴーッ」という低い音が響くようになったそうです。

「最初はそんなに気にならなかったんです。でも、速度が上がると音も大きくなって」

ただ、車は普通に走っています。ハンドルを取られるような感覚もなく、ブレーキもきいていました。そのためHさんは、「高速道路だからタイヤの音が大きく聞こえるのかな」と考え、そのまま走行を続けていました。ところが、途中で状況が変わります。

「メーターを見たら、ABSの警告灯がついていたんです。ブレーキは普通にきいていたので、余計にどうしたらいいのか分からなくなってしまって」

そこでHさんは無理に走り続けることをやめ、サービスエリアに入り、安全な場所に停車。私に連絡をくれました。

「タイヤの音」と決めつけず、車輪まわりを確認

Hさんから車の状況を聞いた私は、まず「そのまま長距離を走り続けないほうがいい」と伝え、整備工場での点検を勧めました。

整備では、タイヤの摩耗や空気圧だけでなく、ホイールやハブ、車輪を支えるベアリング、さらにABSセンサーなど、車輪周辺を確認します。実際に点検してみると、「ゴーッ」という音につながる車輪まわりの異常が見つかりました。さらに、ABS警告灯についても診断機などを使って原因を確認。

ここで重要なのは、「異音=タイヤ」と最初から決めつけないことです。タイヤの種類や摩耗状態によって走行音が変化するのはもちろんですが、車輪の回転に関係する部品でも、速度に応じて「ゴーッ」「ウーン」といった音が出ることがあります。特に今回のように、異音と警告灯が同時に発生している場合は注意が必要です。

「音だけならタイヤかな、で済ませていたかもしれません。でも警告灯までついたら、さすがに怖いですね」

Hさんも、異音と警告灯を別々の出来事として考えるのではなく、「車から出ている複数のサイン」として捉える必要性を実感したようでした。

整備士に伝えるべき「異音の情報」とは?

車の異音を整備士に相談するとき、単に「ゴーッと音がします」と伝えるだけでも構いませんが、いくつかの情報があると原因を絞り込む手がかりになります。たとえば、「何km/hくらいから音が出るのか」「速度が上がると音も大きくなるのか」は重要な情報です。

また、カーブを曲がったときに音が変化するのか、アクセルを戻しても音が続くのか、ブレーキを踏んだときに変化するのかも伝えてみましょう。さらに、ハンドルや車体に振動がないか、警告灯がいつ点灯したのかも確認しておくと、整備士が状況を把握しやすくなります。

ただし、走行中に無理をして確認するのは禁物です。異音を確かめるために速度を上げたり、運転しながらメーターを細かく確認したりせず、安全な場所に停車してから確認してください。そして、ABS警告灯が点灯した場合は、「ブレーキがきいているから大丈夫」と自己判断して長距離走行を続けないことも大切です。警告灯が途中で消えたとしても、異音が残っているなら点検を受けたほうが安心です。

連休前には、タイヤの空気圧や溝、ひび割れだけを見るのではなく、可能であれば足まわりや車輪周辺も含めて点検してもらいましょう。普段なら気づきにくい小さな異変も、高速道路で長時間走行すると一気に症状が目立つことがあります。

「異音だけなら様子を見る」ではなく、「異音+警告灯」になったら判断を変える。シルバーウィークの長距離ドライブを安心して楽しむためにも、出発前の点検と、異変が出たときに無理をしない判断を心がけたいものです。


ライター:松尾佑人(二級ガソリン自動車整備士・二級ジーゼル自動車整備士資格保有)
新卒で自動車整備業界に入り、約8年間整備に従事したのち、現役メカニックに向けた故障診断アドバイザーや各種講習の講師として活動。年間約1,200件の技術相談に対応し、電気回路や配線図の読み解きを基盤とした電子制御システムの解説を得意としている。


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