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鉄道員が「月1回」だけ食べられるステーキ…現役社員が明かす駅バックヤードの“知られざる日常”

  • 2026.9.9
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。現役鉄道会社社員の福本明文です。

普段私たちが何気なく利用している駅。乗務員や駅員が、ホームの端にある柵の向こうや、コンコースの奥にある「関係者以外立ち入り禁止」と書かれた重厚な扉を開けたりして、奥へと消えていく姿を見たことがある人は多いのではないでしょうか。

見慣れた駅の風景の中にある、あの扉の向こう側には一体どんな空間が広がっているのか、少し気になったことはありませんか? 今回は、そんな駅の関係者エリアの裏側を覗いてみましょう。

駅と隣り合わせのオフィス空間

扉の向こうに広がっている施設の代表といえば、駅の事務仕事を行う事務室です。構造は駅や会社によりますが、窓口の裏側が事務所と繋がっているところもあり、運賃の精算処理や落とし物の管理、駅の設備の監視など、多岐にわたる業務が行われています。

また、ターミナル駅や車両基地が併設されている駅には、運転士や車掌が出退勤の管理を受ける点呼所や、短い休息を取るための休憩所、泊まり勤務のための仮眠室が備わっています。

さらに本社機能や支社機能のある駅には、鉄道の現場を支える現業部門だけでなく、総務・経理・人事といった会社を支える管理部門や、営業部門のオフィスが入っていることもあります。こうした事務所の内部にはパソコンを置いた机が並び、一般的な企業のオフィスとそれほど大きく変わるものではありません。

胃袋を支える社員食堂!人気のメニューは?

関係者エリアの中には少し意外な施設も存在します。その一つが社員食堂です。不規則な時間で働く乗務員や駅員にとって、手早く温かい食事をとれる食堂はまさにオアシスのような場所です。

鉄道になじみのない方にとっては、どんなメニューがあるのか気になるところかもしれません。筆者の体験からお話しすると、やはり定番はカレーライスや、うどん、そばといった早く提供されて、すぐに食べられるものです。休憩時間に余裕がない時は、乗務員はわずかな時間で食事を済ませなければならないこともあるため、メニューの提供スピードは命といえます。

そんな中で特に人気を集めていたのが、ボリューム満点のカツカレーや、手軽に食べられるラーメンでした。体を動かすことが多く、神経を使う仕事の多い鉄道員にとって、安くてカロリーをしっかり摂れるメニューが人気です。また、筆者の勤務先では月に1回程度、ステーキセットなどの少し豪華な定食が出たり、ひな祭りにちらし寿司、夏に冷やし中華が出たりして、単なる栄養補給だけでなく、楽しみながら食事ができる工夫もされていました。

実は、こうした鉄道関係の社員食堂の中には、イベント等で一般利用客に特別に開放される場所もいくつか存在します。もしそうした機会があれば、鉄道員と同じ空間で、安くて美味しい裏側の味を楽しんでみてはいかがでしょうか。

他にも意外な施設が

駅の裏側には少し驚くような設備も存在していました。かつては乗務員や駅員が利用できる専用の理髪店や売店などが設けられている駅があったのです。これらの施設では、商品や散髪などのサービスが社員割引価格で提供されることも多く、安く手軽に利用できることから、現場で働く鉄道員たちから人気を集めていました。

しかし、街中に安価な理髪店が増え、駅ナカのコンビニが充実したことや、会社としての福利厚生の見直しなど、時代の流れとともに筆者の勤務先ではこうした設備は姿を消していきました。他社の状況を詳しく把握しているわけではありませんが、やはり、筆者の勤務先と同様に、こうした設備は姿を消しつつあるのであろうと推測されます。今となっては少し懐かしい、鉄道の舞台裏の風景と言えるのかもしれません。

扉の向こうの世界を覗くチャンス

普段は重い扉に閉ざされ、関係者しか立ち入ることのできない駅のバックヤードですが、会社によっては食堂のように一般に開放されているエリアがあったり、車庫の公開イベントや「駅の裏側見学ツアー」のような企画などで特別に入るチャンスが設けられたりすることもあります。

もしそんな機会に恵まれたなら、ぜひ参加してみてください。華やかな列車の運行を陰で支える、鉄道員たちのリアルな仕事の世界と生活の息遣いを、扉の向こう側に感じていただけるはずです。


ライター:福本明文
大学卒業後、鉄道会社に総合職として入社し、同業界に15年以上従事。鉄道部門だけでなく、タクシーやバス、小売りといった関連事業にも幅広く携わる。現在はWebライターとしても、広報を担当した経験を活かし、コラム記事の執筆からSNSへのコンテンツ提供まで多岐にわたって活動中。


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