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仮面ライダー、戦隊、ウルトラマン…“3大特撮”をすべて制覇した【イケメン俳優】月9でファン急増から20年、改名した現在地

  • 2026.9.30
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2006年11月、映画「TANNKA 短歌」初日舞台挨拶で取材の応じる黄川田将也(C)SANKEI

今からちょうど20年前、2006年の夏から秋にかけて放送された学園コメディドラマがある。TOKIO(当時)の長瀬智也が主演を務めた日本テレビ系土曜ドラマ『マイ☆ボス マイ☆ヒーロー』だ。

勉強が一切できないヤクザの若頭・榊真喜男が、高校を卒業しなければ組は継がせないと父に言い渡され、17歳と偽って高校へ編入する。豪快な真喜男と鮮やかなコントラストを描いていたのが、頭脳明晰だが体の弱い弟・美喜男だった。

この美喜男を演じていたのが、黄川田将也(現・黄川田雅哉)である。名前を聞いてピンとこずとも、そのさわやかな笑顔と印象的な出演作の数々を思い起こせば、ああ、あの俳優かと膝を打つ読者も多いのではないだろうか。

仮面ライダー本郷猛の翌年に演じた病弱な秀才の妙味

実は『マイ☆ボス』の前年、黄川田は特撮ファンや映画ファンの間で大きな注目を浴びていた。原点にして伝説の作品を現代に甦らせた映画『仮面ライダー THE FIRST』(2005年)で、主人公・本郷猛役に大抜擢されていたのだ。

183cmの長身の黄川田が演じたのは、改造され、洗脳され、そこから自分を取り戻していく孤高のヒーローだった。同年の東京国際映画祭では、高倉健、豊川悦司、小雪といった錚々たる映画人に続いて、劇中のライダー衣装をまとって登場している。

そんな初代ライダーの顔になった翌年に演じたのが、あの『マイ☆ボス』の美喜男だった。恵まれた体格の俳優に、知性と儚さを背負わせる役。破天荒に暴れ回る長瀬智也の若頭の隣に、線の細い秀才の弟が立つ。並べただけで絵になる対比だった。そして最終回、兄の真喜男は、組の跡目をこの弟に譲ると言い出す。

月9でファン急増「笑顔がかわいい」

黄川田は埼玉県出身、兄は元Jリーガーの黄川田賢司だ。俳優人生のスタートは、2000年の大ヒット映画『ホワイトアウト』に遡る。佐藤浩市率いるテロリスト集団の一員としてスクリーンデビューを飾ると、ファッションショーや雑誌の表紙にも登場し、存在感を示していった。

お茶の間の知名度を一気に押し上げたのが、2005年のフジテレビ系月9ドラマ『不機嫌なジーン』だ。竹内結子演じる主人公の新しい恋人、小学校教師の白石健一を演じると、笑顔がかわいい、あの人は誰、とファンが急増。同年のNHK連続テレビ小説『風のハルカ』への出演も相まって、一躍脚光を浴びることとなった。

当時、特技に挙げていたのはイラストだった。今のプロフィールには、趣味に加圧トレーニングやビリヤード、特技にバスケットボールとテニスが並ぶ。

変身する側から見守る側へ 三大特撮を制覇した役どころ

その後も刑事ドラマやサスペンスのゲストから、大河ドラマ『八重の桜』、連続テレビ小説『まれ』、そして主演を務めた映画『函館珈琲』(2016年)に至るまで、黄川田は着実に演技の幅を広げていく。

中でも特筆すべきは、特撮ヒーロー作品との縁だろう。

2005年に『仮面ライダー』の象徴である本郷猛を演じた彼は、2019年の『騎士竜戦隊リュウソウジャー』にマスターレッド役として登場。若き戦士たちに地球を守る使命を託す師匠をつとめた。さらに2022年の『ウルトラマンデッカー』では、防衛チームGUTS-SELECTを束ねるムラホシ タイジ隊長を演じた。穏やかだが芯の強い隊長で、本人は隊長という大役にうれしさと身の引き締まる思いがあると語っていた。

「仮面ライダー」「スーパー戦隊」「ウルトラマン」という日本の3大特撮シリーズのすべてに、それも主人公、師匠、隊長という物語の要となる役で名を連ねている。かつて自ら変身して最前線で戦っていた青年が、時を経て次世代の背中を押し、導く側へとシフトしていく。

20年後に挑む濃密な舞台空間

現在は、芸名を本名の「黄川田雅哉」へと改名。2026年3月には、東日本大震災の被災地を背景にした柿崎ゆうじ監督の映画『宣誓』に出演。さらに、2026年12月には、鈴木裕美が翻訳・演出を手がけるテネシー・ウィリアムズの名作戯曲『ガラスの動物園』(新宿シアタートップス)の舞台に立つ。登場人物わずか4人という濃密な会話劇の中で、彼は青年・ジムを演じる予定だ。

20年前、『マイ☆ボス』で若頭の横にそっと佇んでいた秀才の弟は、いま本名で、4人だけの舞台に立とうとしている。


※記事は執筆時点の情報です

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