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水野美紀が「惚れちゃうくらいかっこいい」と絶賛した【ベテラン俳優】とは?「本音で話しができる」

  • 2026.9.28
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2011年7月、舞台「ゲゲゲの女房」の制作発表に登壇した水野美紀(C)SANKEI

15年前の2011年9月、舞台『ゲゲゲの女房』の東京公演を控えた囲み取材で、水木しげるの妻をモデルにしたヒロイン・村野布子を演じた水野美紀が、その場の笑いを誘った一言がある。

ユニークな妖怪姿の共演陣の横で、「私も、本当は妖怪やりたかった」とこぼしたのだ。物語の中心に立つヒロインでありながら、妖怪役も演じたかったという。

『踊る』の雪乃から昭和を生き抜く芯のある妻へ

水野美紀と聞くと、『踊る大捜査線』シリーズの真下雪乃を思い出す人は多いだろう。今年2026年9月に公開された映画『踊る大捜査線 N.E.W. メトロポリスを駆け抜けろ!』は、スピンオフを除くと14年ぶりの新作だ。水野もふたたび雪乃として登場している。

当時の水野美紀といえば、同シリーズの雪乃役や、本格的なアクションもこなす身体能力の高さで知られていた。そんな彼女が、前年にNHK連続テレビ小説として社会現象を巻き起こした『ゲゲゲの女房』の舞台版で、昭和の漫画家を支える妻を演じる。雪乃のイメージが強い人には、少し意外な役に見えたかもしれない。

舞台ならではの趣向として、夫婦を取り巻く妖怪たちが登場する本作。夫の水木しげる役を務めたのは、これが初共演となる渡辺徹だった。水野は製作発表の場で、稽古を重ね、渡辺と夫婦役を演じながら布子の魅力を探っていきたいと意気込みを語っていた。

DVDをねだる渡辺徹との息ぴったりの掛け合い

鳥取県境港市でのお披露目公演を経て迎えた、東京公演直前の取材会。その場の空気は、実に和気あいあいとしたものだった。

水野が渡辺について、役の上では夫として、役を離れても先輩として「ホントに惚れちゃうくらいかっこいい」と手放しで絶賛すると、すかさず渡辺が「いまの、DVDにしてもらってもいいですか?」と記者におねだりしてみせる。劇中の夫婦関係がそのまま抜け出してきたかのような、息の合った掛け合いだった。

共演者については、「うわべだけじゃない本音で話しができる、非常にいいカンパニーです」と語った。水野のその言葉に、チームワークの良さが滲み出ていた。

ヒロインの衣装で放たれた本音

あの名言が飛び出したのは、そんな温かな空気の中だった。妖怪姿で並んでいた共演の篠田光亮が、妖怪から人間に戻る早着替えも見どころだとアピールした瞬間、水野の口から出たのが冒頭の「妖怪やりたかった」である。

実は製作発表の折、夫役の渡辺も、最初は妖怪の役かなと思っていたら水木先生の役をちょうだいした、と話していた。夫婦そろって、妖怪の役を思い描いていたことになる。

夫を立て、仲間を讃え、現場の熱量を真摯に伝える。そんな模範的な会見の場にあって、本音をこぼして場を和ませてしまう。

15年越しの伏線回収? 死神から高校野球の女性監督へ

あれから15年が経った今、水野の歩みを振り返ると、あの日の一言がまるで伏線だったかのように思えてくる。

今年2026年春、水野は古典落語をもとにした舞台『死神』で、なんとタイトルロールである死神の役を演じた。人間ならざる怪異を演じるにあたり、彼女は「役者として、実在しないものを演じるのはワクワクします」とコメントを寄せ、自由に創作できることを理由に挙げていた。15年前の「妖怪やりたかった」という一言を思い出させる配役だった。

さらに9月30日からは舞台『ナイボー!』で県立高校の野球部を率いる新進気鋭の女性監督に挑む。

雪乃から死神、高校野球の監督まで、変幻自在に役柄の幅を広げ続ける水野美紀。この先、どんな予想外の役を演じていくのか、さらなる進化が楽しみだ。


※記事は執筆時点の情報です

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