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「写真と実物が違うよね?これはどういうことなの」レストランで不満を漏らす客。だが、店員がそっと示したのは

  • 2026.8.25

運ばれてきた天ぷらを、じっと見つめる人がいた

平日の昼、和食のレストランでひとり遅い昼食をとっていたときのことです。

通路をはさんだ隣の席に、天ぷらの皿が運ばれてきました。定食とは別に、単品で注文したもののようでした。

ところが、その人は皿を受け取っても箸をつけません。割り箸は袋に入ったまま、テーブルの端に置かれています。

しばらくすると、その人はメニューを開き、天ぷらの写真が載っているページで手を止めました。

写真を見て、目の前の皿を見る。また写真に目を戻す。その動きを何度か繰り返しています。

やがて、通りかかった従業員に声をかけました。

「写真と実物が違うよね?」

「写真を見て、おいしそうだから頼んだんです。それなのに、これはどういうことなの」

怒鳴っているわけではありません。腹を立てているというより、本気で違いが気になっている様子でした。

従業員はメニューを確認しながら、「写真は盛りつけ例となっておりまして、内容が変わる場合がございます」と説明しました。

すると、その人は首をかしげます。

「でも、それならどこかに書いてあるんですか?」

チーフが指した、写真の下の小さな文字

従業員はいったん席を離れ、少しして黒い前掛けをつけた男性と戻ってきました。ほかの従業員がチーフと呼んでいる人でした。

「お待たせしました。こちらをご覧いただけますか」

チーフは手にしていたメニューを開き、天ぷらの写真の下を指しました。

そこには、写真は調理例であり、仕入れなどによって内容や盛りつけが変わる場合があることが、小さな文字で記されていました。

「天ぷらは、その日に入った野菜によって内容が変わることがあります。そのため、写真とまったく同じ盛りつけにはならないんです」

チーフはそう説明したあと、「もし揚がり具合など、料理そのものに気になる点がございましたら確認いたします」と付け加えました。

その人は、示された一文をしばらく読んでいました。

「…ここに書いてあったんですね」

そして少し間を置いてから、端に置いたままだった割り箸を手に取りました。

「わかりました。いただきます」

チーフは軽く頭を下げて席を離れました。

隣からは、やがて天ぷらの衣が割れる小さな音が聞こえてきました。私も止めていた箸を動かし、残っていた味噌汁を温かいうちに飲みました。

大きな言い争いにはならず、書かれていた内容を一緒に確認したことで話が収まった。そのやり取りが、なぜか印象に残った昼でした。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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