1. トップ
  2. ビジネス・マネー
  3. 「石が飛んできたのかな?」2階窓ガラスに“ヒビ”を見つけた60代女性、修理業者が確認したところ…判明した“意外な原因”に驚き

「石が飛んできたのかな?」2階窓ガラスに“ヒビ”を見つけた60代女性、修理業者が確認したところ…判明した“意外な原因”に驚き

  • 2026.9.11
undefined
出典元:PIXTA(※画像はイメージです)

元金融OLでFPのかきまりです。

今回ご紹介するのは、一人暮らしをする60代女性のSさんが体験した「窓ガラスのトラブル」です。

秋のある日、Sさんはめったに上がらない2階の窓ガラスに、いつの間にかヒビが入っていることに気づきました。近くに公園があるため、「台風で石が飛んできたのかな? それとも子どものいたずら?」と疑ったSさん。

そのまま放置するのも心配ですが、勝手に直して火災保険が使えなくなるのも困ります。「先に修理したら、保険って下りないの?」と不安に思い、まずは保険会社に相談してみることにしました。

「いつ割れた?」「業者には見てもらった?」

電話口で担当者から聞かれたのは、いくつかの質問でした。

「いつ頃、割れたことに気づきましたか?」
「家のどの部分のガラスですか?」
「修理業者には確認してもらいましたか?」
「外からいたずらなどで何かがぶつかった可能性があるなら、警察には届けましたか?」

Sさんは分かる範囲で答えていきました。

さらに、ガラスがどのような割れ方をしているのかも聞かれました。すると担当者から、思いがけない言葉が出てきました。

「ガラスには、熱割れという現象があります。もし今回のガラスが熱割れに該当する場合、Sさんのご契約内容だとお支払いの対象外となる可能性があります」
「熱割れ?」

Sさんにとっては初めて聞く言葉でした。

担当者から簡単な説明を受けましたが、「そんなこともあるんですね」と、当時はあまり深く考えずに聞き流していたそうです。

保険担当者が一度現地を確認することになりましたが、その前に修理業者に見てもらってもよいとのこと。そこでSさんは、まず修理業者に見積もりをお願いしました。

業者に言われた「熱割れですね」

undefined
出典元:photoAC(※画像はイメージです)

すると、ガラスを確認した業者から「これは熱割れですね」と言われました。

「ん? 保険会社が言っていた、あれ?」

Sさんは驚きました。

ガラスが割れるということは、台風や飛来物によるものだと思っていたSさん。業者から熱割れについて説明を受けましたが、どうしても納得できません。

「本当に熱割れなの?」

そこでSさんは、保険担当者にも実際にガラスを見てもらうことにしました。

業者から熱割れと言われたことは、あえて伝えませんでした。ところが、保険担当者が現地でガラスを確認すると、やはり答えは同じ。

「熱割れの可能性が高いですね」

業者にも保険担当者にも同じことを言われ、Sさんはますます気になりました。

「どうして見ただけで分かるの?」

熱割れとは、ガラスの一部分が日差しなどで温められる一方、別の部分との間に温度差が生じることで、ガラスに負荷がかかってヒビが入る現象です。

特に、日差しの強い時期には起こることがあります。

そして、熱割れにはヒビの入り方にも特徴があります。一般的に、ガラスの端部からほぼ直角に近い角度でヒビが入り、そのまま長く伸びるような形になることがあります。

一方、石などがぶつかってできた場合は、衝撃を受けた箇所を中心にヒビが広がるなど、異なる特徴が見られます。もちろん、ヒビの形だけで必ず原因を断定できるわけではありません。

しかし今回のSさんのガラスは、専門家が見ても熱割れと考えられる特徴があったのです。担当者がスマートフォンで熱割れの事例写真を見せてくれました。

すると、

「これ、うちの窓と全く同じじゃない?」

そこに映っていた写真と、自宅の窓ガラスのヒビの入り方が驚くほどそっくりだったのです。

保険料を抑えるために選んだ補償内容

そして、Sさんの火災保険が今回のガラスの修理に使えなかったのには、もう一つ理由がありました。

Sさんは保険料を抑えるため、不測かつ突発的な事故による汚損・破損を補償の対象外とする契約を選んでいたのです。

そのため、今回のような熱割れは支払いの対象外でした。

また、保険会社によってはそもそも、熱割れを経年劣化と捉えて特約の有無に関わらず対象外となるケースもあります

「台風で何かが飛んできて割れたと思っていたのに……」

Sさんにとっては、ガラスが自然に割れることがあるということも、保険の補償内容によっては修理費用が出ないことも、どちらも初めて知ることでした。

火災保険は保険金が出る事例より、よくある事例を確認しておくと◎

窓ガラスが割れると、「何かがぶつかったのでは?」と考えるのが普通かもしれません。しかし、ガラスは何もぶつかっていなくても、温度差によってヒビが入ることがあります。しかも、そのヒビには専門家が見れば分かる特徴があります。

Sさんにとって「熱割れ」は、まさに「そんなことあるの?」と思う、知られざるガラスのトラブルだったのです。なお、熱割れが保険の支払い対象になるかどうかは、加入している火災保険の補償内容や契約条件によって異なります

「窓ガラスが割れた=台風や飛来物による破損」とは限らない。

身近な窓ガラスにも、意外と知られていない割れる原因があるのです。


執筆:かきまり|元金融OL・現役FP

金融機関で14年間勤務した後、Webライターに転身。銀行業務、保険業務では、預金や資産運用、保険商品の提案をはじめ、相続対策や資産形成、ライフプランに関するアドバイスなど、多くのお客様の相談に携わってきた。専門的な内容も読者目線でかみ砕いて伝え、「読んで終わり」ではなく、実際の行動につながる実用的なコンテンツを目指している。FP2級/AFP資格保有。

の記事をもっとみる

注目コンテンツ