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母「結婚のお祝いに」“500万円の通帳”を受け取った35歳娘→口座を移そうと銀行へ行くと…銀行員に告げられた“予想外の一言”

  • 2026.9.2
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

元金融機関OLでFPのかきまりです。

今回は結婚を控えたAさん(35歳女性)の体験についてのお話です。ある日、母親から「小さいころにあなた名義で作った口座を、結婚のお祝いに」と、500万円が入った普通預金通帳を手渡されました。

これまで母親が管理していたため、Aさんがその口座の存在を知り、窓口で手続きをするのは今回が初めてです。結婚後Aさんは、自分の貯蓄500万円をその口座に移そうと銀行を訪れました。ところが、本人確認書類の提示を求められました。

何か怪しまれているのかなと思ったAさんが、「母親から譲り受けた口座なので、今回初めて窓口に来ました」と伝えると、窓口担当者から思いがけないことを教えてもらうことになりました。

「自分名義の口座=自分のお金」ではない?

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

銀行員から説明されたのは、「名義預金」という言葉でした。
名義預金とは、口座の名義人と、実際にお金を出した人や管理している人が異なる預金のことです。

Aさんの今回受け取った口座も、名義はAさんですが、口座を開設し、お金を貯め、これまで管理していたのは母親です。しかも、Aさんは母親から譲り受けるまで、その口座の存在すら知りませんでした。そのため、単純に「Aさん名義だからAさんの財産」と考えられるとは限りません。

税務上、誰の財産なのかを判断するときには、誰がお金を出したのか、誰が管理していたのか、名義人が自由に使える状態だったのかなど、実態が重視されます。

「自分の名前が書いてある口座だから、自分のお金」と思っていたAさんにとって、思いがけない話でした。

「毎年110万円以下なら大丈夫」とも限らない

母親は、Aさんのために長年コツコツと預金していたそうです。そこでAさんは、「毎年110万円を超えないように貯めていたなら、贈与税はかからないのでは?」と思いました。

確かに、贈与税には年間110万円の基礎控除があります。しかし、親が子ども名義の口座に毎年110万円以下ずつ入金していたからといって、それだけで毎年の贈与が成立するとは限りません。Aさんのように、本人が口座の存在を知らず、親が通帳などを管理していた場合には、いつ贈与が成立したのかが重要になります。

たとえば、今回Aさんが通帳などを受け取り、その預金を自由に管理・使用できるようになった時点で、口座に入っていた500万円全体について贈与があったと判断される可能性もあります。

「えっ、48万5,000円も?」思わぬ贈与税にヒヤリ

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

では、極端なケースですが、今回の500万円全額がAさんへの一括贈与として扱われたとします。
年間110万円の基礎控除を差し引くと、課税対象となるのは390万円。Aさんは35歳で、母親からの贈与について一定の要件を満たす場合、特例税率が適用されます。この場合、贈与税は48万5,000円です。

Aさんは思わずヒヤリとしました。

もちろん、これはあくまで極端なケースです。実際にいくらの贈与税がかかるのかは、これまでの預金の経緯や管理状況、贈与が成立した時期などによって変わります。

ただ、「母親が毎年少しずつ貯めてくれたお金だから大丈夫」と思っていたAさんにとって、500万円が一括で贈与されたと判断される可能性があるという話は、思いがけないものでした。

自分の500万円を混ぜるのは、いったんやめることに

実はAさん、結婚後も親から譲り受けたお金を別で管理するため、その口座に自分で貯めてきた500万円も移そうと考えていました。しかし、税金を徴収される可能性があると知り、考えを改めます。

「もし後から税金を支払うことになったら、自分のお金と一緒にしてしまうと分かりにくくなりそう」

そう考え、まずは母親に、これまでどのようにお金を貯めてきたのか、誰が管理していたのかを改めて確認することにしました。場合によっては、口座を母親に戻すことで税務上どのように整理されるのかなども含め、税理士などの専門家に相談する必要があります。

「自分名義だから大丈夫」と思い込まない

親が子どものために貯めてくれたお金は、とてもありがたいものです。

一方で、親が子ども名義の口座を管理していた場合、単純に「子どもの名義だから子どもの財産」とはいえないことがあります。

さらに、名義預金は贈与だけでなく、相続の場面でも問題になることがあります。

親からまとまったお金を譲り受けたときは、すぐに自分の貯蓄と混ぜるのではなく、誰のお金として貯められていたのか、誰が管理していたのか、いつから自分が自由に管理できるようになったのかを確認しておきましょう。

「毎年110万円以下だから大丈夫」と金額だけで判断せず、判断に迷う場合は、手続きを進める前に専門家へ相談することが大切です。


執筆:かきまり|元金融OL・現役FP
金融機関で14年間勤務した後、Webライターに転身。銀行業務、保険業務では、預金や資産運用、保険商品の提案をはじめ、相続対策や資産形成、ライフプランに関するアドバイスなど、多くのお客様の相談に携わってきた。専門的な内容も読者目線でかみ砕いて伝え、「読んで終わり」ではなく、実際の行動につながる実用的なコンテンツを目指している。FP2級/AFP資格保有。

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