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「相続放棄したのにもらっていいの?!」父の“保険金1,500万”に喜んだ40代姉→後日、税理士から告げられた事実に“絶句したワケ”

  • 2026.9.24
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは!税理士・元国税調査官の神崎遊です。

相続財産はプラスの財産だけではありません。故人が借金をしているなど、マイナスの財産があることも少なくありません。
後から借金が判明し、簡単には相続手続きが進まないことも相続の場面では起きています。

今回は、いろいろ面倒だし「相続放棄すれば問題解決!」と思ったものの想定通りに進まなかったAさんの体験談をご紹介します。

とにかく面倒なことが嫌いな姉

40歳のAさんには、3つ下の妹がいました。姉妹の性格は真逆。Aさんは「嫌いなものは手続き」と言うほど、手間のかかることが大嫌い。反面、妹は家電製品を新しく買ったら、マニュアルを熟読するタイプ。

父の相続でも性格の差が行動に出ました。

「お父さん借金もあるんでしょ?なんか調べるのもめんどうだし、私は相続放棄するから」Aさんはそう言って、母と妹に財産を渡すことにしました。

手続きから遺品整理まで、調べながら妹がすべてこなしたそうです。

相続財産を整理していたら、死亡保険金の受取人がAさんになっていることが判明しました。

死亡保険金は相続放棄していても受け取れる

相続財産となるのは、故人が残した預貯金、不動産などです。そのなかには、死亡保険金は含まれていません。受取人独自の財産とされているからです。

そのため、相続放棄をしていたとしても受け取ることができます。

「相続放棄したのにもらっていいの?!」と1,500万円の保険金がもらえると知って、喜ぶAさん。

「でも、お姉ちゃんにも相続税かかるかもだって」

『相続放棄すれば関係ない』はずだったのに…。

妹に引っ張られて、Aさんも税理士のところに連れて行かれることに。

死亡保険金はみなし相続財産?

死亡保険金は相続財産ではないのですが、死亡したことをきっかけにもらえることから、相続財産と同じように扱われる「みなし相続財産」になります。

ただし、死亡保険金には非課税枠が設定されており(法定相続人×500万円)までは税金がかかりません。Aさんのケースでは法定相続人は、Aさん、妹、母の3人。相続放棄したAさんも計算に入れることができるので、1,500万円までは税金がかからないはずでした。

ところが、相続放棄した者が受取人であった場合は、この非課税枠が使えないので1,500万円に相続税がかかる可能性があったのです。

「えぇ!?相続放棄したことで、めんどうなことになってない?」Aさんは青ざめました。

相続税は必ずかかるわけではない

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

「相続税の計算には基礎控除があるので、その範囲内であれば税金がかからないんですよ」

税理士に言われ、Aさんは祈るような気持ちで試算してもらいました。

今回、相続財産となるのは預貯金、不動産などが4,000万円。ここに死亡保険金1,500万円を加えて合計5,500万円です。しかし、マイナスの財産である借金が1,000万円あったことから、相続財産の合計は、差し引き4,500万円でした。

一方、基礎控除は(3,000万円+法定相続人×600万円)で計算します。

ここでも、相続放棄したAさんを含め、法定相続人が3人として計算します。

結果、相続財産の合計が基礎控除4,800万円以内であったことから、相続税はかからないことが分かりました。

「税金がかからないみたいでよかったね」と妹に言われ、「本当にね」とほっとした様子のAさんでした。

「めんどうだから」を理由に相続放棄しない

相続放棄したからといって、「相続手続きはおわり」ではありません。安易な相続放棄で、余計に大変なことになるケースもあります。

相続放棄を選択する場合は、慎重に判断しなければなりません。


執筆:税理士・元国税調査官 神崎遊

国税組織で12年間勤務し、法人税調査を中心に200件以上の税務調査に従事。現在は「ゆとり税務会計」を運営し、中小企業・個人事業主の税務支援を行っている。

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