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「施設費はこの口座から払って」母から“貯蓄350万円”の通帳を渡されるが…→2年後、50代娘を待ち受けていた“想定外の大誤算”

  • 2026.9.25
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

みなさま、こんにちは。元銀行員の金融ライター・池田です。

「親の介護費用は親の年金と貯蓄でまかなおう」と考える人は多いでしょう。しかし、“年金では不足する分を貯蓄から取り崩す”という場合は要注意です。

今回は、親の施設入居にあたって『年金+貯蓄350万円』を託されたものの、想定外の誤算に苦しむことになった娘の事例を紹介します。

「介護施設の費用は母の年金と貯蓄でまかなえる」と安心していた女性

50代の女性・Aさん(仮名)は、一人暮らしの母が入居する介護施設を探していました。

なかなか空きがなく困っていたところ、運良く近所の民間施設に入居できることに。

入居一時金は0円、毎月の費用は15万円です。

「母は『施設費はこの口座から払って』と。通帳を見てみると、年金は月11万5,000円、貯蓄は350万円でした。年金だけでは毎月3万5,000円不足するので、入居させていいものか迷いましたが…。ある程度貯蓄があるので大丈夫かなと思っていました」

Aさんの母の場合、貯蓄の取り崩しにより、単純計算で8年間は介護施設の費用を支払えます。

「当面は母のお金だけでまかなえるし、援助も必要ないから安心」

そう思っていたそうです。

2年後、通帳残高を見てあ然…

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

母が介護施設に入居してから2年後、貯蓄からは毎月3.5万円を取り崩し、合計84万円を支払いに充てました。

350万円あった残高は、266万円に。

そんな中、母に頼まれて保険証券の確認をしていると、母が加入しているのは医療保険のみであることに気が付きます。

終身保険は十数年前に解約しており、亡くなったときの保障は何もありませんでした。

「じゃあ、母の財産はこの貯蓄だけ?」

Aさんはあ然とします。

母とは終活について話し合うことも多く、葬儀に関する要望や、墓じまいをして寺院に遺骨を預ける「永代供養」を検討していることなども聞いていたといいます。

「このまま母の貯蓄の取り崩しを続けたら、万が一のときのまとまった費用を用意できない…」

不安に思ったAさんは、その後、自分のパート代から不足分の3万5,000円を支払うようになったそうです。

「今は私も主人も現役で働いていますが、退職後の生活を思うとさらに不安です。『母の貯蓄があるから大丈夫』と安易に考えてしまったのが間違いでした」

Aさんは、母の要介護度に合わせて、いずれは施設の変更も検討していると話されていました。

親の介護費用は「今払えるか」だけでなく「その後」まで考える

親の介護費用は年金でまかなえるのが安心ですが、利用する施設の種類や年金額によっては、難しいケースも少なくありません。

民間よりも利用料が安い公的施設である「特別養護老人ホーム」であれば負担を小さくしやすいものの、人気が高く空きが少ないほか、要介護3以上でなければ利用できないといった条件も。

また、今回のように保険未加入で親の死亡時の保障がない場合、貯蓄から葬儀やお墓にかかる費用も支払うことを想定しておかなければなりません。

介護費用について考える際は、年金収入や貯蓄、保険の有無なども考慮して、無理なく負担できる施設・サービスを選択することが重要です。


監修・執筆:元銀行員・ikebu

元銀行員の金融・法律ライター。一種外務員資格(証券外務員一種)、行政書士資格を保有。大学では法学部・法律学科に在籍し、卒業後は地方銀行に入行。個人リテール業務において、投資信託・生命保険商品の販売を中心とする資産運用のサポートのほか、住宅ローンや相続などの幅広い業務に携わる。法人営業では、事業性融資や法人向けの運用商品販売を担当。現在は金融・法律ジャンルを中心にライターとして活動。銀行員時代の経験や保有資格を活かし、専門的な内容を分かりやすく丁寧に解説することを得意とする。

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