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「桁を間違えているのでは…」500万円を“年1.5%の定期定期”に預けた60代男性、通帳を記帳して“目を疑ったワケ”【現役FPは見た】

  • 2026.9.4
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。金融機関でマネージャーを務めながら、家計のご相談に日々向き合っている中川です。

今回ご紹介するのは、キャンペーンの金利にひかれて定期預金を組んだ60代のAさんの体験談です。

「年1.5%なら、1年で7万円以上は増えるはず」

そう思っていたAさんでしたが、通帳に記帳された金額は1万円台でした。広告の数字と実際に受け取る額の間にある、二つの差をご紹介します。

「普通預金の4倍近い」と思った

チラシを見たAさん(60代)の目に、大きな数字が飛び込んできました。

「円定期預金 年1.5%」

Aさんが普通預金に置いているお金には、年0.4%の利息がついています。その4倍近い数字でした。

窓口で500万円を預け入れます。

「これで1年後には7万円くらい増えますね」

Aさんはそう計算していました。500万円の1.5%で7万5,000円。手取りでも6万円近くにはなるはずだと考えたのです。

通帳に記帳された「14,941円」

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

3か月後、Aさんは通帳を記帳しました。

利息の欄に印字されていたのは、14,941円でした。

「桁を間違えているのでは」

窓口で確認したAさんに、担当者は二つのことを説明しました。

ひとつは、期間です。

このキャンペーンは、年1.5%の特別金利が適用されるのは当初の3か月間だけという設計でした。満期を迎えると自動的に継続され、その後は継続日の店頭表示金利になります。

Aさんの場合、継続後の利率は年0.4%でした。

もうひとつは、金利の見方です。

「年1.5%」は、1年間預けた場合の利率を表します。3か月であれば、その4分の1しか計算されません。

500万円を年1.5%で3か月なら、利息は税引前でおよそ18,750円です。定期預金の利息は1年を365日として日割りで計算されるため、実際の額は預入日から満期日までの日数によって前後します。

もう一段、差し引かれるものがある

Aさんが受け取ったのは14,941円でした。18,750円との間には、およそ3,800円の開きがあります。

預金の利息には、支払いを受けるときに20.315%が源泉徴収されます。所得税と復興特別所得税が15.315%、住民税が5%です。

18,750円から差し引かれると、手取りは14,941円になります。

「広告の数字は、手取りではないということですね」

そのとおりです。年利の表示は、1年あたりの利率を税引前で示したものです。

1年間の利息は、いくらになったか

その後は3か月ごとに自動継続され、そのたびに継続日の金利が適用されます。Aさんの場合、3回とも年0.4%でした。9か月分の利息は税引前でおよそ15,000円、手取りではおよそ11,953円です。

1年を通して受け取った利息は、合わせておよそ26,894円になります。

500万円に対する割合でいえば、およそ0.5%です。広告にあった1.5%の3分の1ほどでした。

参考までに、同じ500万円を年0.4%の普通預金に置いたままにしていた場合、1年間の利息は手取りでおよそ15,937円です。定期預金にしたことで、およそ1万1,000円多く受け取れた計算になります。

損をしたわけではありません。ただ、Aさんが思い描いていた金額とは開きがありました。

「7万円が2万円台だったので、驚いてしまって」

キャンペーンの金利を見たときは、適用される期間がどれだけあるのか、その後は何%になるのかを確かめてみてください。満期のお知らせが届いたら、継続後の利率も一度ご確認いただくと安心です。

金利が動いている時期は、こうしたキャンペーンも増えます。数字の大きさだけでなく、その数字が続く長さもあわせてご覧ください。


執筆・監修:中川 佳人
金融機関勤務の現役マネージャー。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。20年にわたり、資産形成や家計管理・住宅ローンなどの実務に携わってきた経験を活かし、記事の監修や執筆を行っている。専門的な内容を、誰にでもわかりやすく伝えることをモットーとしている。

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