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「この三角の印は何ですか?」通帳に『▲300,000』とあった60代男性→銀行窓口で確認すると…判明した“予想外の事実”にあ然

  • 2026.9.3
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。金融機関でマネージャーを務めながら、家計のご相談に日々向き合っている中川です。

今回ご紹介するのは、通帳の残高欄にマイナスの表示を見つけた60代、Aさんの体験談です。

「引き落としはできていたのだから問題ないはず」

そう思っていたAさんでしたが、窓口で説明を受けて、自分が2年近く利息を払い続けていたことを知ります。総合口座の仕組みと、気づくための確認方法をご紹介します。

通帳の残高に「▲」がついていた

久しぶりに通帳を記帳したAさん(60代)は、残高欄に見慣れない印を見つけました。

「▲300,000」

数字の前に、三角の記号がついています。

Aさんの口座には、定期預金が300万円あります。公共料金やクレジットカードの引き落としも、これまで一度も止まったことがありません。

「引き落とせてるから問題ないはず」

そう考えて、Aさんはしばらくそのままにしていました。

しかし、残高が足りないはずなのに引き落としが続いていることが、次第に気になってきます。

引き落としが続いていた理由は「当座貸越」だった

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

Aさんが銀行の窓口を訪ねると、担当者はこう説明しました。

「総合口座では、普通預金と定期預金がひとつの通帳にまとまっています。普通預金の残高が不足すると、定期預金を担保に、不足分が自動的に貸し付けられます」

これが「当座貸越」です。

引き落としが止まらなかったのは、預金が残っていたからではなく、銀行から自動的に借り入れていたためでした。

「では、この三角の印は何ですか?」

「借り入れがあることを示す印です。マイナスの金額が、そのまま借入残高になります」

Aさんの場合、知らないうちに30万円を借りた状態が続いていました。

300万円預けているのに、30万円を借りて利息を払っていた

Aさんがあ然としたのは、その次の説明でした。

「当座貸越には利息がかかります。Aさんの定期預金の利率は年0.4%ですので、0.5%を上乗せした年0.9%が適用されています」

30万円を1年間借りた場合、利息はおよそ2,700円。2年間なら、単純計算でおよそ5,400円です。

Aさんは、300万円も預けているのに30万円を借り、利息まで払っていたのです。

定期預金を解約せずに急な引き落としに対応できるのが当座貸越のメリットです。一方で、借り入れに気づかないまま放置すれば、その間も利息がかかり続けます。

上乗せの幅は金融機関や商品によって異なり、ゆうちょ銀行の担保定額貯金のように年0.25%とするケースもあります。

借りられる金額にも上限があり、担保となる定期預金の合計額の90%、または200万円のいずれか少ない金額とする銀行が一般的です。

預金金利の上昇で「貸越利息」も増える可能性

ここで注意したいのが、預金金利の上昇です。

当座貸越の利率は、担保となる定期預金の利率に連動することがあります。定期預金の金利が上がれば、支払う利息も増える可能性があるのです。

普通預金の残高に三角やマイナスの表示がある場合は、当座貸越を利用していないか確認してみましょう。

借り入れが長期間続いているなら、定期預金の一部を解約して返済することも検討してよいでしょう。中途解約で定期預金の利息は減る可能性がありますが、貸越利息を払い続けるより負担を抑えられる場合があります。

預金金利が上昇している今だからこそ、知らないうちに貸越利息を払い続けていないか、口座残高を確認してみてください。


執筆・監修:中川 佳人
金融機関勤務の現役マネージャー。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。20年にわたり、資産形成や家計管理・住宅ローンなどの実務に携わってきた経験を活かし、記事の監修や執筆を行っている。専門的な内容を、誰にでもわかりやすく伝えることをモットーとしている。

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