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見た目は極悪、でも中身は超善人! 強烈すぎる妹思いキャラの登場で、シュールな笑いが限界突破する『見るからに怪しい二人』完結5巻!【書評】

  • 2026.8.17

【漫画】本編を読む

派手な髪型にピアスにタトゥー。街で見かけたら思わず距離を取ってしまうふたり組。それが『見るからに怪しい二人』(鬼澤馬勇/KADOKAWA)の主人公である「長髪」と「短髪」だ。見た目はどう見ても危険人物だが、その実態はポイ捨てされたゴミを拾い、迷子の猫を探し、お年寄りを助けるなどをする超がつく善人。その見た目から周囲に誤解されながらも、マイペースに過ごすふたりの日常を描いたシュールコメディが第5巻でついに完結を迎えた。

最終巻では、そんなふたりに負けないほど強烈なインパクトの新キャラクターが登場する。「長髪」の義理の兄である「先輩」だ。ガタイがよく黒スーツで身を包み、オールバックの髪型にサングラスという迫力満点の彼が、わたあめを動物の形にしてくれる店に行き、ウサギの品種のひとつである「ジャイアントアンゴラ」のわたあめを注文する。妹が大好きなウサギの形のわたあめが欲しいというお願いなのだが、店主は先輩のいかつさにビビりっぱなし。極道のような凄みを利かせながら、わたあめを両手いっぱいに抱えて帰っていく究極の妹思いぶりと、そのシュールな絵面で先輩のキャラクターに一気に心を掴まれるだろう。

そして見た目から生まれる勘違いコントは第5巻でも絶好調だ。「先輩」が公園で避難訓練を見かけると、「子どもを守るには戦うしかない」と本気で考え、保育士たちにベルトや靴下、ペンを使った超実践的な護身術をレクチャーする。親切心からくる熱血指導なのだが、その必死な姿はどこからどう見ても悪党であり、駆けつけた警察官に連行されてしまうという、本作でお約束の流れが待っている。

そんな平和(?)でゆる〜い日常が続く5巻だが、長髪にモデル復帰の話が舞い込み、怪しいふたりに別れの危機が訪れる。それでも彼らの間にある友情は変わることなく、ややズレたやり取りに心が温まる。

最後までシュールな笑いを貫いた最終巻だが、読めばきっと愛すべきふたりの姿をもっと見ていたくなるだろう。長髪と短髪は、きっと今日も町のどこかで、誰かを一生懸命助けながら誤解されていることだろう。

文=坪谷家保

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