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「少しでも前で見たいから」優先席の入れ替えと同時に走り出した保護者。だが、係の先生が止めた瞬間

  • 2026.8.17

学年ごとに入れ替わる優先観覧席

子どもの小学校で行われた運動会の日のことです。

以前は朝早くから場所取りをする家庭もあったそうですが、今は保護者の観覧方法が見直されていました。

基本的には後方から立って観覧し、自分の子どもの学年の競技になったときだけ、前方に設けられた優先観覧席へ移動する仕組みです。

競技が終わるたびに、放送で入れ替えの案内が流れます。

「次の学年の保護者の方は、前方の観覧スペースへお進みください」

案内が入ると、それまで前にいた保護者が後ろへ下がり、次の学年の保護者が順番に前へ進んでいきます。

少しでも我が子を近くで見たい気持ちは、どの保護者も同じです。

それでも、多くの人は周囲を見ながら歩いて移動していました。

ところが、次の競技が始まる直前、一人の保護者だけが早くから観覧席の横に立っていることに気づきました。

その人のお子さんが出場する競技は、次の次だったようです。

「次、うちの子だから。できるだけ前で見たいのよ」

一緒にいた知人らしき人に、そんなふうに話しているのが聞こえました。

気持ちは分かります。せっかくの運動会ですから、我が子の姿を一番見やすい場所から見たいのでしょう。

ただ、優先席は学年ごとに順番に入れ替わるルールです。

入れ替えの合図と同時に走り出して

前の競技が終わり、観覧席の入れ替えを知らせる放送が流れました。

すると、その保護者は合図を待っていたかのように、前方へ向かって駆け出したのです。

周囲には同じように移動を始めた保護者が何人もいました。

人の間を縫うように進んだため、すれ違った人が慌てて体を避ける場面もありました。

そして最前列に着くと、今度は後ろへ向かって大きく手を振りました。

「こっち、まだ入れるよ」

呼ばれた数人も前へ集まり、観覧スペースの一角が急に混み始めました。

その様子を見ていた係の先生が、すぐに近づいてきました。

「危ないので、走らないでください。こちらは学年ごとの入れ替えですので、順番にお進みください」

先生は落ち着いた口調でしたが、周囲にも聞こえるようにはっきりと伝えていました。

保護者は一瞬驚いたようでしたが、周りを見ると、ほかの人たちは誰も走っていません。少し気まずそうに歩く速度へ戻り、一緒にいた人たちもその場で広がるのをやめました。

その後の入れ替えでは、先生が「押さず、走らずお願いします」と繰り返し案内していました。

我が子を少しでも近くで見たいという気持ちは、きっと誰にでもあります。ただ、その思いが強いからこそ、周囲の人も同じ気持ちで来ていることを忘れてはいけないのだと思いました。

順番を守れば、ちゃんと自分の番は回ってきます。みんなが気持ちよく子どもたちを応援するためにも、こうした場では少しの譲り合いが大切なのだと感じた出来事でした。

※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています。

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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