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無口な義父から届いた長文、「すまないと思っています」に身構えた私

  • 2026.8.15
ハウコレ

返信の文面を何度も書き直して送った数日後、義実家の庭で義父が差し出したのは、言葉の代わりの野菜でした。

メッセージ画面に浮かんだ義父の名前の下に、見たこともない長さの文章が続いていました。

義父からの通知

結婚して5年、義父と交わした会話は数えるほどしかありません。あいさつをしても短い返事だけで、義実家では夫と義母の声ばかりが響いていました。その義父から、初めてのメッセージです。開く前に、私は悪い知らせの可能性をいくつも数えました。体調のこと、同居の話、あるいは私への苦言。どれであってもおかしくない相手でした。

丁寧すぎる文面

そこにあったのは、季節のあいさつから始まる、便箋の手紙のような文章でした。日頃の礼、体を気づかう言葉が続き、文面の最後は「うまく話せず、すまないと思っています」と結ばれていました。読み終えても、意図がつかめません。帰宅した夫に画面を見せると、夫は「親父がこんな文章、打てたんだ」と笑いました。私は笑えませんでした。2週間前の義実家での、玄関先の自分の発言を思い出したからです。

玄関先の一言

あの日の帰り際、私は夫に「お義父さん、私のこと嫌いなのかな」とこぼしました。声を落としたつもりでしたが、廊下の奥に義父の気配があったことを、後から思い出しました。聞かれていたのかもしれない。そう考えると、丁寧な文面がお詫びにも、遠回しな抗議にも読めてきます。私は返信の文面を何度も書き直し、「こちらこそ、いつもありがとうございます。また皆でご飯を食べたいです」とだけ送りました。

そして...

数日後の休日、義実家を訪ねると、義父は庭にいました。呼ばれて近づいた私に、義父は袋いっぱいの野菜を差し出して「持っていきなさい」と言いました。それだけの、いつも通りの短さでした。ただ、袋の持ち手は、私が受け取りやすい向きに揃えてありました。言葉の少なさはこれからも変わらないのでしょう。それでも私は、次の返信を前より軽い気持ちで打てそうです。

(30代女性・事務職)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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