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振り遅れの原因は右ヒジだった!菅沼菜々のスイングを解説

  • 2026.8.14

見た目は特徴的でも、その強さは折り紙つき。「スイングの正解はひとつじゃない」を体現する3人から「個性を武器にする」メカニズムを読み解く。

シャフトに力を溜めて叩くループスイング

アドレス〜バックスイング

振り遅れの原因は右ヒジだった!菅沼菜々のスイングを解説
Point:高いところをヘッドが通る(右)

前傾角度は浅め。左足のツマ先が右足よりも引っ込んでいるように見えるのは、左ツマ先をターゲット方向へわずかに開いているためです。

バックスイングでは体の回転、クラブの運動量ともに多いタイプで、下半身はそれほど能動的には動いていません。クラブがかなりアウトサイド方向に上げられていて、フェース面はクローズ(地面方向を向いている)。これは、切り返しでクラブがループしながら下りてくるスイングの選手によく見られる傾向です。

バックスイング~トップ

振り遅れの原因は右ヒジだった!菅沼菜々のスイングを解説
Point:トップでのクロスの度合いが大きい(右)

クラブが地面と垂直になったほんの少しあと、クラブの慣性によって手首が折れ、ヒジが曲がってシャフトがようやく地面と平行になるところがトップとなります。

強烈にクロスしたトップなので、極端なアウトサイド・イン軌道やオープンフェースといったエラーにつながりそうな状態ですが、ダウンスイングではしっかりと適正な位置にクラブを戻してくるのが、菅沼プロの真骨頂です。

切り返し~ダウンスイング

振り遅れの原因は右ヒジだった!菅沼菜々のスイングを解説
Point:切り返しでシャフトがオンプレーンに戻る(中央)

切り返しからはクラブが背中側に倒れる力がかかって、スイングプレーンが適正な角度に戻ります。体が回る方向とは逆にかかる慣性を利用しているのですが、手首や腕がリラックスしていないと正しい角度にクラブは戻りません。

シャフトが地面と平行の位置に近づいたタイミングで下半身はターゲット方向へ開いていますが、胸はボールを向いています。右ヒジが曲がって強いタメがあり、ヒジが体の前に収まっているのがポイント。振り遅れない、力強いダウンスイングです。

インパクト~フォロースルー

地面を蹴り上げ、両足のカカトが浮いた状態でインパクトを迎えます。ジャンプをするとき、最後に地面から離れるのはツマ先であるのと同じように、足から強力に地面反力を生んでヘッドスピードを加速させている。

フォローでは両腕の間のスペースが小さく、ワキが締まったままヘッドを高いところへ振り抜いています。これは体の柔軟性が備わっていないとかなり難しい動きですが、菅沼プロのスイング軌道を安定させる重要な要素でもあるのです。

神ワザPoint

クロスのトップポジションからループ(シャローイング)させるところまではアマチュアにもよく見られる動きですが、クラブ軌道がインサイド・アウトになりすぎず、オンプレーンでインパクトへ向かっていくのが、じつに見事。シャフトのトルクをコントロールした、プロならではの神ワザポイントです。

いかがでしたか? シャフトのトルクをコントロールしましょう。

菅沼菜々
●すがぬま・なな/2000年生まれ、東京都出身。158cm。明るいキャラクターと攻撃的なプレースタイルで人気を集め、2023年には2勝をあげてブレイク。2026年シーズンも「NTTドコモビジネスレディス」で優勝。あいおいニッセイ同和損保所属。

解説=アッキー永井
●ながい・あきふみ(永井研史)/1987年生まれ、神奈川県出身。"アッキー"の愛称で親しまれている人気コーチ。人体解剖学や物理学の視点を取り入れたわかりやすいレッスンに定評がある。

写真=圓岡紀夫、渡辺義孝、小林司
撮影トーナメント=Vポイント×SMBCレディスゴルフトーナメント
※選手の成績やデータは2026年5月16日現在

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