1. トップ
  2. エピソード
  3. ある朝「子どもの様子がおかしい」と気づいた彼女が、モラハラ夫との暮らしに下した決断とは【2026年お盆セレクション】

ある朝「子どもの様子がおかしい」と気づいた彼女が、モラハラ夫との暮らしに下した決断とは【2026年お盆セレクション】

  • 2026.8.14

今回は、「長期休暇中にモラハラが悪化する家庭」で起きた、S子さんのケースをご紹介します。

モラハラ夫の長期休暇が「妻に与える影響」

日常ではなんとかモラハラ夫とやり過ごすことができますが、長期休暇になるとモラハラ夫との生活が苦痛になる理由を説明します。

 

長期休暇中、モラハラ夫と過ごすことがなぜこんなにも苦しいのか……。

それは、「逃げ場がない」「休まらない」「責められる」の積み重ねが、じわじわと心を削っていくからです。普段は、夫が仕事に出かけている間に、少しだけであっても一人の時間が持てます。自分のペースで動ける時間があることが救いになります。

しかし休暇中はそれがありません。朝から晩までずっと夫が家にいて、ずっと見られ、ずっと文句を言われ続ける。どこにも逃げ場がないのです。

 

たとえ家事を一生懸命こなしても、「味が薄い」となじられ、傷ついて黙っていると「無視か?」と責められ、なにをしていても安心できる瞬間がありません。

 

テレビの音量、エアコンの温度すら気をつかい、家にいるのにまるで「職場以上に緊張する場所」になってしまいます。そんな日々が続くと、やがて心の矛先は自分自身へと向かいます。

 

「私がもっとちゃんとしていれば」「もう少し我慢すれば…」と、自分を責める思考が始まってしまうのです。でも、それはただの“適応”であって、本当はもう、心が限界に近づいているサインです。

 

そして最後には、ふと絶望が襲ってきます。
「この生活が、ずっと続くんじゃないか」
「誰も助けてくれないんじゃないか」
そう思った瞬間、心が音を立てて閉じていくのです。

 

長時間にわたるストレスは、脳の前頭前野を疲弊させるので、 冷静に考える力、状況を客観的にとらえる力も奪われていきます。モラハラ夫との生活は、「一緒にいる時間が長いほど、ダメージが深くなる」という関係性が成立します。だからこそ、長期休暇は地獄のような日々になるのです。

 

なぜ長期休暇になると、夫のモラハラがひどくなるのか?

長期休暇になると、なぜ夫のモラハラが加速してしまうのでしょうか。それは、彼らの中にある“支配欲”や“未成熟な感情処理”が、日常よりも濃く表に出てくるからです。

 

まず、単純に家にいる時間が増えることで、夫は「妻をずっと監視できる」状態になります。

食事の内容、子どもの態度、掃除の順番──。普段なら気にしないような細かいことまで気にして、文句や命令がどんどん増えていきます。

 

そして、本来なら仕事で満たされていた自分の“役割”や“存在価値”が、休暇中は見えなくなります。するとその空白を、「妻を支配すること」で埋めようとするのです。自分が指示を出し、文句を言い、イライラをぶつけることで「俺は必要とされている」と感じようとします。

 

また、「家は俺の城だ」という価値観を持っている夫の場合、自分の思い通りにならない家事や育児の進め方を見ると、それだけで不機嫌になります。

「俺のルールに従え」と暗に(あるいははっきり)圧力をかけてくるのです。

 

さらに厄介なのは、“自分が一番に扱われないと納得できない”という未成熟な感情。子どもが優先されることにも不機嫌になり、「大事にされたい」ではなく「一番じゃないと嫌だ」と感じてしまうのです。

 

そして最後に、不満やストレスを“自分で処理できない”こと。

本来なら自分で向き合うべきモヤモヤを、目の前の妻にぶつけることでしか処理できない。それが、モラハラというかたちであらわれているのです。

 

その後のSさんは……

長期休暇中、モラハラ夫の言動にいちいち反応していては、心が持ちません。 そんなときこそ、「スルーパワー(スルーする力)」を意識的に使いましょう、心の中に壁を作ってください」と私はSさんにお伝えしました。

 

次の日、S子さんは子どもが父親の顔色をうかがいながら、黙って朝食をとっているのを見て、ハッとしたといいま。

「私が守らなきゃ。このままじゃ、子どもまで笑えなくなってしまう」

それから彼女は、夫の言葉をまともに受け取らない練習を始めました。命令口調には黙ってやりすごし、子どもはなるべく別の部屋に避難させるように。少しずつ、「夫と心の距離をとる」暮らし方を模索したのです。

 

すると、子どもにも変化が現れました。

「ママ、あんまり怒られてないね」

そう言って、久しぶりに子どもが小さく笑ったとき、S子さんの目にも涙が浮かびました。彼女は気づきました。「私は、“ガマンする母”じゃなくて、“守る母”になろう」と。

 

夫が変わらなくても、自分の心の持ち方と行動を変えれば、守れるものがある。S子さんの暮らしは、今も決して理想ではないかもしれません。けれど、「私は私を守る」「子どもの心を壊させない」と決めたその日から、少しずつ、日常は変わり始めたのです。

 

カウンセラーが教える「モラハラをスルーする力」とは

相手の不機嫌に巻き込まれそうになったら、 「はいはい、また始まったな」と、心の中で“透明な壁”を立てるように距離をとってみてください。

スルーパワーとは、無関心になることではなく、「自分を守る知恵」なのです。

 

長期休暇が近づくと、モラハラ夫との時間が増えることで不安や緊張が高まる人も多いはずです。そんなとき、心のバランスを保つためにできる準備や工夫があります。

・「逃げ場」を確保しておく
図書館やカフェ、公園など、数時間でもひとりになれる場所を見つけておきましょう。

・自分が話せる人とつながっておく
友人や支援者、カウンセラーなど、気持ちを吐き出せる相手の存在が支えになります。

・感情を言葉にして外に出す
ノートに気持ちを書いたり、スマホにメモするだけでも、自分の中に溜め込まずにすみます。

・「これは私のせいじゃない」と何度でも唱える
夫の不機嫌や支配欲は、あなたのせいではありません。心の中で線を引くことが大切です。

・心に透明の壁を作る
相手の言葉を心の前に作った壁で跳ね返す、言葉を心に入れないようにします。

 

S子さんのようにモラハラ夫と過ごす長期休暇中に、更にひどくなるモラハラに疲れ、心を痛め、一人泣いている方がたくさんいます。だからこそモラハラ夫に翻弄されずに、自分を大事にして欲しいのです。

あなたは絶対に悪くありません。

 

※写真はイメージです

元記事で読む
次の記事
の記事をもっとみる

注目コンテンツ