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人間とテクノロジーが共につくり出す未来とは? バーチャルヒューマンの可能性

  • 2026.8.13
Hearst Owned

AIが進化し、「人間の仕事が奪われる」「本物と偽物の境界がなくなる」というリスクがたびたび話題になる。だが、日本発バーチャルヒューマン「イマ(imma)」を手がけるジューストー沙羅さんはこう語る。「テクノロジーは人間らしさを奪うものではなく、人間についてもっと深く考えるきっかけになるんです」。武蔵野美術大学で油絵を学んだジューストーさん。人はなぜ表現をするのかという問いを抱えるなか、SNSで発見したのが、ピンクのボブヘアのバーチャルヒューマンimmaだった。「この人たちは命を作っているんだ!と惹かれ、AIカンパニー『Aww』に飛び込みました」

<strong>ジューストー沙羅 </strong>1995年、福岡県出身、カナダ、ハワイ育ち。武蔵野美術大学造形学部油絵学科卒業後、数社を経て、「Aww」にて日本発のバーチャルヒューマンimmaなどのプロデュースを行う。またJ-WAVEナビゲーターなど、メディアを通じてもクリエーティブの未来やテクノロジー×アートについて発信。 YOKO YAMASHITA

バーチャルヒューマンとはハイクオリティな人型CGだが、性格があり、日常があり、物語がある。これまでに15人のバーチャルヒューマンが誕生している。「スタートアップなので50ほどの業務を兼任しています。特に私は海外育ちということもあり、世界への発信にも力を入れています」

TEDTALKで登壇した日本人女性として2人目。「バーチャルヒューマンと共に生きる:テクノロジーが拓く新しい世界」というテーマで話した。壇上でimmaと対話する場面も。 Hearst Owned

TEDTALKにも登壇した。「日本と海外の受け止め方には大きな差があります。日本では“かわいい”という反応が大多数ですが、海外ではもう少し懐疑的。若年女性の自殺率に影響しないか、などの質問も受けました」。その背景に、日本のアニミズム的な思想と、欧米の人間中心の価値観との差がある、と考察する。「日本には、木や石にも心が宿ると考える文化があります。それは国土の約7割が森林であり、周囲を海に囲まれ、自然の恵みも脅威も常に隣り合わせな国ならでは。テクノロジーも単なる道具ではなく、友達やパートナーとして受け入れる土壌があるんです」

バーチャルヒューマンを通して「人間らしさ」を物語に変える

「Aww」のビジネスは主に3つの軸で展開している。ブランドとのライセンス契約、企業と協業したバーチャルヒューマン制作、そして3つ目が対話型サービス「HITO」だ。企業の情報を学習したバーチャルヒューマンが、受付や案内役として顧客対応を行う。

「コーチ」とコラボし、原宿のポップアップストアでimmaがスタイリングアシスタントに。「コーチ」らしさを踏まえたうえで、パーソナルなスタイリング提案を実施。 Hearst Owned

この先、彼らとどのような未来を生み出そうとしているのだろうか。「例えば私たちが発言しにくい環境問題などを、immaを通して伝えることがあります。immaはこれまで、カンボジアでDV被害を受けた女性たちの自立支援や、海洋ごみをアートに昇華するプロジェクトなどを通して、メッセージを投げかけてきました。また、HITOのサービスは少子高齢化や人材不足、多言語対応などの課題解決にもつながります」。そこに人とテクノロジーの境界はなく、上下もない。それぞれの特性を生かしながら、より良い社会を目指しているのだ。「将来人口の半分がバーチャルヒューマンになるかもしれない。そんな時代が少し楽しみです」

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