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「映画の“拷問”だ」小島秀夫が評した『マーターズ』、世界最速は日本

  • 2026.8.12

フランス発の問題作『マーターズ』が4Kデジタルリマスターとなり、世界のどこよりも早く日本で公開される。公開を2日後に控え、ゲームクリエイターの小島秀夫をはじめとする著名人から届いたコメントが解禁された。(フロントロウ編集部)

「手放しでおすすめは出来ない」と書かれた映画

配給元のオソレゾーンによると、8月14日に公開される『マーターズ 4Kデジタルリマスター』に、著名人からのコメントが続々と到着しているという。そのうちの一人が、ゲームクリエイターの小島秀夫だ。

小島は「リメイク版ではなく、オリジナルを4K上映する時代が来るとは?!」と驚きを示したうえで、こう書いている。「拷問の映画ではない。映画の”拷問“だ。その”向こう“に何が見えるのか?手放しでおすすめは出来ない。だが”向こう側“を覗いてみたい勇気のある方はどうぞ」。

推薦文としては異例の書きぶりだが、コメントを寄せた面々の温度感はおおむね似通っている。お笑い芸人の永野は「不快の果てには何があるのか…君は観たくないか?…という名目でただただ性癖を見せられてるような映画体験だった!」としながら、「鑑賞後、この映画を観ない人生はやっぱり違うなと思えた」と続けた。映画監督の豊島圭介は「それだけはやめて!のオンパレード」と表現しつつ、「ただ描く手つきはヨーロピアンで上品。映画に真摯に向き合っている。だから、余計タチが悪い。必見です」と締めくくっている。

映画評論家で映画監督の小林真里は「知的で哲学的でウルトラバイオレントなホラーだが、実は繊細で美しく深遠」と評し、声優の野水伊織は「主題は暴力ではない」と断ったうえで、「ロジェの世界はいつだって、この不条理な現実に抗う弱者の姿を煌々と照らし出す」と書いた。

『サブスタンス』や『TITANE/チタン』の源流にある一本

2008年にフランス・カナダで製作された『マーターズ』を手がけたのは、パスカル・ロジェ監督。日本で公開された2009年当時は、『ホステル』や『ソウ』シリーズなど凄惨な描写を売りにした作品群の一本とみなされ、その過激さで賛否を二分した。

じつは本作は、いま世界の映画祭を賑わせている作り手たちの源流にもなっている。オソレゾーンによれば、コラリー・ファルジャ監督の『サブスタンス』やジュリア・デュクルノー監督の『TITANE/チタン』など、現代フランスを代表する映画作家たちに影響を与え続けているという。ロジェ監督が繰り返し描いてきた「絶望に立ち向かう信念を持った女性像」の原点にあたる作品でもある。

キャスト表にも意外な名前がある。主演のモルジャーナ・アラウィとミレーヌ・ジャンパノイに加えて名を連ねているのが、のちに映画監督として国際的に知られることになるグザヴィエ・ドランだ。当時はまだ、俳優として出演する側にいた。

以降、本作はパッケージや配信での鑑賞機会が限られ、「伝説の作品」として語り継がれてきた。今回の4Kデジタルリマスター版は全世界に先駆けて日本で公開される、いわば世界最速の上映となる。

300人超が深夜のシネマート新宿に集まった

公開に先駆け、8月8日の深夜にはシネマート新宿で「OSOREZONEセレクション・オールナイト」が実施され、300人を超える観客が世界“超”最速上映に立ち会った。SNSには「『マーターズ』が大きいスクリーンで観られて最高!」といった感想や、上映を最後まで見届けた者に配られる“無事生還証”を手にした報告が並んだという。

この日先行販売されたTシャツやポスターにも行列ができ、追加販売劇場が決まった。あわせて解禁されたのが、イラストレーターの即席出口入口による描き下ろしイラストだ。作中で強く印象に残る“目”と、アンナとリュシーの幼き頃の姿が一枚に収められている。即席出口入口は「二人は救われたのかなと考えると涙が止まらなかった」と本作への思いをつづった。

『マーターズ 4Kデジタルリマスター』に寄せられた即席出口入口の描き下ろしイラスト
イラスト:即席出口入口

このイラストは、8月14日から都内3館限定で販売されるB2ポスター(1,500円・税込)に使われるほか、8月14日から20日までの入場者プレゼントのリーフレットにも使われる。リーフレットの裏面には、ここでしか読めないパスカル・ロジェ監督のディレクターズノートが掲載されるという。

『マーターズ 4Kデジタルリマスター』は、8月14日よりシネマート新宿ほかにて全国公開。R18+指定となっている。

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