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夏休み、親のメンタル限界…子どもを怒鳴りそうになったら?感情爆発を防ぐ“5秒の離脱法”とは【専門家解説】

  • 2026.8.11
夏休み中、子どもの言動や過ごし方に「メンタル限界」を感じてしまう保護者は少なくない(画像はイメージ)
夏休み中、子どもの言動や過ごし方に「メンタル限界」を感じてしまう保護者は少なくない(画像はイメージ)

暑さのピークに加え、子どものわがままやトラブルに接する機会が自然と増える8月は、保護者の精神も追い詰められやすい時期でもあります。感情的な爆発や家事の放棄といった「限界」に達する前に精神をコントロールするコツや、子ども同士のケンカの裏に潜むSOSサイン・仲裁のコツについて、探究型学習に特化した民間学童保育である「ユレカアフタースクール」(東京都江東区)校長の鶴原頌太郎さんに聞きました。

限界の親を救う「5秒の離脱法」とは?

Q.8月中旬になると、親も体力的・精神的に限界を迎え、子どもに感情的に怒鳴ってしまうことが増えます。そんな時、親が自分のイライラを5秒で静めるためのメンタルハックについて、教えてください。

鶴原さん「お子さんの姿や言動から『イライラが爆発しそう!』となってしまったときは、やはり一番は『物理的にお子さんから離れる』ということが気持ちを落ち着けるためには有効です。このとき、ドアを大きく閉めたり怒っている態度を出したりしたままどこかへ行ってしまうと、お子さんにとっても不安や心配を感じやすいため、『あ、洗濯物やらなきゃ』『〇〇しないといけないんだった』など、何か用事のあるふりをしてそっと離れるとより自然です。

また、人間はどうしても心身ともに余裕がないときに特に不安やイライラを感じやすいのですが、保護者が気分やそのタイミングによって怒ったり怒らなかったりしていると、お子さんは『どうしたらいいんだろう』と不安な感情を抱きやすくなります。『どこまでは目をつぶってOKで、どこからが叱るラインなのか』を事前に自分でメモなどに整理してはっきりさせておくと、『必要以上にイライラして怒鳴ってしまった』『あんなに怒らなくてもよかったのに』と後悔するようなことを減らせるのではないでしょうか。

また、家族と過ごしていると、自分だけに使える時間はどうしても少なくなってしまいがちです。少しの時間だけでも構わないので、『自分のためにお茶やコーヒーを入れる』『ミストなどの香りものを楽しむ』など、自分のために使える時間を作って、リフレッシュできるルーティンというのをいくつか持っておくと、気持ちの切り替えがスムーズになりやすいのでおすすめです」

親の「手抜き家事」が子どもの自立心を育てる!?

Q.食事の手抜きや部屋の片付けを諦めることが、単なるサボりではなく、逆に子どもの「自立心」や「自分のことは自分でやる力」を育てるチャンスになるという話を聞きますが、本当ですか。

鶴原さん「毎日の家事を常に完璧にこなそうと考えてしまうのは、非常に大きなプレッシャーとなってしまいます。『しっかりやらなくてはいけない』と考えてしまうのは、子どものためによくないという気持ちが理由の一つにあるかもしれませんが、実は『あえて手抜きをする』というのが、お子さんの成長につながる側面もあります。

というのも、手を抜いた部分に対して『どうやったらいいんだろう?』とお子さんが考えて行動するきっかけづくりができるようになるためです。

とはいっても、『今日は疲れちゃったから晩ごはんは勝手に作って食べてね』というようにいきなり極端なことをしてしまうと、お子さんも何から手をつけたらいいのか分からず困ってしまうと思います。

料理を例に挙げるなら、全行程の中の一つだけ、例えば『生地をこねるだけ』『最後の味付けをしてもらうだけ』というように一部だけを任せて、そこからお子さんが慣れていく様子が見えたら少しずつ保護者の方が『手抜き』する範囲を広げていくようにすると、身の回りの家事を自分でこなせる力が自然と身に付きやすくなります」

兄弟げんかの裏にあるSOSとは?

Q.夏休みの家庭内ストレスの一つに兄弟げんかがあります。1日中、兄弟げんかの仲裁に追われて疲弊している親に向けて、教育アドバイザーとして「これだけは意識してほしい」という、けんかが自然と減る・または親が巻き込まれないための接し方を教えてください。

鶴原さん「子どもがけんかばかりしていると当事者同士の問題と考えてしまいがちですが、実はその裏に『ママ(パパ)にもっと構ってほしい、自分のことを見てほしい』という気持ちが隠れていることもあります。兄弟姉妹という関係上、どうしても保護者や周りの人たちが比較しするような発言をしてしまったり、当事者同士も『お兄ちゃんばっかりずるい』『妹は〇〇なのに…』とほかの兄弟と自分を比べて不満やライバル心を抱えたりすることは少なくありません。

そのため、日ごろからどちらかばかり叱っている、もしくは泣いてしまう方の話ばかりを聞いているといったように、きょうだい間で不公平と感じるような対応をしないことが重要です。もしたたいたり泣かせてしまったりして叱らなければならなくなった場合も、叱った子の本音や理由をしっかりと聞いてあげることも重要です。

このように、『兄弟全員を平等に大切に思っているんだよ』という実感をお子さんが得られるようになると、安心や受容の心が育まれるようになります。すると、兄弟同士で必要以上に不安や不満を感じたり、ささいなことがきっかけでけんかをして対立したりすることを回避できるようになるでしょう」

* * *

心身に余裕がない時期こそ、怒るべきタイミングと、そうでないタイミングの線引きが重要です。時には家事の一部を適度に任せるなど、お子さんの自立性を養いつつ、全てを背負い込みすぎないように工夫しましょう。

また、ストレスの原因になりやすい子ども同士のけんかは、実は日頃の不公平感の表れである可能性があります。心理的安全性が兄弟姉妹で平等に育まれるよう気を配ってみると、自然とけんかは減っていくかもしれません。

オトナンサー編集部

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