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「途中から入るのは、だめですよね」長い行列に家族を次々と合流させた父親。だが、係員が静かに止めた瞬間

  • 2026.8.11
「途中から入るのは、だめですよね」長い行列に家族を次々と合流させた父親。だが、係員が静かに止めた瞬間

長い行列で、気になった親子

去年の夏、私は家族と東京のテーマパークを訪れました。

人気アトラクションの前には長い列ができており、案内表示を見ると、待ち時間は一時間ほどになっていました。

私たちも最後尾から並び、少しずつ前へ進んでいました。

私の少し前には、父親らしい男性と小学生くらいの男の子が二人で並んでいました。

しばらくすると、男性が何度かスマートフォンを確認しながら、後ろのほうを振り返るようになりました。

「そろそろ来るかな」

男の子にそう話しかけています。

最初は、誰かとはぐれたのだろうかと思っていました。しかし二十分ほどたったころ、列の外から女性が幼い子どもの手を引いて近づいてきました。

「ごめん、遅くなった」

「ここ、ここ」

男性が手招きすると、女性と子どもは列の途中に入り、そのまま一緒に進み始めました。

トイレなどで一時的に離れていたのかもしれないと思い、私は特に気にしませんでした。

ところが、さらに少しすると、今度は年配の男女二人が列の外からやってきました。

「ずいぶん進んだね」

「こっち入って」

男性はまた当然のように手招きをしました。

四人だった家族は、いつの間にか六人になっていました。

周囲のざわめきに、係員が気づいた

私の後ろに並んでいた人たちも、その様子を見ていたようでした。

「あれって、途中から入っていいのかな」

「さっきまで二人でしたよね」

小さな声が聞こえてきます。

私も同じことを思っていました。ほんの一人が一時的に列を離れて戻ってきたのなら分かります。しかし、あとから何人も合流するとなると、最初から全員で並んでいた人にとっては少し納得しづらいものがあります。

ちょうどそのころ、列の整理をしていた係員がこちらの様子に気づきました。

係員は家族のそばまで来ると、穏やかな口調で声をかけました。

「恐れ入ります。途中から合流されたお客様はいらっしゃいますか?」

男性は少し戸惑った様子で、後から来た家族のほうを見ました。

「家族なんですけど、一緒に乗るので…」

すると係員は、落ち着いた口調のまま説明しました。

「申し訳ありません。こちらでは、皆さまおそろいになってから列へお並びいただくようお願いしています」

そして、後から合流した人たちについては、一度列の外へ出て最後尾から並ぶよう案内しました。

男性は少し不満そうな表情を見せましたが、強く言い返すことはありませんでした。

結局、家族は話し合ったあと、全員で列を離れて最後尾へ向かっていきました。

周囲から歓声が上がったわけでもありません。ただ、それまで何となく漂っていた気まずい空気が、少しだけ和らいだように感じました。

長い待ち時間だからこそ、みんな同じ条件で並んでいると思えることが大切なのだと思います。係員が感情的にならず、静かにルールを伝えていた姿が印象に残った出来事でした。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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