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【獣医師が解説】愛犬にダニがついたらどうする?やってはいけないNG行動と安全な取り方

  • 2026.8.7
Edgar Barragan Juarez / Getty Images

あなたの愛犬がハイキングや野原を走り回るのが好きだとしたら、茂みの中や背の高い草むらには目がないはず。唯一の問題は、ダニもそうした環境を好むということです。

この小さな寄生虫は、愛犬に付着してライム病などの深刻な病気を媒介する可能性がありますが、適切な予防策と知識があれば、愛犬を危険から守ることができます。そこで、すべてのペットオーナーが知っておくべきダニの基礎知識と除去方法、そしてダニが媒介する病気の兆候をご紹介します。

なぜダニは犬を噛むの?

「ダニは絶対寄生生物です」と語るのは、カリフォルニア大学デービス校の昆虫学者、ロバート・B・キムジー博士。つまり、寄生生物であるダニにとって、宿主である生物体が生きた状態であることが不可欠で、「ダニは血液のみを栄養源としており、水さえ飲みません」とのこと。人間、野生動物、ペットなど、あらゆる動物が標的となります。

田舎や郊外、特に背の高い草や茂みの多い場所ではダニが寄生しやすいですが、公園や都市部でも、他のダニの宿主がダニを持ち込めば、犬にダニが寄生する可能性はあります。

ダニに咬まれると犬は病気になる?

「ダニはライム病、エーリキア症、アナプラズマ症、バベシア症、バルトネラ症(猫ひっかき病)、ロッキー山紅斑熱などの病気を媒介する可能性があります」と語るのは、ボストン地域の獣医師であり、米国獣医学会(AVMA)の元会長であるジョン・デ・ヨング獣医師。

デ・ヨング獣医師によると、ウィルスに感染したダニが犬を咬んだ際、ダニの唾液に含まれるタンパク質が犬の血流に入り込むことで、病気になるのだとか。これらの病気の中には、適切な治療をしないとかなり重篤になるものもあるとのこと。

「ライム病は腎機能に多大な悪影響を及ぼし、ライム腎炎と呼ばれる状態を引き起こす可能性もあります。これは腎臓の破壊であり、最終的には腎臓が機能不全に陥って、その動物は死に至ります」とデ・ヨング獣医師。

ただ、すべてのダニが病原菌を保有しているわけではないことは覚えておきましょう。また、特定のダニ媒介性疾患は、国内の特定の地域でのみ主に発生するとキムジー氏は強調しています。お住まいの地域で最も一般的なダニ媒介性疾患を把握した上で、ペットにダニがついていないか頻繁に確認し、適切な予防策を講じることにより、ペットを守ることができるでしょう。

ダニ媒介性疾患の症状は?

デ・ヨング獣医師によると、ライム病、エーリキア症、アナプラズマ症などのダニ媒介性疾患の臨床症状には一般的に多くの共通点があり、その中には、以下の症状が含まれます。

・関節の腫れ
・痛み
・跛行(足を引きずる、かばうように歩くなどの異常な歩行)
・食欲不振
・発熱
・神経疾患(発作など)

ペットの健康状態が心配な場合は、獣医師に相談しましょう。獣医師は検査を行い、病気の有無を判断してくれます。

ダニに咬まれると、首や耳の周りに血を吸って膨らんだダニがよく見られますが、デ・ヨング獣医師はこれまでに犬のあらゆる部位にダニが付着しているのを確認しています。長い毛の中に隠れているダニを見落とさないよう、愛犬を念入りにチェックしましょう。また、ダニを取り除いた後には、赤み、腫れ、かさぶたが見られることもあります。

ダニを取り除く方法は?

「犬についたダニを取り除く一番の方法は、できるだけ早く引き抜くこと」とデ・ヨング獣医師とキムジー獣医師。その方法は以下のとおりです。

1.先の細いピンセットを用意しましょう。市販のダニ除去器もありますが、基本的にどれも機能は同じです。

2.ダニをペットの皮膚の本当にできるだけ近いところで掴んでください。

3.まっすぐに、優しくダニを引き抜きましょう。

早期にダニを発見して除去することは、病気の感染リスクを減らすために重要です。「ダニが犬を咬んでから、最低でも24時間、通常は48時間付着したままでなければ、ライム病の原因となるタンパク質はダニから犬の血流に移行しません」とデ・ヨング獣医師。

そのため、デ・ヨング獣医師はダニを消毒用アルコールやワセリンで覆うといった他の方法は推奨していません。なぜなら、こうした方法でダニが自然に剥がれ落ちることはないからです。

「ダニが最初に分泌する唾液は、実は接着剤のようなものです」とキムジー獣医師。「この唾液は、ダニの口器を周囲の組織に付着させる働きをします。ダニは自力で抜け出すことはできないのです」

そして、よく言われる「熱いマッチ」は絶対に試さないでください。犬の毛を焦がしたり、皮膚をやけどさせてしまう可能性があります。ダニの口器(あるいは頭と呼ばれる部分)が除去中に残ってしまった場合でも心配ありません。「少し腫れるかもしれませんが、通常はしばらくすると自然に治ります」とデ・ヨング獣医師。

何か予防法は?

ダニが犬に病気を媒介するのを防ぐ方法は2つあります。デ・ヨング獣医師によると、「ライム病のワクチン接種と、効果的な予防薬の使用が重要。100%確実な方法はありませんが、愛犬をできる限り守ってあげたいものです」

人間のためのライム病のワクチンはありませんが、(アメリカには)犬のためのワクチンはあります。お住まいの地域によっては、獣医師がワクチン接種を行うかどうかを決定する場合もあります。(アメリカ疾病予防管理センターによると、ライム病は主に北東部、ミネソタ州、ウィスコンシン州で発生しています。)

予防薬を使えば、さらに効果は上がります。「ネクスガード、フロントライン、フォートレオンなどの評判の良いダニ予防薬を使用していれば、ダニは血液を摂取してすぐに死にます」とデ・ヨング獣医師は言います。また、ダニが病原体を媒介するまでには1日かそれ以上かかるため、これらの薬剤を使用することで、病原体が媒介される時間を与えないようにすることができます。

Translation: Mayuko Akimoto

※この記事は抄訳です。

※この記事は、2026年8月6日時点の内容です。

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