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背中スイッチには理由があった!? 赤ちゃん転生者が教える、寝かしつけの難しさ【書評】

  • 2026.8.7

【漫画】本編を読む

寝かしつけ。それは赤ちゃんのお世話の中でも、とりわけ難しいもののひとつだ。「やっと寝てくれた」と思っても、布団に寝かせた途端に泣き出してしまう。もしや、背中にスイッチでもついているのではないか。俗にいう「背中スイッチ」の存在を実感し、途方に暮れたことのある親は少なくないだろう。

だが、生まれてきたばかりの赤ちゃんもまだ思うように動かない自分の身体に戸惑っているのかもしれない。『赤ちゃんに転生した話』(茶々京色/KADOKAWA)は、元社畜の男性が赤ちゃんのエミに転生する成長コメディ。大人の意識を持ったまま、育児される側の不自由さを体験していく赤ちゃんライフが、コミカルに描き出されていく。

布団に寝かされたエミは、「足が地につかない!」と大混乱する。なんなら手もつかないらしく、本人の感覚としては、平均台の上で寝かされているようなものらしい。大人から見れば安全な布団の上でも、身体をうまく動かせない赤ちゃんにとっては、何とも心もとない場所なのだ。

そんなエミを救ってくれるのが、ママの抱っこだ。体が丸く支えられ、温かく包まれるだけで、驚くほど安心できる。秒で眠れてしまうほどの安定感に、赤ちゃんにとって抱っこがどれほど心強いものなのかを実感する。

「背中スイッチ」を赤ちゃん側から見ると、「まだまだ安心していたい」という必死の訴えなのだと気づかされる。お世話される側の視点を知ると、布団に置くたび何度も起きてしまう我が子の泣き声も、いつもとは少し違って聞こえてくる。この作品を読むと、その泣き声の奥にある心細さまで想像せずにはいられない。慣れない身体に戸惑う我が子をますます抱きしめたくなるに違いない。

文=アサトーミナミ

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