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『マイ・プライベート・アイダホ』『ドラッグストア・カウボーイ』同時公開!今こそ知りたい、ガス・ヴァン・サント監督の原点とは?【sweetムービーインタビュー】

  • 2026.8.5

80年代から社会の周縁に生きる人々へ静かに光を当て、アート性と社会性を兼ね備えた作品を送り出してきたガス・ヴァン・サント監督。最新作『デッドマンズ・ワイヤー』の日本公開を控えるなか、その原点ともいえる『ドラッグストア・カウボーイ』と『マイ・プライベート・アイダホ』がデジタルリマスター版で同時公開されます。

Gus Van Sant ガス・ヴァン・サント

1952年7月24日、ケンタッキー州生まれ。1985年に映画監督としてデビュー。97年の『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』でアカデミー賞監督賞候補入りするなど、社会派アート系映画の重鎮として知られる。


光の当たりにくいテーマへ常にフォーカスし、80年代から社会派かつアート系の傑作を作り続けてきたガス・ヴァン・サント監督。最新作の『デッドマンズ・ワイヤー』がまもなく日本で公開されることにも注目ですが、監督の原点ともいえる初期の名作『ドラッグストア・カウボーイ』と『マイ・プライベート・アイダホ』がデジタルリマスターで同時期に公開されるんです。いわば、夏のガス・ヴァン・サント祭り。監督がどんな作品を撮ってきたか、ご存じない方こそ最高のチャンスです。

「2作とも北米ではオンラインで観ることができるから、全くの過去の作品というよりは“まだ生きている作品”と思っているし、それ自体も幸運なことだとも思っています。が、それらが『デッドマンズ・ワイヤー』と同時期に日本のスクリーンで上映されるというのは少々運命じみて感じてます。というのも、『デッドマンズ〜』はこの2作がなければ生まれていないでしょうし、ずっと地続きになっているテーマ性を持っているから。すごく嬉しいですね」


薬物依存による破綻を描いた『ドラッグストア〜』、状況は違えど孤立した青年達が自分探しの旅に出る『マイ・プライベート〜』。描かれている時代はともかくとして、描かれているテーマは今でも社会問題として、何十年経っても解決しないどころか悪化してるのでは? とも思わせる上映タイミング。

「どちらの作品の問題も、孤独や社会からの孤立に起因してるよね。そのテーマと日本を結ぶと、大昔にあったことで思い出すことがあるんだ。“社会の一員として自分らしくやりたいことをやるのは、日本ではかなり難しい”と、撮影監督を目指していた日本人のスタッフから聞いたんだよ。そんなもんかな、と疑っていたけど、『マイ・プライベート〜』のPRで東京に行ったときその彼に会ったら、スーツを着たビジネスマンになってて、あぁそういうことか……と思ったのを強烈に覚えてるんだ」

ええ、監督……状況は変わってません(泣)。そんな2作には今も活躍するスターのみずみずしい時代が。

「『ドラッグストア〜』のマット・ディロンは今は俳優業をおさえて画家として活躍しているけど、『マイ・プライベート〜』のキアヌ・リーブスは今も俳優として第一線だよね。あの当時、共演のリヴァーが自分より若くて主演級だったことも意識してか、彼は20代半ばにしてすでに俳優にとっての加齢を意識していた。撮影中に“今後はアクション俳優に徹するつもりです”って言ってたけど、本当にあのあとはアクションで有名になったからね(笑)」


『ドラッグストア・カウボーイ デジタルリマスター版』

story:ドラッグを求めて犯罪を繰り返していたボブ(M・ディロン)と妻ダイアン(K・リンチ)ら。そんな彼らの間にちょっとした事件が起き、関係は一気に悪化し始め……。
監督・脚本:ガス・ヴァン・サント/出演:マット・ディロン、ケリー・リンチ ほか/配給:鈴正、weber CINEMA CLUB./公開:9月18日より、シネマート新宿ほか全国ロードショー
© 1989 Avenue Entertainment, Inc. All Rights Reserved.


『マイ・プライベート・アイダホ デジタルリマスター版』

story:緊張すると意識を失う難病を抱えるマイク(R・フェニックス)はポートランドでからだを売って生活していた。たまたま出会った市長の息子スコット(K・リーブス)と心を通わせ、2人で彼のルーツを求める旅に出る。
監督・脚本:ガス・ヴァン・サント/出演:リヴァー・フェニックス、キアヌ・リーブス ほか/配給:weber CINEMA CLUB、配給協力:TOMORROW Films./公開:8月7日より、シネマート新宿ほか全国ロードショー
© 2026 WBEI

※最新作『デッドマンズ・ワイヤー』(主演:ビル・スカルスガルド)7月17日より新宿ピカデリーほかにて全国ロードショー

photo : © David Katzinger

text : Masamichi Yoshihiro

web edit : KIMIE WACHI

※記事の内容はsweet2026年8月号のものになります。
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください。

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