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前日3時間睡眠の教習生「頭がぼうっとして」赤信号の前で…元教習指導員が青ざめた“危険運転”にゾッ

  • 2026.9.3
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

みなさま、こんにちは。元教習指導員のちだてつしです。

「運転支援機能が付いているから、多少眠くても大丈夫」――そう思い込んでいませんか?

実は今、現場で増えているのが、この“思い込み”がきっかけで起こる事故です。

教習所で指導員をしていた頃、忘れられない場面がありました。路上を走行中、教習生の運転する車が少しずつふらつき始め、右側の中央分離帯へじわじわと寄っていく。

前方の信号は赤。

誰が見ても「止まらなければ」とわかる状況なのに、教習生はブレーキを踏みません。私は思わず助手席から急ブレーキをかけました。

あとで本人に聞くと、「赤信号は見えていた。でも、頭がぼうっとして、それ以外は何も考えられなかった」と言うのです。聞けば、前日に3時間程度しか寝ていなかったとのことでした。

目は前を向いている。信号もちゃんと見えている。それなのに、体が反応しない――。

これは、うとうとする一般的な居眠りとは別物の現象。専門的には「局所睡眠(ローカルスリープ)」と呼ばれ、脳の一部だけが眠ってしまう現象が関係していると言われています。いわば、隠れ居眠りの一種。

本人にも自覚がないまま起きているのが厄介なところです。

危険な理由

最近は、運転支援装置が付いた車が増えました。代表例が、前車に合わせて速度を保つアダプティブクルーズコントロール(ACC)や車線維持支援です。

「システムが助けてくれるから」と、無意識のうちに緊張感が薄れている人も少なくありません。

ですが、これらの装置はあくまで運転の“補助”であり、認知・判断・操作までを代わってくれるわけではない。体調や睡眠不足を帳消しにする魔法ではないのです。

システムに頼りきって操作の負担が減れば、脳への刺激そのものも減少。「目は開いているのに、他の感覚だけが眠っている」という状態を招きやすくなります。

厄介なのは、急な割り込みや逆光などでシステムが突然解除された瞬間です。休眠していた脳と手足の反応が追いつかず、ノーブレーキのまま衝突――という事故につながりかねません。

見通しの良い直線道路で、ガードレールに衝突してしまう事故も起きています。まさかの場所での事故です。

その場でできる“隠れ居眠り” チェック

運転中、次のうち1つでも当てはまったら要注意です。

・赤信号は見えているのに、頭の中で「止まる」に変換されるのがワンテンポ遅れる
・自分の感覚では60kmくらいのつもりが、メーターは80kmを指している
・ラジオやナビの声が耳を素通りして、内容が全然入ってこない
・ハンドルを握る手の力加減が分からなくなり、車線をふらつきがちになる
・気づいたら、さっきまで走っていた区間の記憶がごっそり抜け落ちている

気づいたら、まず仮眠を

窓を開けて換気をしたり、ガムを噛んでその場をしのいだりする対策は、実は逆効果になりかねません。

眠気は“帳消し”にできるものではない。

例えば、すごく眠たいときにガムを噛んで運転すると、気が付いたら口の動きが止まっています。大音量で音楽を流しても、結局は寝てしまうこともある。

上記のチェックに1つでも当てはまったら、無理をせず、サービスエリアなどに入って15〜20分ほどの仮眠を取ること。それが、全感覚を覚醒させる効果的な方法です。

「運転支援機能があるから大丈夫」ではありません。

「支援機能があっても、眠気には勝てない」

この意識の持ち方こそが、隠れ居眠り事故を防ぐ第一歩になります。


ライター:ちだてつし
自動車教習所の指導員・技能検定員として、23年間にわたり現場で安全運転の指導・検定を担当。現在はその専門知識と現場での実務経験を活かし、安全運転やドライブテクニックに関するWebライターとして活動中。また、ペーパードライバーや運転に自信のないライダーを対象に、実践的なツーリングを通して運転技術を身につける「日本ツーリングサポート協会」を設立・運営。「安全で楽しいカー&バイクライフ」を伝える発信を行っている。ライター:ちだてつし 自動車教習所の指導員・技能検定員として、23年間にわたり現場で安全運転の指導・検定を担当。現在はその専門知識と現場での実務経験を活かし、安全運転やドライブテクニックに関するWebライターとして活動中。また、ペーパードライバーや運転に自信のないライダーを対象に、実践的なツーリングを通して運転技術を身につける「日本ツーリングサポート協会」を設立・運営。「安全で楽しいカー&バイクライフ」を伝える発信を行っている。


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