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【月刊新作映画レビュー】『白パンと独裁者』ほか8月はコレ観なきゃマンスリー

  • 2026.7.31

8月7日(金)公開『白パンと独裁者』

ファティ・アキン監督が恩師であるハーク・ボーム監督の幼少期の体験を映画化。第二次世界大戦末期。都会からアムルム島に疎開してきた12歳の少年ナニングは身重の母と幼い弟、叔母ら家族と暮らしていた。終戦を待つばかりの周囲の島民たちとは明らかに意識の違うナチス、ヒトラーに心酔する母。ラジオがその死を告げると、食事を拒否し、寝込んでしまう。バターと蜂蜜が塗られた白パンなら食べられるかもしれない。母のためにナニングは奔走するが、周囲は終戦で混沌としていた。絵画のような美しい島の情景の裏に潜む戦争の闇を目の当たりにする少年の日の記憶。ファティ・アキン監督の新境地で、監督の『女は二度決断する』に主演したダイアン・クルーガーも農婦役で出演。ドイツで最も権威あるバイエルン映画賞で最優秀作品賞を受賞。ドイツ国内では興行収入800万ドルを突破する大ヒットを記録した。

監督・脚本/ファティ・アキン
キャスト/ジャスパー・ビラーベック、ローラ・トンケ、リーザ・ハークマイスター、キアン・ケップケ、ダイアン・クルーガー、 デトレフ・ブック、ラース・イェッセン、ジャン・ゲオルグ・シュッテ、マティアス・シュヴァイクホファー、リタ・フェルドマイヤー、ジーメン・リューハーク、トニー・カナル、ポリ・ロイナー、チャード・ニッセン、 マヨラ・リヒター、モーテン・ボー・ハイネ、 ベルント・モス、マレク・ハーロフ、マックス・ホップ、ヨリッド・ルカチック、トーマス・パーキンス、ディルク・ブーリン、ステッフェン・ウィンク、ハーク・ボームほか

8月21日(金)公開『君の見る世界をなぞる』

『パリ20区、僕たちのクラス』でカンヌ映画祭パルムドールを受賞したローラン・カンテの企画を『BPM ビート・パー・ミニット』のロバン・カンピヨ監督が完成させた青春映画。学校に馴染めず、建築現場で見習いとして働く16歳のエンゾ。家は裕福で、家にもどこにも居場所がない。現場で出会ったウクライナ出身のヴラドに魅せられるが、彼もまた戦争に行かなければならないという。誰とも違う孤独と将来への不安。揺れ動く思春期のエンゾのアンバランスさを見事に表現したのはオーディションで選ばれ、本作でデビューを果たした、元競泳選手のエロワ・ポユ。本作の演技でセザール賞有望若手俳優賞候補の32人にノミネートされた。ヴラド役のマクシム・ スリヴィンスキーもオーディションで抜擢され、本作で映画デビュー。フランスに移住後、実際に建設業の作業員として働いていた。

監督/ロバン・カンピヨ
キャスト/エロイ・ポウ、ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ、エロディ・ブシェーズ、マクシム・スリヴィンスキーほか

8月21日(金)公開『ドラマなふたり』

A24史上最速で全世界興収1億ドルを突破した話題のラブストーリー。結婚したばかりのゼンデイヤがロバート・パティンソンと組み、結婚式まで1週間で最悪の危機に陥るカップルを笑えないほど、生々しく演じる。運命的な出会いを果たしたチャーリーとエマはお似合いのカップル。結婚式を間近に控え、付添人の親友夫婦と食事中、4人はこれまでにした最悪の行為を告白することに。ところがエマの秘密に全員がショックを受け、特にチャーリーは彼女のことがまるで信じられなくなってしまう。修復不可能そうな絶望的マリッジブルーを描いたのは『ドリーム・シナリオ』のクリストファー・ボルグリ。プロデューサーは『ドリーム・シナリオ』に続き、アリ・アスター。ゼンデイヤが演じているから許される、友だちも恋人も失くしそうな最低最悪の過去に呆然。

監督・脚本/クリストファー・ボルグリ
キャスト/ゼンデイヤ、ロバート・パティンソン、アラナ・ハイム、ママドゥ・アティエ、ヘイリー・ゲイツほか

8月21日(金)公開『マイ・リトル・クイーンズ』

郷里を離れる複雑な心境と痛みと希望を伴う別れ。クラウディア・レイニケ監督が幼少期の体験を基に製作した家族のドラマ。90年代、深刻な経済危機とテロで揺れるペルーの首都、リマ。母エレナは娘、アウロラとルシアを連れて、安定した仕事のあるアメリカへの移住を決意していた。が、それには今や疎遠の娘たちの父親、カルロスの渡航同意書へのサインが必要だった。出国の日が迫るなか、変わり者で知られる父はのらりくらりと約束をかわす。最後になるかもしれない短い夏を子どもたちと過ごそうと奮闘する父と年頃の娘たちのほろ苦い交流。父役のゴンサロ・モリナはペルー映画記者協会の最優秀主演男優賞、母役のヒメナ・リンドスイスは助演女優賞を受賞。スイス・スペイン・ぺルーの合作のため、アカデミー賞長編映画賞ではスイス代表に選出された。

監督・脚本/クラウディア・レイニケ
キャスト/ヒメナ・リンド、ルアナ・ベガ・ソウサ、アブリル・ジュリノビッチ、ゴンサロ・モリナ、スシ・サンチェスほか

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