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5歳の子ども部屋を諦めかけた約15坪の狭小3階建て、建築士が2階と3階の“間”に提案したもの

  • 2026.9.1
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。二級建築士・インテリアコーディネーターの桐野由衣です。狭小住宅だから子ども部屋は諦めよう…そうお考えの方もいるのではないでしょうか。

物理的に床面積が狭い点をネックに考えがちですが、実は「高さを生かす」という工夫で子ども部屋をつくれます。狭小住宅でも満足度が高まる子ども部屋づくりをご紹介します。

「子ども部屋はつくりたいけれど狭さがネック」という悩み

お付き合いのある住宅会社様が、住宅展示場内の自社モデルハウスで家づくりセミナーを開催されたときのことです。セミナーに参加されたTさんご家族から、セミナー後の相談会で狭小住宅の間取り相談を受けました。

約15坪の敷地に3階建てを建てる予定で、住宅会社選びを進めているというTさん。これまで3社からプラン提案を受けて絞り込みつつあるものの、優先したい要望のひとつである5歳のお子さんの子ども部屋がどれも理想より狭く、決めかねていらっしゃいました。

「ある程度予想はしていたのですが、できればもう少し広くしたくて…。でも難しいんでしょうか」というご相談でした。

狭小地に建てる住宅は、ワンフロアの床面積がどうしても物理的に狭くなります。その条件で壁で仕切った個室を増やすと、視線が遮られてさらに閉塞感が高まりやすいという問題が起きがちです。

「高さを生かす」という選択

そこで、横方面ではなく縦方向、つまり高さを生かすプランとしてスキップフロアを提案しました。

スキップフロアとは、異なる高さのフロアを階段やステップでつなげる設計手法のひとつです。フロア内の一部を数十センチ高くするだけで視線をゆるやかにカットできるので、プライベートスペースとして十分使えます。

狭小住宅ながら開放的な雰囲気は大切にしたいとのTさんのご希望もあり、親子それぞれが別々に過ごしていても互いの気配を感じられ、自然にお子さんを見守れるよう、2階のLDKと3階の両親の寝室・書斎の間に設置してはどうかとお伝えしました。秘密基地のような雰囲気でお子さんは喜びますし、もしお子さんが将来独立して家を出てもご夫婦の趣味の部屋などに活用できます。

さらに、LDKとのアクセスは蹴込み板がないスケルトン階段にして圧迫感をなくし、視線の抜けによって実際の面積以上の開放感を演出する提案もしたところ、Tさんに大変喜んでいただきました。

開放感とプライバシー確保は両立できる

子ども部屋をスキップフロア式にする場合、プライバシーの確保に不安を感じる方は少なくありません。

お子さんが成長して勉強に集中したいときや、プライバシーを確保したいときのために、開放されている側にロールスクリーンを設置する・すりガラスの腰壁パネルを一部設けるといった方法がおすすめ。視線をほどよく遮って集中しやすい環境をつくれます。

「狭小住宅だから」と考えず、高さを上手に活用した間取りを検討してみてください。


ライター:桐野由衣
住宅設備メーカーや住宅コンサルタント会社、大手リノベーション設計会社にて新築分譲マンションの設計変更、戸建住宅・オフィス・医療施設等の設計およびインテリアコーディネートに携わる。
建築関連分野の記事執筆・校正校閲・監修業務、企業研修講師、インテリアコーディネーター資格対策テキスト監修、工務店の施工事例集ディレクションなどの実績も多数。


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