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実家の73歳父「10年前に薬をまいて…」帰省した47歳息子が畳を1枚上げると…広がっていた「60万円」の大誤算

  • 2026.9.21
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。大手不動産会社に入社以降10年以上の現場経験があり、宅地建物取引士の資格を持つライターのT.Sです。久しぶりに帰った実家で、以前は気にならなかった家の傷みが目に付いた経験はないでしょうか。

今回は、帰省した実家の座敷で畳の沈みに気づき、シロアリの被害が見つかったNさんの事例を紹介します。

連休の座敷で沈んだ畳と、床板の黒い筋

Nさん(47歳・会社員)の実家は、郊外にある築42年の木造2階建てです。父(73歳)と母(70歳)の2人が暮らし、1階の座敷は普段ほとんど使っていません。

去年の秋の連休、Nさんと兄の家族が実家に集まりました。子どもたちが座敷を駆け回っていたとき、足元で畳の一角がふわっと沈みました。

Nさんが「畳がふわっとするね」と声をかけると、父は「ああ、そこは前からそうなんだよ」と気にする様子もありません。

Nさんが畳を1枚上げると、床板に黒い筋が何本も走り、指で押すと表面がへこみました。床下からは湿った土のにおいが上がってきます。

床下調査で分かった10年前の薬剤処理と60万円の補修

連休明けに父が手配した業者の担当者が床下を調べると、土台(柱を支える構造材)と床を支える木材の一部がシロアリに食われていました。浴室の隣の脱衣所の下も湿気が多く、被害が広がっています。

「土台や床下の被害は外から見えませんから、気づくのが遅れやすいんです」

点検に来た担当者から説明がありました。父は「10年ほど前に薬をまいてもらったから、まだ大丈夫だと思っていたよ」と答えます。

「薬剤の効果はおよそ5年です。過ぎたからといってすぐ被害が出るわけではありませんが、確実に防ぐには再施工をおすすめしています」

実家は効果が切れてから5年がたっています。駆除の薬剤処理と食われた土台や床の木材の補修、畳の下の床板の張り替えで、費用は合わせて60万円かかります。被害を受けた座敷は、張り替えが完了するまで1か月使えなくなりました。

床下点検を頼む5年の目安と羽アリの兆候

シロアリの薬剤の効果は、およそ5年が目安です。前回の処理から5年を過ぎている家は、業者の担当者に床下の点検を依頼しましょう。

居住者が自分で気づける手がかりは2つあります。1つ目は、浴室や洗面所など水回りの床を踏んで、ふわっと沈む場所がないか確認することです。

2つ目は、羽アリの発生です。シロアリは春から初夏にかけて、新しい巣を作るために羽の付いた個体(羽アリ)をいっせいに飛び立たせます。家の中や窓際でまとまった数の羽アリや落ちた羽を見かけたら、床下に巣がある可能性が高いので、専門業者に点検してもらいましょう。

参考:
5年間の保証がついていますが、5年経ったら必ず再施工しなければならないのでしょうか。(公益社団法人日本しろあり対策協会)
建材を食べる害虫『ヤマトシロアリ』(さいたま市)



ライター:T.S(宅地建物取引士・2級ファイナンシャルプランニング技能士)
大学卒業後、大手不動産会社に入社。10年以上にわたり、都心のタワーマンションから郊外の築古戸建てまで、数多くの現場経験を積む。現在は不動産ライターとして「業界の不都合な真実」や、消費者が陥りやすいマネーの罠について、実体験に基づく記事を執筆している。


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