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「うちは関係ないよね」夜9時の“レベル3大雨警報”を無視した2階住まいの夫婦→レベル4に引き上げられた末の30分の決断

  • 2026.9.22
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出典元:photoAC(画像はイメージです)

今回は大雨警報が出た夜に避難の判断に迷い、危険な状況に直面した家族の事例を紹介します。

夜9時の「レベル3大雨警報」と「高齢者等避難」

会社員のAさん(36歳)は、育休中の妻と1歳の息子の3人暮らしです。一家は川沿いに建つ、8階建てマンションの2階に暮らしています。周辺は市のハザードマップ(被害の予測地図)において、2階の床まで水が来る3メートル以上5メートル未満の浸水想定区域でした。

今年の8月に台風が接近した夜9時ごろ、Aさんのスマートフォンへ「レベル3大雨警報」と市からの「高齢者等避難」の通知が届きます。画面を確認したAさんは「レベル3だって」「でも、うちは関係ないよね」とあまり気にしていない様子でした。夫婦はそのまま入浴と就寝の準備を進めました。

11時過ぎの避難指示・5階の共用廊下で過ごした夜

夜11時を過ぎると、河川に関する「レベル4氾濫危険警報」に続いて市から「避難指示」が出ました。外は横なぐりの雨が打ちつけており、避難所までの約1キロメートルは川沿いの道路を通らなければなりません。

1歳の子どもを連れて外へ出るか、同じ棟の上の階へ上がるか、夫婦で30分近く迷いました。外へ出る危険が大きいと判断した一家は、毛布と子どもの荷物を抱えて階段を上り、5階の共用廊下へ身を寄せます。

強い雨風が吹き抜けるなか、Aさんはスマートフォンで自治体の河川水位情報を明け方まで確かめ続けました。川の水は堤防を越えず、部屋に浸水被害はありませんでした。翌日、Aさんが市の避難情報を読み直したところ、「高齢者等」という区分には高齢の人や障害のある人だけでなく、妊産婦や乳幼児を連れた保護者も含まれると書かれていました。

警戒レベルごとの避難の目安と、乳幼児のいる家庭が決めておく2つの避難先

警戒レベルと避難情報の対応は、以下のとおりです。

  • レベル3「高齢者等避難」:高齢者や障害のある人、妊産婦、乳幼児のいる家庭は避難を始める
  • レベル4「避難指示」:全員が危険な場所から避難する
  • レベル5「緊急安全確保」:すでに災害が起きているおそれがあり、直ちに命を守る行動をとる

Aさん一家のように乳幼児がいる家庭は、レベル3の段階で避難を始める対象です。夜9時の時点であれば、車で親戚の家へ移る余裕もありました。

避難先は、時間帯に合わせて2つ決めておきましょう。1つは雨が強くなる前に車で移れる離れた親戚や知人の家、もう1つは外へ出るのが危険になってからでも上がれる同じ建物の上の階(安全な屋内)です。内閣府や各自治体も指定の避難場所にこだわらず、川から少しでも離れた近くの頑丈な建物の上の階へ身を寄せるよう案内しています。

まず自宅周辺のハザードマップで、想定される浸水の深さと住んでいる階を比べます。浸水想定区域に入るなら、レベル3の通知が届いた際にどちらの避難先へ動くかを、家族で決めておきましょう。

参考:
防災気象情報と警戒レベルとの対応について(気象庁)
新たな防災気象情報について(令和8年~)(気象庁)
避難情報に関するガイドラインの改定(令和8年3月)(内閣府)



ライター:S.K(マンション管理士・防災士)
不動産管理会社で10年以上の現場実務に携わり、業界団体の評価制度策定委員会に所属していた経験がある。現在はライターとして、自身の豊富な経験・知見をもとに、一次情報を盛り込んだ不動産記事を多数執筆している。


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