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「時間も音量も気をつけていたのになぜ」電子ピアノを夜8時前・半分以下の音量で弾いていた30代夫婦に届いた階下からの連絡

  • 2026.9.7
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。不動産管理会社で10年以上の現場経験があり、マンション管理士の資格を持つライターのS.Kです。集合住宅で子どもが楽器を始めるとき、ご近所への音漏れを心配する方は多いのではないでしょうか。

周囲に配慮して、ボリュームを細かく調節できる電子楽器を選ぶご家庭もあるでしょう。今回は、使用細則を守り音量にも気を配っていたにもかかわらず、思わぬトラブルに発展してしまった事例を紹介します。

決まりも音量も守っていたのに届いた、階下からの連絡

分譲マンションで暮らすNさん夫婦(30代・共働き)には、小学3年生になる娘がいます。春から娘がピアノ教室に通い始めたことをきっかけに、自宅練習用の楽器を探し始めました。

購入時には、マンションの使用細則(居住者の生活ルールを定めた取り決め)を確認します。楽器の演奏は夜8時までと定められていました。さらに周囲への配慮として、音量を自由に下げられる電子ピアノを選択します。

娘の練習時間は夕食前の1時間に限ることにし、スピーカーの音量も常に半分以下に設定していました。数か月が過ぎたころ、管理会社から1本の連絡が入ります。

階下の居住者から「夕方になると、天井からコトコトという音が毎日響いてくる」と相談があったという内容でした。Nさん夫婦にとって思いがけない連絡に、「時間も音量も気をつけていたのになぜ」と2人は顔を見合わせます。

響いていたのは演奏の音ではなく、打鍵の音と振動

下の階に届いていたのは、スピーカーから出る演奏の音ではありませんでした。鍵盤を叩くときのコトコトという打鍵音と、床に伝わる振動だったのです。

電子ピアノは演奏の音を小さくできる構造ですが、ボリュームを絞るほど打鍵音のほうが目立ってしまいます。楽器メーカーも、打鍵音や床に伝わる振動をやわらげる対策として専用のマットを、また周囲への配慮としてヘッドホンの使用を案内しています。

演奏の時間を守ることと、階下に響かせないことは、別の問題だったのです。Nさん夫婦はすぐに楽器用の防音マットを床に敷き、さらに念のため、練習時はスピーカーを使わず常にヘッドホンを使う形に切り替えます。あわせて約2万円の出費になりました。

「音量ばかり気にしていました。床から伝わる音は、考えたこともなかったです」

そう振り返るNさんの家では、対策のあと階下からの連絡は届いていません。

集合住宅で電子ピアノを導入する際のポイント

電子ピアノでも、打鍵の音や振動は床を伝って下の階に届きます。集合住宅では防音マットを最初からそろえ、夜の練習はヘッドホンを基本にするのがおすすめです。

生の楽器より静かという理解にとどめず、床への対策まで見込んでおきましょう。演奏の時間のルールは物件ごとの使用細則で違うため、購入前に確認しておくことが重要です。

そして電子ピアノの購入を検討する際は、本体の選定と同時に、楽器店で防音マットや遮音グッズの性能も見ておきましょう。

参考:電子ピアノの防音対策(ローランド)



ライター:S.K(マンション管理士)
不動産管理会社で10年以上の現場実務に携わり、業界団体の評価制度策定委員会に所属していた経験がある。現在はライターとして、自身の豊富な経験・知見をもとに、一次情報を盛り込んだ不動産記事を多数執筆している。


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