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10円玉や砂糖は効果薄 切り花を長持ちさせる正解は毎日の水替えと茎の切り戻し

  • 2026.7.30

夏は、花瓶の水がすぐに濁ったり、切り花がしおれたりしやすい季節です。

「花瓶に『10円玉』や『砂糖』を入れると切り花が長持ちする」という話を聞いたことがある人もいるでしょう。実際に効果はあるのでしょうか。

そこで、公益社団法人日本フラワーデザイナー協会理事長の西村好正さんに、切り花を長持ちさせるコツを教えてもらいました。

10円玉と砂糖、実際に効果はあるのか

西村さんによると、どちらも一定の理論的な根拠はあるそうです。

10円玉には胴が含まれているため、銅が水中で微量の銅イオンとなって溶け出し、細菌の繁殖を抑える働きが期待できます。

ただし、10円玉だけで劇的に花が長持ちするわけではありません。水替えや花瓶の洗浄を怠ると、効果は限定的になってしまうそうです。

※写真はイメージ

砂糖は切り花のエネルギー源になるため、花を長持ちさせる効果があります。ただし、砂糖は細菌の栄養にもなるため、水が傷みやすくなる点に注意が必要です。

「砂糖だけを加える方法は、あまりおすすめできません」と西村さんは話します。

市販の延命剤との違い

市販の切り花延命剤は、糖分、殺菌剤、吸水促進成分をバランスよく配合しているそう。

10円玉や砂糖の効果が限定的であるのに対し、延命剤は切り花管理に必要な要素を総合的に補えると言えます。

夏場に水が傷みやすい理由

夏場、花瓶の水が傷みやすいのは、気温が高く、水中の細菌や微生物が急速に増えることが原因です。

※写真はイメージ

細菌が増えると、花瓶の水が濁ったり茎にぬめりが発生したりします。

この細菌やぬめりが、花が水を吸い上げる『道管』を塞いでしまい、花や葉がしおれやすくなるそうです。

基本は毎日の水替えと切り戻し

そこで西村さんがすすめるのが、毎日の水替えです。水替えの際は、以下の3つポイントを意識しましょう。

・花瓶をしっかり洗う。

・新しい水に入れ替える。

・茎のぬめりを洗い流す。

なお、水が減った時に継ぎ足す『さし水』は控えてください。古い水の中に繁殖した細菌が残ってしまうため、すべて入れ替えましょう。

※写真はイメージ

茎の先端を1〜2cmほど切り戻すことも大切です。飾っている間も定期的に切り戻すと、新しい断面から水を吸いやすくなります。よく切れるハサミで、斜めに切りましょう。

花瓶は、直射日光や高温になる窓際を避け、涼しい室内に飾ることをおすすめします。ただし、エアコンの風が直接当たる場所は乾燥を招くため、避けたほうがよいでしょう。

画像提供:公益社団法人 日本フラワーデザイナー協会

「もっとも効果が高いのは、特別な薬剤や裏技よりも、清潔な水を維持することです」と話す西村さん。

毎日の水替えと涼しい場所への設置、この2つを丁寧に続けるだけで、夏の切り花はぐっと長持ちします。

今年の夏はこの基本を意識して、部屋で切り花を楽しんでみませんか。

取材協力 西村好正(にしむら よしまさ)

公益社団法人 日本フラワーデザイナー協会(NFD)理事長。
NFD名誉本部講師、試験審査委員、コンクール審査委員として、長年にわたりフラワーデザインの普及、人材育成、審査および指導に携わる。
1996、1997年と2年連続でNFD大賞、2007年日本フラワーデザイン大賞厚生労働大臣賞受賞。2020年全技連マイスター認定。
HP

[文・取材/ブリジア 構成/grape編集部]

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