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「隣のカメラがうちを…」お盆休みに30代夫婦を悩ませた“白い視線”→その後、隣人への“ひと言”で一発解決したワケ

  • 2026.8.28
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

「隣の新しいカメラが、うちのリビングを向いている気がして。お盆休みで家にいる時間が長いぶん、余計に」

そう話すのは、2年前、大手ハウスメーカーで注文住宅(4LDK・延床約111㎡/土地約146㎡、約5,800万円)を建てたUさん(30代夫婦・子ども1人の3人暮らし)です。

入居時、隣家にカメラはありませんでした。変化はこの春。車上荒らしの注意喚起が回覧板で回り、しばらくして隣家の軒先に小さな白いカメラが付きました。窓を開けて過ごす夏になると、そのレンズがどうにも気になります。折しもお盆は仕事が休みで、家族そろって家にいる時間が長い1週間。リビングにいても視線を感じるようで、日中からカーテンを閉める日が増えていきました。

「向いている」と「映っている」は、別の話

防犯カメラの多くには、広い範囲を見渡せる広角レンズが採用されています。レンズが向いているように見える方向と、実際に録画されている範囲は、必ずしも一致しません。

軒先のカメラは自宅の玄関や駐車場を見下ろす角度で付けるのが定石で、それが隣の窓から「こちらを向いている」ように見えることは、よくあるのです。設置の背景には、あの回覧板がありました。防犯目的で自宅にカメラを設置すること自体は、原則として正当な防犯対策です。

設置する側には、「配慮の基準」がある

一方で、角度が隣家の敷地や室内を映し込む形になると、プライバシーの問題やご近所トラブルの火種になり得ます。だからこそ、撮影範囲は自分の敷地内にとどめ、必要以上に広く映さないことが大切です。

その配慮の目安が、自治体のガイドラインや警備会社の案内で示されています。「映さない配慮」は、設置する側の共通のマナーになりつつあるのです。Uさんの不安の正体は、カメラそのものではなく、「確かめていないこと」でした。

Uさん夫婦はどう対応したのか

お盆明けの朝、ゴミ出しで顔を合わせたのを機に、Uさん夫婦が選んだのは抗議ではなく世間話でした。

「車上荒らしの回覧、うちも見ました。カメラ、うちのほうって映ります?」

隣人は快くスマホの画面を見せてくれました。映っていたのは隣家の駐車場と門先だけで、Uさん宅の窓は画角の外。

「気になったら、いつでも言ってください」の一言までもらえました。

思えばあのカメラは、自分の家の門先の通りも一緒に見守ってくれていることになります。不安の種は、見方を変えればご近所の防犯の味方でした。自宅側は、外から見えにくいミラーレースのカーテン(数千円)に替えて気持ちの保険に。閉め切る夏は、その日で終わりました。

カメラの不安は、「確かめる一歩」で消える

防犯カメラは、街の安心を支える当たり前の風景になりつつあります。以下を確かめてみてください。

・レンズの向きと録画範囲は別:広角カメラは見た目どおりに映っていないことが多いです
・気になったら、抗議ではなく世間話から。話しにくければ、市区町村の相談窓口という入り口もあります
・多くの自治体に設置の配慮ガイドラインがあります:話し合いの物差しになります
・自分が設置する側になったら、撮影範囲は敷地内に。隣家への一言を
・長く家を空けるときの防犯には、タイマー照明や新聞・郵便の一時停止、ご近所への一言も有効です

確かめる一歩と、映さない配慮。その両方がそろえば、カメラのある街は、監視ではなく安心の風景になります。

参考:プライバシー保護に配慮した防犯カメラの設置及び運用に関するガイドライン(静岡県)


ライター:yukiasobi(一級建築士・建築基準適合判定資格者)
行政で住宅政策・都市計画・建築確認審査など10年以上の実務経験を持つ。現在は住宅・不動産分野に特化したライターとして活動し、空間設計や住宅性能、都市開発に関する知見をもとに、高い専門性と信頼性を兼ね備えた記事を多数執筆している。


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