1. トップ
  2. 暮らし
  3. カタログの「乗車定員」だけでは分からない? 家族6人・憧れのミニバンでの週末のお出かけで直面した“荷物の壁”

カタログの「乗車定員」だけでは分からない? 家族6人・憧れのミニバンでの週末のお出かけで直面した“荷物の壁”

  • 2026.9.7
undefined
出典:PIXTA(※画像はイメージです)

憧れのデリカD:5を購入したものの、家族が6人に増えて車への価値観が変わったという、4児の母であるMさん(39歳)のお話です。購入当時は十分だった車内も、子どもの成長とともに変化が生じたそうです。

乗車定員内に収まることと快適に移動できることの違いや、運転交代時に痛感した機能の不在など、車とのリアルな関係について伺いました。

「家族が増えても大丈夫」と信じて選んだ憧れの車

現在39歳で4人のお子さんを育てるMさんご夫婦が、以前から憧れていた三菱デリカD:5を購入したのは2022年のことでした。当時はまだお子さんが2人で、第3子を妊娠中という状況だったそうです。

これからの家族の形を思い描きながら選んだのが、タフで存在感のあるデザインが魅力的なモデルでした。力強いフロントフェイスや広い車内空間に惹かれ、サイドステップも装着して新しい家族を迎える準備を整えました。

子どもがもう一人増えても、みんなでキャンプや旅行に行けるはずだと、夫婦で期待に胸を膨らませていたと言います。大きくて頼もしい車体を見るたびに、これなら将来家族が増えても安心して乗り続けられるだろうと、確信に近い思いを抱いていたそうです。休日のドライブでは、3列目シートを倒してたくさんの荷物を積み込み、家族全員でゆったりと過ごす時間はとても充実したものだったと振り返ってくれました。

新しい命の誕生を待ちわびながら、車とともに過ごす未来を楽しく想像していた時期だったと言えそうです。

4人目の誕生と、荷物で溢れる車内で気づいた現実

その後、無事に第3子が誕生し、さらに第4子も家族に加わったことで、日々の生活は大きく変化していきました。6人家族という賑やかで喜ばしい日常の中で、車の使われ方も購入当初の想定とは少しずつ違ってきたそうです。

子育て世代の移動には想像以上の荷物が伴うため、スペースの不足を感じる場面が増えていきました。たとえば、雨の日の週末に家族全員で買い出しへ出かけた際のことです。2列目には下のお子さん2人のチャイルドシートが並び、3列目には上のお子さん2人のジュニアシートが設置される状態になりました。そこに大きなベビーカーやまとめ買いしたおむつなどの日用品、さらには家族6人分の食料を積もうとした時、荷物を置く場所がほとんど残っていないことに気づき、愕然としたそうです。

乗車定員内に収まっていることと、人と荷物を載せてゆったりと移動できることの間には、実際に生活してみて初めてわかる見えない壁があるのかもしれません。

運転を代わるたびに感じた、ある機能の本当の価値

室内空間の広さに加えて、日常的に運転を重ねる中で見えてきた機能面での気づきもあったと言います。Mさんご夫婦は長距離ドライブや旅行の際、どちらか一方に負担が偏らないよう、平等に運転を交代するスタイルをとっています。そこで直面したのが、シートポジション記憶機能がないことによる小さな手間でした。

以前乗っていたレクサスRXでは当たり前のように備わっていた機能ですが、デリカD:5では運転を代わるたびに座席を前後に動かし、背もたれの角度を手動で微調整する必要があります。1回にかかる時間はわずか数秒であっても、サービスエリアでお子さんたちがぐずっている中、急いで座席を調整していると、焦りを感じる場面もあったそうです。

このような日常的な動作を繰り返すうちに、その機能がいかにドライバーの負担を軽減してくれていたかを夫婦で痛感したと言います。失って初めて、自分たちのライフスタイルに欠かせない重要な装備だったと気づいたと語ってくれました。

車が狭くなったのではなく、家族が大きく成長した

このような経験を経ても、Mさんご夫婦は決してデリカD:5を選んで後悔したわけではないそうです。むしろ、その無骨でかっこいい見た目や力強い走りは今でも大好きだと、愛着を込めて話してくれました。ただ、子どもたちの成長とともに必要な持ち物が増え、今の家族のフェーズにはもう少しだけ空間の余裕が必要になったのだと言えます。

そして2025年6月、ご家族はより広い室内空間を求めてアルファードへ乗り換える決断をしました。生活のスタイルが変化すれば、最適な車も変わっていきます。家族の歩みに合わせて、愛車に対する価値観も柔軟に進化していくのは、子育て世代にとってごく自然なことなのかもしれません。これまでの思い出とともに、前向きな気持ちで新しい車を迎え入れたそうです。

カタログには載らない我が家にとっての正解の見つけ方

Mさんの体験から見えてくるのは、車選びにおいて大切な基準はカタログやスペック表の数字だけではないということです。何人乗れるかという乗車定員や、デザインの良さももちろん重要ですが、それ以上に日々の使い勝手を想定することが大切だと言えそうです。

たとえば、チャイルドシートをいくつ付けるのか、夫婦でどのように運転を交代するのか、日常的にどれくらいの荷物を積むのかなど、自分たちのリアルな生活動線を具体的に想像することがポイントになります。

これから車を購入しようと考えている方にとっても、自分たちの暮らしに本当に必要な広さや機能を再確認するヒントになるのではないでしょうか。家族の数だけ正解の形があり、その時々のライフステージに優しく寄り添ってくれる車を選ぶことが、安全で豊かなカーライフにつながっていくのだと思います。



ライター:Masaki.N
自動車メーカーで車体開発エンジニアとして設計・先行開発に携わった後、マーケティング/市場リサーチ領域で商品導入・訴求設計にも従事。さらに自動車サブスク系ITベンチャーでマーケティングを担当し、ユーザー視点のコミュニケーション設計を経験。現在は自動車ライターとして、新車情報、技術解説、モデル比較、中古車相場、維持費、業界動向まで幅広く執筆。SEO記事・コラム・インタビューなど媒体横断で制作し、専門知識を生活者の言葉に翻訳して「買う/持つ」の判断を支援します。加えて、カスタムを含む実車取材・体験を通じて得た一次情報を記事に落とし込み、机上の知識にとどまらない“現場感”のある解説を強みとしています。


【エピソード募集】日常のちょっとした体験、TRILLでシェアしませんか?【2分で完了・匿名】

の記事をもっとみる

注目コンテンツ