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「安く買える」海外旅行で“100万円分の金”を購入→「1kg以下は申告不要」と思いきや…帰国後、50代男性を襲った“思わぬ事態”

  • 2026.8.24
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは!税理士・元国税調査官の神崎遊です。

日本より海外のほうが安く買えるものってありますよね。たとえば「金地金」のように、国によって税金の取り扱いが異なるものがあります。代表的な国としてシンガポールでは、一定の要件を満たす投資用の金地金について、GST(日本の消費税に相当)が免除されています。

51歳・男性のYさん(仮名)も、海外旅行の目的のひとつは「金地金」を購入することでした。しかし、帰国後安く買える意味を思い違いしていたと、気づくことになります。

「海外なら税金がかからない!」と喜ぶも…

Yさんは、大手の電機会社勤めの会社員です。

勤め先の業績が過去最高益を更新。今年の夏のボーナスが100万円支給され、将来に備えて投資に使うことを考えていました。

そこで、Yさんは妻に「海外なら金が安く買えるらしいよ」と伝え、「旅行もかねて行かないか?」と提案。

Yさんは知人から、「金地金は1kg以下であれば申告はいらない」と聞いており、1kgも買わないから大丈夫と安心していたそうです。

Yさん夫婦は、海外旅行を楽しんだ後、100万円分の金地金を購入し帰国しました。

ところが、税関で消費税の納付を求められ驚いたといいます。

「1kg以下だから申告はいらないって聞いてたのに…」

「1kg」の基準は“免税ライン”ではない

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

Yさんは「1kg以下であれば税関で申告はいらないから、税金がかかることもなく国内に持ち込みできる」と考えていました。

たしかに、純度90%以上の金地金は、重量が1kgを超えると税関への追加の申告が必要になります。

しかし、この「1kg」という基準は、申告や税金がすべて免除されるラインではありません。

1kg以下であっても、金地金を日本に持ち込む際には「携帯品・別送品申告書」を記載し提出するなど、必要な税関手続きがあります。

「安く買える」の本当の意味

シンガポールでは、一定の要件を満たす投資用の金地金について、GST(日本の消費税に相当)が免除されています。そのため、購入時の税負担を抑えられる場合があります。

しかし、Yさんのように海外で購入し、日本に持ち込む場合は消費税等10%がかかることに留意しなければなりません。

購入価格を100万円として簡略化すると、Yさんは約10万円の消費税等を負担する必要がありました。

なお、海外で購入した金地金を日本へ持ち込むことなく、海外資産として保有する場合は輸入に伴う消費税はかかりません。

海外で安く買えても、日本への持ち込みは別問題

「消費税がかかるなら、海外で買う必要なかったな」と後悔しているYさん。

「損したわけじゃないし、旅行も楽しめたからいいじゃない」と妻に言われ、それもそうかと納得した様子でした。

金地金の密輸入については、税関で取締りが強化されています。海外で購入した場合は、税関で正しく申告手続きをして、素敵な旅の締めくくりをしてください。


執筆:税理士・元国税調査官 神崎遊

国税組織で12年間勤務し、法人税調査を中心に200件以上の税務調査に従事。現在は「ゆとり税務会計」を運営し、中小企業・個人事業主の税務支援を行っている。

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