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「うそでしょ…!?」1,500万円を定期預金に入れた60代女性、中途解約しようと窓口へ行くと…担当者の説明に“青ざめたワケ”

  • 2026.9.13
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。金融機関勤務のおがわ163です。20年間、金融機関の窓口で資産運用や家計相談に携わってきた経験をもとに、お金にまつわるリアルなエピソードをお届けしています。

今回ご紹介するのは、相続で受け取った資金を大口定期預金にしていた60代女性Aさんの体験談です。金利上昇のニュースを見て預け替えようと中途解約したところ、窓口で受け取る金額が、思っていたより少なく見えたといいます。

相続資金を、3年ものの大口定期に

Aさんは65歳、パート勤務を続けています。夫と二人暮らしで、子供はすでに独立しています。

数年前、親の相続でまとまった資金を受け取ったAさんは、そのうち1,500万円を3年ものの大口定期預金に預けました。当時の約定利率は0.150%ほど。

この商品には、満期を待たずに1年目・2年目の預入日と同じ日に、それぞれ利息の一部が「中間利息」として先払いされる仕組みがありました。Aさんはこれまでに、1年目・2年目の中間利息として、税引後で合わせて3万5,800円ほどをすでに受け取っていました。

金利上昇のニュースを見て、預け替えを決意

この夏、大手銀行が相次いで定期預金の金利を引き上げたというニュースを目にしたAさんは、「今の金利ならもっと有利に預けられる」と考え、満期を待たずに中途解約することにしました。

「預けたお金はそのまま戻ってくるはずだから、少しでも早く高い金利に乗り換えたほうが得だと思ったんです」 Aさんの頭には、中途解約しても窓口で受け取る金額は1,500万円を下回らない、という前提がありました。

窓口での受取額は元本より少なく見えたが、合計では下回っていなかった

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

ところが窓口で解約手続きを進めると、担当者から思いがけない説明がありました。大口定期を中途解約する場合、預け入れ時の約定利率ではなく、解約時点での低い「期限前解約利率」で利息を計算し直すというのです。Aさんの場合、この利率で計算し直した2年分の利息額は税引前で6,000円ほどにとどまりました。

すでに受け取っていた中間利息(税引前4万5,000円)との差額3万9,000円は、解約時の利息だけでは精算しきれないため元本から差し引かれることになります。

「うそでしょ…!? 預けた1,500万円が減っちゃうの?」
「まさかこんなことになるなんて…」

窓口の提示額を見てAさんは思わず声が漏れ、一瞬青ざめました。解約に伴って過去に納め過ぎていた税金(源泉徴収税約7,900円)の還付が行われたものの、元本から差し引いた後の窓口受取額は1,496万9,000円ほど。「1,500万円は絶対に戻ってくる」と思い込んでいたAさんにとっては、ショックな金額でした。

ただし担当者は、焦るAさんにこう優しく付け加えました。 「すでにお受け取りいただいている中間利息の手取り額(約3万5,800円)と、今回窓口でお渡しする1,496万9,000円ほどを合わせると、合計で1,500万4,800円ほどになります。預け入れいただいた1,500万円をしっかり上回っていますのでご安心ください。窓口の金額だけを見ると減ったように感じられますが、これまでの利息と税金還付を含めたトータルでは、元本を下回ることはありませんよ」

満期を待った場合と、預け直した場合を試算すると

Aさんが気になったのは、「このまま満期まで待ったほうが良かったのでは」という点でした。担当者はその場で、すべて「税引後の手取り額」に揃えて試算してくれました。

残り1年を、もとの約定利率0.150%のまま満期まで待った場合、最終年の利息は税引後1万7,900円ほど。 今回の解約金(約1,496万9,000円)を、現在の1年もの金利(0.500%ほど)で預け直した場合は、1年後の利息が税引後5万9,600円ほどになる計算でした。

ここから、解約によって生じた「過去の中間利息の過払い精算分(税引後で約3万1,100円)」を差し引いて比較します。

  • 約定利率0.150%のまま1年預けた場合:税引後 1万7,900円ほど
  • 現在の1年もの金利(0.500%ほど)で預け直した場合:税引後利息 5万9,600円 ー 解約精算分(税引後)約3万1,100円 = 税引後実質 2万8,500円ほど

差額は税引後で1万600円ほどとなり、解約に伴う精算を踏まえても、預け直したほうがしっかり手取りが増える結果でした。

担当者はさらに、こう付け加えました。「ここ数年のように、1年のうちに数回金利が動く局面では、長い期間で固定するより、半年から1年ごとの短い期間で区切って預けるほうが、満期のたびに自然と金利を見直せます。中途解約の相談で窓口にお越しいただく手間も減らせますよ」

定期預金を解約する前に知っておきたいこと

定期預金を解約する前に、以下の点について確認しておきましょう。

  • 中間利息が支払われる大口定期預金は、満期前に中途解約すると、当初の約定利率より低い「期限前解約利率」で利息が計算し直される
  • すでに受け取っている中間利息が解約時の再計算利息を上回る場合、差額が元本から差し引かれ、窓口の受取額が一時的に元本を下回って見えることがある(解約時には過去の超過徴収税金の還付も行われる)
  • すでに受け取った中間利息の手取り額と解約時の窓口受取額を合計すると、預け入れた元本を下回らない
  • 満期維持と預け直しを比べる際は、「税引前」と「税引後(手取り)」の条件を揃えて試算することが不可欠
  • 金利上昇局面では、短めの期間で区切って預けると、満期のたびに見直しやすく来店の手間も減らせる

「窓口での受取額だけを見て減った」と思い込む前に、トータルで、そして満期まで待った場合との比較で確認することが、安心して預け替えを判断する第一歩です。定期預金の見直しについては、まず取引先の金融機関に相談してみてください。


執筆:おがわ163
金融機関勤務(勤続20年)。2級ファイナンシャル・プランニング技能士。窓口業務・資産運用相談の現場経験をもとに、生活に役立つお金の知識をわかりやすくお届けしています。

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