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「無事に申告できてよかった」夫の死後“1億円分”の相続税を納め終えた60代女性→1年後、税務署からの通知に“青ざめたワケ”

  • 2026.8.13
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは!税理士・元国税調査官の神崎遊です。
相続は遺産分割から申告の手続きまで、「とにかくやることが多く大変!」というイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
だからこそ、多くの方は相続税の申告期限を意識するものです。
しかしながら、相続税の申告に集中するあまり、“別の手続き”を見落としてしまうケースに注意が必要なのです。

相続税の申告は終わったのに…

60代のMさん(仮名)は夫と郊外のマンションで2人暮らし。

夫は60歳で定年を迎えてから、退職金を使ってアパートを購入し、不動産経営を行っていました。

そんなある日、夫が病気で急逝し、財産1億円を3人の子どもと相続することになりました。

子どもとの遺産分割は順調に進みましたが、相続税の申告は自分たちで行ったため、申告期限ぎりぎりになったそうです。

「なんとか無事に申告できてよかった」

申告も納税も終えたとき、心底ほっとしたとMさんは言います。

それから1年後、税務署から通知が届きました。

相続税の申告に間違いがあったのだろうかと思ったそうですが、相続税についてではありませんでした。

「夫の確定申告の確認が必要?」

心配になったMさんは一度、税理士に相談してみることにしました。

もう一つの申告「準確定申告」

 

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

「亡くなった夫の確定申告について申告が必要かもしれないと税務署から通知が届いたのですが…」

「ご主人が亡くなった年に確定申告が必要な場合は、亡くなった日までの所得を、相続人が申告をしなければなりません。これは『準確定申告』と呼ばれる手続きです」

税理士から、相続税の申告期限は「相続の開始があったことを知った日の翌日から10か月以内」である一方、準確定申告は「4か月以内」と短いことを説明されました。

Mさんの夫のケースでは、年金収入に加えて、不動産所得があり大きく利益が出ていたことから、準確定申告が必要だったのです。

「…主人が生きていた頃の不動産収入は、相続した私の収入として確定申告をしてしまいました」

申告期限を過ぎたことで…

Mさんは夫の準確定申告を税理士に依頼しました。

期限を過ぎていたため、本税に加えて延滞税や無申告加算税も負担することになりました。

また、夫が生きていた頃の不動産収入をMさんの収入として申告していたことから、本来、支払うべき税金より多く支払っていました。

多く納税していた分については、「更正の請求(納め過ぎた税金の還付を求める手続き)」を行い、その内容が認められた後に還付を受けることができます。

Mさんは追加で納税はしましたが、払い過ぎた分は還付され少しほっとしたようでした。

相続は全体の手続きを押さえる

「今回の反省をふまえて、子ども達と相続に関する話をする機会が増えました」

結果的に、子どもたちとのコミュニケーションが増えたのは嬉しい誤算だとMさんは微笑んでいました。

相続が発生すると必要な手続きは多岐にわたります。

突然の相続手続きで慌てないために、どのような手続きが必要になるのか、あらかじめ全体像を把握しておくと、いざというときにも慌てずに済むでしょう。


執筆:税理士・元国税調査官 神崎遊

国税組織で12年間勤務し、法人税調査を中心に200件以上の税務調査に従事。現在は「ゆとり税務会計」を運営し、中小企業・個人事業主の税務支援を行っている。

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