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フリーランスで在宅勤務の30代女性→「電気代を経費にできる」申告するが…5年後、税務調査で告げられた結果に“絶句したワケ”

  • 2026.8.12
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは!税理士・元国税調査官の神崎遊です。

連日、暑い日が続きますね。猛暑日が続くと、心配なのは電気代ではないでしょうか。
在宅でフリーランスや副業をしている方のなかには、「在宅で仕事してるから、電気代を経費にできるはず」と考えている方もいるでしょう。

しかし、その経費計上が正しいとは限りません。

30代の女性・Sさん(仮名)も、間違った申告を続けた結果「こんなつもりじゃなかったのに…」と後悔を口にしていました。

「事業していればすべて経費にできるって聞いたのに…」

Sさんは都内でひとり暮らし。5年前、新卒で入社して勤めていた映像制作会社を辞め、自宅で映像編集の仕事を始めました。

フリーランスになることを伝えたところ、友人たちから「会社員と違って、なんでも経費にできていいよね」と言われることが多かったそうです。

自宅兼事務所はワンルームマンション。9万円で新調したエアコンと電気代、それに家賃もすべて経費にしました。

それから5年の月日が経ち、税務調査を受けることになりました。

「すべて経費にできるわけではありません」

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

税務調査にやって来たのは、20代と思われる若い調査官でした。

経費を確認しながら、しきりに部屋の様子を観察していたのが印象的だったと、Sさんは振り返ります。

そして、調査官から指摘がありました。

「エアコン代、電気代。それに家賃も全額は経費にはできません」

調査官から言われ、Sさんは愕然としました。

「事務所で使っているのにですか?」

なんとか経費として認めてもらおうとしましたが、調査官からの説明に納得せざるを得なかったそうです。

「たしかに、このワンルームマンションを仕事場として使っています。ただ、ここで生活もしていますよね。経費にできるのは、事業に使った部分だけです。電気代のように、仕事と生活の両方で使っている費用は、使用時間などの合理的な基準で分け、事業に使った分だけを経費として計上する必要があります」

Sさんは過去の各年分について修正申告を行い、本税に加えて、過少申告加算税や延滞税も納めることになりました。

「正しい経理方法を調べておけばよかった…」

「家事あん分」の方法

自宅を事務所として利用している場合、電気代や家賃のなかには、仕事で使った分だけではなく、生活で使った分があります。このような費用を一定の基準で分け、仕事で使った分だけを経費にすることを「家事あん分」といいます。

一律の按分割合が決められているわけではありませんが、第三者が聞いたときに納得できるような、合理的な基準を使う必要があります。

合理的な基準として、次のような方法が考えられます。

  • 電気代は、仕事をした時間と生活に使った時間の割合で分ける
  • 家賃は、仕事専用スペースを設けて、部屋全体の面積の割合で分ける
  • エアコンの購入費は、使用時間で分ける。または、仕事スペースの割合で分ける

※エアコン代は購入した年に費用として処理できる場合でも、全額を経費にできるとは限りません。

とはいえ、1日のうち8時間を仕事に使っているからといって、電気代のすべてを単純に3分の1にできるわけではありません。冷蔵庫など、仕事とは関係なく使用している電気も含まれているためです。

経費にした根拠を説明できるように

同じ誤りを数年間続けていると、複数年分をまとめて修正することになり、納税額が大きくなる可能性があるので注意が必要です。

税務調査で指摘されないためにも、家事あん分において「なぜこの割合なのか」を説明できるようにしておくことです。仕事時間を記録するなど、計算の根拠を残しておきましょう。


※ワンルームなど事業空間の明確な区分けが難しい間取りの場合、家賃の按分が認められない(否認される)リスクもあります
※購入金額が10万円以上の場合は、減価償却を行った上で使用割合に応じて按分します

執筆:税理士・元国税調査官 神崎遊

国税組織で12年間勤務し、法人税調査を中心に200件以上の税務調査に従事。現在は「ゆとり税務会計」を運営し、中小企業・個人事業主の税務支援を行っている。

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