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「1円でも安い食材を求めて」スーパーを回る50代主婦→しかし、FPが家計簿を確認すると…10年間損し続けていた“大きな支出”

  • 2026.8.11
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは。固定費の削減が得意なFPの柴田です。

誰よりも丁寧に家計を切り詰めてきたはずの50代女性Aさん。しかし、実は大きなお金の改善ポイントに長年気づいていなかったという試算結果に、Aさん自身も絶句してしまった一件です。

今回は、家計の見直しにおける「固定費」のインパクトについて、事例をもとお話しします。

卵のためにスーパーをはしごする人

Aさん(50代女性)は節約意識が高く、1円でも安い食材を求めてスーパーを回り、部屋を出るたびに電気を消し、洗剤は必ず詰め替え用を使うような方です。

家計簿は10年分きっちり残されており、家計相談で拝見した際には、その几帳面な管理ぶりに感心いたしました。

ところが、家計簿を詳しく拝見していくうちに、あることに気づきました。毎月一定額がかかる大物支出である「保険料」と「住宅ローン」に関しては、10年間まったく数字が動いていなかったのです。

10年間ノーチェックだった2つの支出

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

聞けば、保険は10年以上前に勧められるまま加入した月2万円超のプランのまま。住宅ローンも借り入れて以来、金利や他社プランとの比較を一度も行ったことがないとのことでした。

私が試算してみると、保障の重複を整理するだけで保険料は月5,000円ほど下げられる可能性がありました。月5,000円なら年間で6万円となり、解約しない限りその削減効果は継続します。住宅ローンについても、残高や残期間、現在の金利水準からみて、借換え諸費用を考慮しても総返済額が100万円単位で減少する可能性がありました。

一方、卵の特売などで浮くのは1回あたり数十円程度です。仮に1回50円浮くとして年間6万円に届かせるには1,200回の節約が必要となり、毎日3軒はしごしても届きません。この比較計算をお見せした際、Aさんはしばらく考え込んでいらっしゃいました。

小さな節約は「我慢」、大きな節約は「手続き」

日々の努力が実感しやすい節約ほど、1回あたりの金額は小さくなりやすい傾向があります。

一方で、住宅ローン・保険料・自動車関連費用・通信費などの固定費は、一度契約すると見直さないまま数年〜数十年が経過してしまいがちです。

両者の大きな違いは、効果の持続性と労力の質にあります。日常の細かな節約は継続的な配慮や工夫が必要ですが、固定費の見直しは契約や比較などの「手続き」が中心となるため、一度見直してしまえばその後は特別な意識をしなくても削減効果が持続します。

節約に疲れてしまう原因は、努力不足ではなく、継続的な負荷がかかる方法に偏っているからかもしれません。

見直す順番は「金額が大きく、一度で済むもの」から

固定費の見直しは、金額が大きく、変更が一度で済むものから手をつけるのが鉄則です。私が個人的におすすめしている順番は、①住居費(住宅ローンの借換え・家賃)②保険③車④通信費⑤サブスクの順です(効果の大きいものから並べました)。

そして相談相手は分けるのがコツです。住宅ローンの借換えは複数の銀行に、保険は独立しているFPに。

なお、住宅ローンの見直しに関しては、必ずしも金融機関を変更して借り換える必要はありません。複数の見積もりを取得したうえで、現在契約している金融機関に条件の見直しを交渉する方法もあります。

努力を成果につなげる家計見直しのポイント

Aさんのその後ですが、保険の整理と住宅ローンの見直し手続きを進め、日々の買い物も無理のない範囲に調整されたそうです。

10年分の家計簿をつけ続けた几帳面さは、固定費の見直しに必要な書類準備や比較の場面でも非常に大きな強みとなりました。実際、資料が整っていたおかげで手続きが非常にスムーズに進みました。

頑張っているのに効果を感じにくいとお悩みの方は、日々の節約だけでなく、一度固定費の契約内容に目を向けてみてはいかがでしょうか。まずは引き出しにある保険証券や住宅ローンの返済明細を確認してみることから始めてみてください。


執筆・監修:柴田 充輝
厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融メディアを中心に、これまで1,200記事以上の執筆実績あり。

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