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夏休みの機内でビーチボールを膨らませる男性。CAが注意するも…「なんでダメなの?」→直後、男性を一喝した人物とは?

  • 2026.8.8
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出典:photoAC ※画像はイメージです。

皆さま、こんにちは。大手航空会社で10年間、CAとして勤務しておりましたSAKURAです。

旅行のワクワク感が高まる機内では、時に開放感から思わぬ行動をとってしまうお客様がいらっしゃいます。

特に沖縄などのリゾート路線はご家族連れも多く、機内は終始にぎやかな雰囲気に包まれます。

しかし、その行動がいき過ぎてCAの注意にも耳を傾けていただけないとき、どのように対応すべきか頭を悩ませることも少なくありません。

今回は、沖縄便で起きたあるトラブルを通し、意固地になったお客様を一瞬で変えたエピソードをご紹介します。

私たちが予想もしていなかった「ある人物からの一言」とは。

機内で膨らみ始めた「ビーチボール」

それは、夏休みに羽田から沖縄へと向かう便での出来事でした。 

数組のご家族がグループで搭乗されている一角では、現地で何をして過ごすかなどを話しながら、賑やかに過ごされていました。

上空でドリンクサービスも終わり、各々がそれぞれに過ごし始めた頃でした。

グループ内の一人のお父様が、突然、鞄からビーチボールを取り出し息を吹き込み始めたのです。

機内への持ち込みが制限されている風船類ではないものの、気圧の変化による破裂リスク、他のお客様へのご迷惑を考慮し、私たちはお控えいただくようお伝えしました。

しかし返ってきたのは、思いもよらない言葉でした。

「何でダメなの?子どもが退屈するから少しくらい良いでしょ」

お父様は、膨らませる手を止めようとしません。

それどころか、他のお連れ様も、無関心とばかりに静観されています。

数名のCAで説得を試みるものの、態度は頑なになるばかり。

周囲のお客様も迷惑そうに注視し、機内には緊張感が漂い始めていました。

状況を変えた「ある人物の一喝」

私たちCAが対応に苦慮し不穏な空気が漂うなか、突然、機内に鋭い声が響き渡りました。

「ちょっと、あんたいい加減にしなよ!」

皆が一斉に声のする方を見ると、声を上げたのは、それまでお休みになられていたグループ内の別のご家族のお母様でした。

「少し考えたら分かるでしょ? 周りのお客さんもCAさんも迷惑してるよ!」

驚いた私たちは一瞬、「喧嘩になってしまうのでは……」と息を呑みましたが、先ほどまで意固地だったお父様はその一言でハッと我に返り、気まずそうにビーチボールをしまっておとなしくなられました。

私は、これからのご旅行が険悪なものにならないかという心配もあり、グループ内の出来事とはいえ、そのお母様にお礼を伝えに伺いました。

すると返ってきたのは、意外な一言でした。

「申し訳ありません、あれ私の弟なんです……」

お母様は気まずそうに仰り、私は「そういうことだったのか……」と、内心納得すると同時にどこかほっとしました。

機内でのマナーを守っていただく難しさを痛感しつつ、時には身内の方の「一喝」に勝る対応はないのかもしれないと思い知らされた出来事でした。

「お連れ様」を味方につける

私たちCAがどれだけ言葉を尽くしても届かない場面で、身内の方の「一言」が何よりの解決策になることがあります。

CAとしての力不足を感じつつも、一つのアプローチに固執せずお連れ様を味方につけることが、時として場を丸く収める近道になるのだと学びました。

視野を広げることで見えてくるもの

接客に限らず日常のなかでも、相手の立場や人間関係に目を向けることで見えてくる解決策があるかと思います。

一見遠回りに見えても「柔軟な視点」を持ち俯瞰してみると、状況を好転させるきっかけが隠れているのかもしれません。


ライター:SAKURA * 心を読む元国際線CA

日系大手航空会社にて10年間、客室乗務員(CA)として勤務。国内線・国際線を経験し、多種多様なお客様と接する中で「感情を読み解く力」を磨く。客室責任者としてVIP対応や後輩育成に携わる傍ら、社内の人材教育やグループ会社での業務にも携わり、多角的な視点から接客のあり方を見つめてきた。

現在は、その鋭い洞察力を活かし、言葉だけでない、「心理的・物理的アプローチによるクレーム回避術」を発信するライターとして活動中。国内線での細やかな気配りから国際線での難しい状況判断まで、現場での実体験に基づいた「心に届く接客のヒント」を言語化し、接客業にとどまらず、人と人とがよりよい関係を築けるサポートをしている。


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