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結婚前、元カノへピアスを返しに行った俺

  • 2026.7.28
ハウコレ

彼女に返したのは、3年前に俺の部屋へ置いていったピアスでした。結婚のことは、直接言えませんでした。

自分の区切りを彼女に押しつける気がして、俺は返したい物があるとだけ伝えました。

婚約者に説明できない物

俺は来月、結婚を控えています。新生活の準備で荷物を減らしている最中に、そのピアスが出てきたのです。捨てることもできました。でも、彼女のものを勝手に処分するのは違う気がしました。

未練ではありません。ただ、自分が後回しにしてきたことを、なかったことにしたくありませんでした。数年ぶりに、彼女へメッセージを送りました。説明を書けば書くほど言い訳になりそうで、返したい物がある、とだけ伝えました。

元カノとのけじめ

待ち合わせのカフェには、俺が先に着きました。窓際の席を選んだのは、彼女の顔を正面から見る自信がなかったからです。彼女は少し警戒した顔で席に座りました。近況を短く話したあと、俺はアクセサリーケースを取り出しました。彼女はケースを開け、しばらくピアスを見ていました。まだ持っていたことに驚いているようでした。

俺は、長い間そのままにしていたことを謝るしかありませんでした。結婚のことも、返す理由も、口に出せば祝ってほしいようにも許してほしいようにも聞こえそうで、言えませんでした。だから、封筒に書いてきました。

封筒の置き逃げ

封筒には短いメモを入れていました。来月結婚すること。返すのが遅くなって申し訳なかったこと。新しい生活に入る前に、彼女のものを持ったままにしておけなかったこと。必要なことだけを書きました。

俺はそれをテーブルの端に置き、「今じゃなくて、あとで読んでほしい」とだけ伝えました。彼女が何か言いかけたのはわかりました。それでも、最後までそこにいることはできませんでした。店を出てからも、振り返りませんでした。

そして...

帰り道、スマホに彼女から通知がきました。

「結婚おめでとう」

その文字を見て、俺は画面を伏せました。その祝福を受け取ってしまったら、また彼女に甘えることになる気がしたからです。返したかったのは、ピアスだけではありません。3年前に終わらせきれなかった、自分の後ろめたさでした。

彼女には迷惑な区切りだったかもしれません。それでも、あのピアスを返したことで、ようやく新しい生活のほうを向けた気がしました。

(20代男性・会社員)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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