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「スピーチは、4番目でお願いね」当日2時間前に頼まれた私。100人の前で見事に乗り切った理由

  • 2026.7.28

早めに着いた式場の街

親しい友人の結婚式が、東京で開かれることになりました。

地方に暮らす私は、遅れては大変と、朝いちばんの新幹線に飛び乗ったのです。式場のある街には、開始のかなり前に着いてしまいました。

時間があるので、駅前のカフェでひと息つくことにしました。

晴れ着の裾を気にしながら、温かい紅茶を頼んで、久しぶりの再会に胸をふくらませていたのです。

そんなのんびりした気分に、一本の電話が割り込んできました。

画面に浮かんだのは、新婦とも親しい共通の友人の名前だったのです。

カフェにかかってきた電話

何の用だろうと軽い気持ちで出ると、相手はさも当然のように、明るい声で切り出しました。

「スピーチは、4番目でお願いね」

一瞬、頭が真っ白になりました。

スピーチと言われても、私はそんな話をまるで聞いていません。

聞き返すと、新婦から丁寧な依頼の手紙が届いていたはずだと言うのです。

そこで、ようやく思い当たりました。少し前、実家の母が郵便物を整理したとき、うっかり大事な手紙を捨ててしまったことがあったのです。

あの中に、依頼状が紛れていたに違いありません。

つまり私は、頼まれたことも知らないまま、あと数時間で大勢の前に立たされる立場だったわけです。今さら断れるはずもありませんでした。

100人の前で

私は紅茶を脇へ寄せ、手帳を広げて、残り2時間でスピーチを組み立てにかかりました。

友人と重ねてきた思い出をたどり、伝えたい言葉を、震える手で書き出していったのです。

会場に入ると、招待客は見渡すかぎりで、ざっと100人はいたでしょうか。

名前を呼ばれてマイクの前に立った瞬間、書いたばかりの言葉が頭から飛びかけました。

それでも深く息を吸って、友人の顔をまっすぐ見つめました。

飾らなくていい、思っていることをそのまま伝えよう。そう心を決めると、不思議と言葉がよみがえってきたのです。

詰まりながらも、私は最後まで祝いの言葉を届けきりました。席へ戻ると、隣の招待客が「よかったですよ」と小さく声をかけてくれます。新婦も、目に涙を浮かべてうなずいてくれました。

まさかの二時間前の指名を、どうにか乗り切れた。ほっとした帰り道、私はこの日のことをきっと一生忘れないだろうと思ったのです。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、50代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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