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「せっかくだから、1曲歌わせてくれ」結婚式で勝手にマイクを握った親戚→歌い終わった後の司会の一言で空気が一変

  • 2026.7.27
「せっかくだから、1曲歌わせてくれ」結婚式で勝手にマイクを握った親戚→歌い終わった後の司会の一言で空気が一変

乾杯のあとで

親戚の結婚式に招かれた、初夏のことでした。

新郎新婦が晴れやかに入場し、乾杯の音頭で会場が一つになった、その直後のことです。

和やかな歓談の空気を破って、ひとりの男性が勢いよく立ち上がりました。

新郎側の親戚だという、40代くらいの方です。

ほどよく酒の回った顔で、その人はつかつかと進み出ると、司会者の手からマイクをひょいと取り上げてしまいました。

まさか自分が指名されるとでも思ったのか、その足取りには少しの迷いもありません。

新郎新婦も、突然の出来事にぽかんとしています。

突然のマイク

何が始まるのかと、会場中の視線が集まります。

男性は上機嫌のまま、こう声を張り上げました。

「せっかくだから、1曲歌わせてくれ」

そして返事も待たず、まるでカラオケのように歌い出したのです。

伴奏もない披露宴の会場に、朗々とした歌声が響き渡ります。

本人はすっかり気持ちよさそうで、目を閉じて熱唱しています。

招待客はどう反応したものかと戸惑い、あちこちで曖昧な笑みと拍手が起こるばかりでした。

祝いの席が、いつのまにか場違いな独演会に様変わりしています。

新郎新婦は困ったように笑い、司会者もどう収めたものかと表情をこわばらせています。

放っておけば、続けて2曲目に入りそうな勢いでした。このあとには、新婦のお父様の挨拶が控えているというのに。

司会の笑顔

歌が一区切りついた、まさにその瞬間でした。

司会者がすっと歩み寄り、にこやかに、けれどはっきりと声をかけます。

「素敵なお声をありがとうございます。会場も大いに温まりました」

拍手を誘うように場を締めくくると、司会者はやんわりとマイクを受け取りました。

歌おうとしていた男性も、拍手に包まれては引き下がるほかありません。

「それではここで、新婦のお父様よりご挨拶を頂戴いたします」

飛びかけていた大切な挨拶が、こうしてきちんと元の位置へ戻されました。

壇上に立ったお父様は、少し緊張した面持ちで、娘への万感の思いを言葉にしていきます。その一言一言に、会場はしんと聞き入りました。

もし司会者が動かなければ、この大切な時間は失われていたかもしれません。誰も傷つけず、それでいて場をきちんと守り抜いた鮮やかな手際に、私は心から感心したのでした。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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