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ゆうめい・池田亮×東京にこにこちゃん・萩田頌豊与、「初めまして」の貴重対談で意外な共通点を発見

  • 2026.7.22
(左から)池田亮、萩田頌豊与 width=
(左から)池田亮、萩田頌豊与

観劇後に作品への理解や余韻を深めることができるアフタートーク。そうした対話を観劇前にも設けることで、作品とのより能動的な出会いに繋げられたら…。そんな思いからスタートしたのが、8月末に新作『ピカソぶっ飛ばせなくて、ごめん』を上演する東京にこにこちゃんの萩田頌豊与がホストを務める【before talk同世代劇作家対談】。第一弾のゲストは、7月24日よりユーロライブにて新作の音楽劇『あわせて』が開幕するゆうめいの池田亮。2人の意外な共通点から、カンパニーのこれまで、それぞれの作家性と現在地、そして新作の創作背景や見どころまでをたっぷり語り合ってもらった。

【写真】現代演劇界をけん引する池田亮&萩田頌豊与、貴重な対談ショット!

■「父親」と「声優」モチーフに見る2人の共通点

萩田:同じ歳でしたっけ?

池田:僕は92年生まれです。

萩田:僕は91年なので、ほぼ同じ歳だ。作品は観ているんですけど、初めましてですよね。めちゃくちゃうれしいです。僕、コンプソンズの金子(鈴幸)と仲がよくて。池田さんも結構親しいんじゃないですか?

池田:そうですね。ウーバーボーイズっていう団体で一緒に作品をつくったこともあります!

萩田:近いところにはいたけれど、初! まず話したかったのは、僕も新作で父親の話をやるんですよ。

池田:『ピカソぶっ飛ばせなくて、ごめん』チラシも拝見しました。お父様が画家でいらっしゃるとか…。

萩田:そうなんです。たしか、池田さんもお祖父様が画家なんでしたよね。しかもお父様の話もやられていて。だから、えっと…「『姿』のパクリだ」って言われたらすいません!!!

池田:とんでもない! むしろ光栄です。実は僕、結構前から東京にこにこちゃんをチェックしていて、2020年の『ラストダンスが悲しいのはイヤッッ』を観ているんですよ。

萩田:うわあ、それは本当にかなり前から! すごくうれしいです。あれも父親の話をモチーフにしてるんですよ。たしか、あれは『姿』再演の前だから…じゃあセーフか!(笑)

池田:あははは! あと、声優さんの生涯を描いた前作『ドント・ルック・バック・イン・マイ・ボイス』も面白かったです。実は新作『あわせて』もアニメの声優さんが出てくる話なんです。『姿』や『弟兄』でもアニメの描写は出てくるんですけど。僕がアニメの『ウマ娘』の仕事をしていたりもあって…。

萩田:そっか、そうですよね。会って5分でなんなんですが、僕らの共通点なかなかすごくないですか。同じアニメとか見て育ってる気がします。僕はディズニーとピクサーで構成されている人間なので、『トイ・ストーリー5』も公開日に観ました!

池田:僕は今は『名探偵プリキュア!』ですね。我が子がすごいハマってて、一緒に観てます。知ってました? プリキュアって、今、名探偵になっているんですよ。まさか『明日のナージャ』が終わって『プリキュア』が始まるとは思わなかったですけど!

萩田:『明日のナージャ』! 世代すぎますね。『ケロロ軍曹』はどういう見解ですか? あ、ダメだ。これ、このまま行くとアニメの話だけで2時間くらいしゃべっちゃう。アニメの話は一旦おいて、『姿』の感想をいいですか? (かぶせ気味に)めちゃくちゃ面白かったです! お父さんも出てきますが、お母さんがまた強烈で。脂の乗った言葉といいますか、すごい存在感ですよね。やはりお母様が強かったんですか?

池田:そうですね、お察しの通りうちは完全に(笑)。

萩田:いや、実はうちもというか、うちの場合はどっちもやばい、ダブル系。母親はパリコレモデルだったんで背がめっちゃデカくて、物理的に力も強いんですよ。父親も画家の悪いところだけ全部抽出したような人間でなかなかヤバいんですけど、そこと張り合えるというか張り倒すくらいの強さがあって。だから、僕、『姿』のお母さんにいろいろ重ねちゃって、めちゃくちゃ響いたし、めちゃくちゃ腹立ちました! また、俳優さんがうまいから。「池田くん、がんばれ!」って思いながら観ていました。

池田:そう、初演に続き、高野ゆらこさんが見事に母親役を演じてくださって…。当時は演劇についてすごく悩んでいる時期だったんですよ。アニメやVTuberの仕事もいろいろやっていたから、仕事と創作の間で引き裂かれるような思いになることもあって。今回の『あわせて』にもそういう要素や思いが散りばめられているんですけど。

萩田:でも、羨ましいです。アニメ大好きなんで、そういう仕事やりたい!

池田:やってもらいたい反面、『ドント・ルック・バック・イン・マイ・ボイス』を観たら、やらずにいてほしい気も…。僕にとっては、あのハッピーエンドがすごく眩しくて、めちゃくちゃ幸せな気持ちになったんですよ。だから、アニメの闇の部分は萩田さんにあまり背負わせたくないというか…(笑)。

萩田:僕、元々は暗い芝居ばっかやっていたんですよ。それこそコロナ前とかは人が死ぬ話ばっかやってて、それに自分が耐えられなくなって、逃げるようにハッピーエンドに駆け込んだような感じで。ちなみに、『あわせて』はどんな話なんですか?

池田:『あわせて』の主人公はある漫画の熱烈なファンで、それがアニメ化されることを生きがいにしていたんだけど、いざ情報公開されたら、主人公を演じる声優がかつて自分をいじめていた同級生だったと分かる、っていうところから始まるんです。

萩田:面白そう。ゆうめいの作品、結構アニメのモチーフが出てきますもんね。

池田:妻で、ゆうめいのアートディレクターでもあるりょこさんもアニメ制作会社で働いていた時期があって、その時の体験なども参考にさせてもらってるんですよね。なんか、アニメって描かれていることはすごく幸せなのに、現場や内側は結構ブラックだったり、地獄だったりするケースもあって…。でも、なんというか、そういう現場を「それは綺麗じゃない!」って糾弾するんじゃなく、「綺麗じゃない裏側でもとんでもないスペクタクルが起こってる」っていうことを描きたいと思っているんです。

萩田:その感覚、すごく分かる気はします。あと、僕『ハートランド』も好きで。あれも超超よくないですか?

池田:めちゃくちゃうれしいですね。あの作品はかなり賛否両論があって。僕は「これはいいぞ」って思っていたんですけど。

萩田:でも、岸田國士戯曲賞にも輝いて。ちょっとここで1回いいですか。悔しー!!! 同時にノミネートされた金子も相当悔しかったはずです!

池田:しかも、『ハートランド』の執筆のきっかけの1つが金子くんとの会話だったんですよ。それもあって、授賞式でもウーバーボーイズで余興に出てくれて…。

萩田:うちとかコンプソンズも笑いには結構こだわりあるんですけど、ゆうめいの笑いの角度もだいぶ攻めてますよね。行き切った残酷性というか、そういうのを臆せず入れているじゃないですか。すごく痛々しいんだけど、同時に切実な呪いの言葉として入っていて、でもそれが笑うしかないところまで行き切ってて。

池田:うれしいです。萩田さんがそういうところを気に入って下さっていたのなら、新作の『あわせて』も楽しんでいただけるのではないかと思います。

萩田:楽しみです! でも、正直池田さんが東京にこにこちゃんを観てくださっていたのは意外だったんですよ。ゆうめいみたいなソリッドでクレバーな作品を描く人が、僕の作品を観たらイライラすんじゃねえか、くらいに思ってて…。

池田:そんなこと全くないですよ! さっきの話にも通じるんですけど、僕めちゃくちゃアニメとか漫画のカルチャーが好きで、演劇を好きになったのも観劇がきっかけで、『弱虫ペダル』とかほとんど観てますし、2.5次元のお芝居も大好きだし、にこにこちゃんがモチーフで扱うものはすごくシンパシーあります。

萩田:あと、僕もクライマックスで結構音楽の力を借りるんですけど、『姿』のラストシーンのモー娘。「ハッピーサマーウエディング」はずるかった! あそこでお母さんのひどい態度とかよりも生きてきた切なさが勝るのって、物語にちゃんと向き合い切っているからだと思うんですよね。いろんな感情が去来しました。

池田:『ドント・ルック・バック・イン・マイ・ボイス』のOasisのカタルシスもすごいよかったですよ!

萩田:やっぱり僕ら意図ぜずとも、作品の端々にもかなりシンパシーがありますね。一旦、お互いの作品を観てないことにするっていう協定でも結びます?

池田:そうした方がいいかも!(笑)

■ゆうめい・池田亮になる前に匿名で鍛えられた物語の力

萩田:演劇の原体験とかってあります?

池田:僕は元々美大で彫刻をやってて、墓石職人になろうと思ってたんです。でも夢破れて、そこから演劇部の人から誘われて、雑多に観るようになったんですよね。でも、1番記憶に残っている演劇は、高校の文化祭で演劇部の女子2人が上演した作品。物静かで、教室で話しているところも見たことのないような2人が10分間ずっと叫ぶだけの演劇をやってたんですよ。狂ったジャズみたいな歌を弾きながらグランドピアノの蓋を開けて中に入り込んで、先生にめちゃくちゃ怒られたりしてて。

萩田:僕、ご縁があって高校演劇の審査員をやらせてもらってるんですけど、それはなかなかパンチがすごいですね!

池田:めちゃくちゃ面白くて「これが演劇なんだ」っていう気持ちになって、思わず2人に「すごい! 人生変わったかもしれない!」って興奮しながら伝えて、「演劇続けるの?」って聞いたら、「いや、普通に公務員になる」って言われて。そこまでがセットですごく衝撃だったんですよね。

萩田:初手からすごいのを観たんですね! 僕は対照的で最初の原体験は最悪だったんですよ。「もう演劇なんかぜってー観ない!」って思うような感じの観劇で。でも、その後もなんだかんだいろいろ観に行く機会があって面白さが分かってきた感じだったんですよ。

池田:萩田さんはやっぱりコメディが好きですか?

萩田:ナンセンスコメディがとくに。こないだ外部として作・演出をやらせてもらったんですけど、ナカゴーとか好きで。でも、コメディと銘打ってなくても「笑い」のタイプが好きな作品は結構あって、ゆうめいもまさにそうです。エッジが効いてて、ちゃんと突き刺すところに笑いを置くじゃないですか。僕はあれを劇中で90分ずっとやり続けたくて。でも、池田さんは物語の躍動感や言葉の強さでもお客さんを惹きつけているじゃないですか。そういう飽きさせない物語はどういう風に考えているんですか?

池田:僕、劇作家になる前から匿名掲示板で小説を書いていたんですよ。なんならそっちの方がキャリアも長く、作品数も多いくらいの勢いで…(笑)。そこで、辛らつなコメントを送りつけてくる名無しさんたちに鍛えられたところは結構あるかもしれないです。

萩田:かなりのインターネッタラーだったんですね!

池田:だからか、読者としても、実名の作家より、匿名の作家の方が圧倒的に好きなんです。掲示板をざわつかせて、「こいつは一体誰だ、何者なんだ!」みたいな正体が分からない匿名性がたまらなく好きで…。なんていうか、名前がない人に憧れ続けている感じがあります。だから、「憧れの作家は?」みたいな質問は回答に困るんですよ。「2ちゃんねるのモララーのビデオ棚の○○さん」とか本当は言いたいんですけど。

萩田:池田さん、変! 変で最高! 匿名性みたいなところでやってきて、いざゆうめいと名前を掲げて作品を作り出されたわけですけど、作風は最初から固まってたんですか?

池田:あんまり考えてなかったんですけど、ただ、おっしゃる通りここからは記名から逃げられないわけですよね。だから、匿名で書けないんだ、っていうのがまず怖かった。で、そうなった時に、じゃあもう自分のことをオープンにしちゃおうと思って、こういう作風になった感じでした。もちろん、記名である限りコンプラなどいろいろブレーキが必要な部分もあるんですけど。

萩田:なるほど。名前が出ているからこそ抑えられている、と。でも、これ聞いちゃうと、セーブを一切かけずにやりたい放題描いている池田さんの作品も見たいですね。

池田:ネットにたくさんあります! 匿名ですけど!(笑)。

■嘘だらけの父の人生に、嘘というフィクションを重ねて

池田:僕からも聞きたいんですけど、にこにこちゃんでは、ドラマを描いている中でもスパーン! とギャグやボケで飛ばしたりするじゃないですか。そのバランスというか、上手さみたいなものはどうやって出しているんですか?

萩田:僕、全然ちゃんと向き合ってないんですよ。新作も、父親の嘘を巡る物語なわけですが、おそらく、池田さんだったら、最初から最後までお父様と向き合って作られる、と思うんです。それこそ、実際にお父さんも出演されたりとかもありますし。でも、僕は向き合えない恥ずかしさを「笑い」でごまかしてきた節があるので、今回はいよいよ向き合わなきゃなって思っています。

池田:なるほど。萩田さんにとって、かなり重要な作品になりそうですね。

萩田:あと、うちの場合は父が死んでしまってるので、嘘の理由とか、本当のところは聞けないし、分からない。どうしても行き止まりがあるんですよね。だから、話を聞いたり、そこと向き合うことができることは本当にすばらしいとも思います。もちろん、それが故の難しさや厳しさ、葛藤があると思うんですけど。

池田:どんな嘘だったのか、気になりますね。

萩田:僕は父が60歳の時の子で、「母さんのことが一途にずっと好きだった」って教えられて育ったんですけど、普通にバツ5で、葬式で知らない姉や兄がいっぱいいたんです。あと、「俺は深作欣二っていう名前で『バトル・ロワイアル』って映画を撮ったんだ」とも言っていました。

池田:やばい! それは、かなりすごいですね。

萩田:『ピカソぶっ飛ばせなくて、ごめん』っていうタイトルは、父親が死ぬ間際に書いていた小説からとったんですよ。病死だったんですけど、晩年はいろいろおかしくなっちゃって、「ピカソ殺す!」って言い出したりして。もうとっくに死んでるのに! で、その後結局死んじゃって、遺体を見つけたのも僕なんですけど、その枕元に『ピカソをぶっ飛ばせ』って書きかけの小説が置いてあったんです。あの時は分からなかったんですけど、「なるほど、父は文学でぶっ飛ばそうとしてたんだ」と思って、ピカソぶっ飛ばすくらいはしてやろうかな、って思って。

池田:なるほど。たしかに後々気づくことってありますよね。僕も『姿』を書いた時に、母の生い立ちや昔の話を改めて聞いたんですけど、息子としてではなく、1人の大人、そして作家としての立場から聞いたら、同情じゃないですけど、「母はあの時そうするしかなかったんだな」ってことが見えてきたりしたんですよね。子どもの頃は嫌だったことや分からなかったことも、1人の人間として俯瞰して、親子としての過去を乖離して聞けるようになって初めて共感ができたり…。そういうこともありました。

萩田:僕は父の60歳以降の人生しか知らないから、それ以前の人生を描くとなったら、もうそれは僕自身も嘘をつくしかないんですよね。だから、言ってみれば、父親の嘘の人生を、息子の僕がまた別の嘘の物語で塗り固めるんです。でも、そうした時に何が残るのか、見えるのか。そういう、一生答えなんかないものを、どこまでも壊しながら探すような作品になる気はするんですよ。

池田:お父様がどう思うのか、本当のところは分からないですけど、少し遠い立場からの気持ちとしては、喜ばれるんじゃないかな、っていう気もします。生前に小説とかも書いておられたわけですし。めちゃくちゃな嘘をついてきた自分の人生に対して、息子がフィクションという嘘で応答する、じゃないですけど…。

萩田:そうですよね。そこが難しいですよね。池田さんも『ハートランド』で描いていらっしゃいましたけど、「喜んでくれたらな」とか思っちゃうのも、僕たち作家のエゴだったりもするじゃないですか。そう思わざるを得ない部分というか…。だからこそ、もう作るしかない、と思っているんです。笑いとハッピーエンドという自分のカラーで。今回も類に漏れずクライマックスでもボケ倒したいと思います!

池田:ゆうめいと東京にこにこちゃんの違いにはコントと芝居の違いというか、そういう境界線があるのかもしれませんね。ゆうめいはベースが芝居だからクライマックスで笑いには振り切れない部分があって、でも、にこにこちゃんはベースがコントだから行ききれるんじゃないかなって。

萩田:90分かけて積み上げたシリアスをたった1個のボケで崩すって、それこそ誰もやらないじゃないですか。だって基本的にはやんない方がいいから。でも、それでしか到達できないラストの快感があるんですよね。お客さんが「何だよ、感動しそうだったのに」って思ったら、それはもう演劇が感動に向かっている証拠だと思うんです。でも、確かにこの茶化しは、他のシーンでも散々ボケてきたからやれることで、にこにこちゃんでは感動に向かうギミックとして使いがちですけど、ゆうめいでやったら、役者さんはたまったもんじゃないですね(笑)。

池田:でも、僕は、そこが萩田さんの優しさだと思うんです。とにかくあらん限りのギャグを重ねるじゃないですか。だから、ラストでもそれができるし、かつ感動もできる土壌や人物造形が敷かれていると思うんですよ。あと、どうしようもないシリアスな瞬間にふざけたくなったり、笑ってしまいそうになることやツッコミを入れたくなる時って実際あるじゃないですか。

萩田:葬式とかね。それこそ父が死んだ時とかもそうでした。あ、こういう時にも笑いが勝つんだ、って思いましたね。

池田:大体はそこで笑えないし、逆にツッコミを入れてとんでもない空気になったりした経験があるというか、そういう自分を持っていると、にこにこちゃんのクライマックスの茶化しはすごい勇気だとも思うんです。しかも成立させているわけだから。本当に笑えない人や笑えないことと向き合った時にどう笑えるか。僕たちはそこに向き合うべきなんじゃないか、って思ったりしますよね。「あなたは笑えるかもしれないけど、私は笑えない」って線を引かれた時に自分は負けたと思うんです。それを、負けじゃなくするためにどうやって立ち向かおうかっていうのが、今自分の中でめちゃくちゃ課題なんですよね。

萩田:僕は100人いたら、100人笑わせなきゃって思っているし、全ての人に救いならぬ笑いの手を差し伸べはするけど、同じく難しいことだとも痛感しますね。一緒に向き合いたいですね。

■岸田國士戯曲賞受賞 その時、池田は?!

萩田:最後にもう1個話したいことがあって。岸田(岸田國士戯曲賞)の話なんですけど。僕はめちゃくちゃ獲りたいんですよ。

池田:獲ってほしいです!

萩田:でも、こういうの言わない方がいいというか、獲りたい感を出してない人の方が受賞している気がして…。

池田:僕も賞にあまり興味がない人間だったんですけど、でも、賞をいただいたことによって活動が続けられるとか、子どもが育てられるみたいなことはやっぱりあるなと思ってて…。でも、僕、受賞の連絡もらった時、電話がかかってくるってことをすっかり忘れていたんですよ。

萩田:ちょっと待って池田さん! それはずるいよ、池田さああん!

池田:いや、これは本当に生活がそれどころじゃなかった瞬間という話なんですけど、ちょうど子どもが入院してて、退院の日だったからすごいバタバタしてたんですよ。

萩田:聞いといてなんだけど、池田亮、いけすかねー!(笑)。 喉から手が出るくらい欲しいですよ。しかも、ここ最近は友達の劇作家が獲りまくってるから余計に。いや、マジで池田さんが受賞した時知り合いじゃなくてよかった。もう本当、岸田國士戯曲賞ってなんなんでしょうね。

池田:あ、でも、僕、実は岸田國士の本は結構読んでたりはしていて…。

萩田:ほらあ、すぐハシゴ外すじゃん! 今日分かったことがある! 池田亮は結構ずるいところがある! でも、これは真剣な話ですけど、今日池田さんと話できたこと超よかったです。いてくれること、助かります。演劇界にもだし、同じ世代にいてくれてよかったって思える存在ができて、ほんとによかった。いけすかないけど!

(取材・文:丘田ミイ子)

ゆうめい音楽劇ツアー公演『あわせて』は、7月24日〜26日に東京・ユーロライブ、8月28日〜29日に岐阜・こどものほんや ピースランドにて、9月22日〜24日に兵庫・豊岡演劇祭2026公式プログラムとして上演。

東京にこにこちゃん『ピカソぶっ飛ばせなくて、ごめん』は、8月26日~30日東京・ザ・スズナリにて上演。

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