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「全部ベアが悪い!」 “怖いのに笑える”新感覚ホラー『オブセッション 災愛』を女性たちが本音で語る<座談会>

  • 2026.7.22
映画『オブセッション 災愛』場面写真 (C)2026 Focus Features LLC. width=
映画『オブセッション 災愛』場面写真 (C)2026 Focus Features LLC.

全米で異例のメガヒットを記録したホラー映画『オブセッション 災愛』が、ついに日本上陸。SNSでは「怖いのに笑える」「ぶっ飛んでてヤバい」「ホラー苦手なのに超楽しめた」「主人公の男ひどすぎる」など話題沸騰となっている。本作は、内気な青年ベアが、願いが叶うという “ワン・ウィッシュ・ウィロー(願いの柳)”に「ニッキーが僕を誰よりも愛してくれますように」と願ったことから、“最愛”の彼女が やがて“災愛”へと変貌していく恐怖を描く新感覚ロマンティックホラー。クランクイン!では、本作を鑑賞した映画好きの女性たちによる座談会を開催。同じ作品を観ても、共感するポイントは人それぞれ。「わかる!」とうなずく恋愛あるあるから、思わず悲鳴が上がる実体験の“災愛”エピソードまで、本音で語り尽くした。

【写真】思わず笑っちゃうくらいすごい 『オブセッション』ニッキー百面相<フォトギャラリー>

【座談会参加者】(以下、敬称略)

メイ:アラフォー編集者。メンヘラ歴30年超のベテラン。

モコ:映画ファン。ホラーも好物。

TYAM:映画と映画を愛する社会人。ジュラパ最高。

ニナ:映画好きの主婦。サバサバタイプ。

アンナ:映画好き会社員。幼少期にお呪い経験あり。

エリカ:パワフルに生きる元メンヘラ。

チョウ:絶賛メンヘラ期のアラサーOL。映画ファン。

■「怖い」だけじゃない “トチ狂ってる”新感覚ホラーに困惑と共感

メイ:本日は試写会に続いて座談会にもご参加いただきありがとうございます。まずは率直な感想を教えてください。

モコ:めちゃめちゃ面白かったです。よくあるホラーなのかなと思って観始めたんですけど、全然違いました。あの"トチ狂ってる感"というか、見たことのないタイプのホラーでしたね。ホラーは結構観るんですけど、これは新鮮でした。「これが今アメリカでバズるんだ」っていうのも含めて納得しました。怖かったけど、すごく面白かったです。

TYAM:私はシンプルに怖かったです。ジャンプスケアもありましたけど、それ以上に顔の演出が印象的でした。暗闇で目だけ光っていたり、笑顔が引きつっていたり。『Pearlパール』のラストみたいな不気味さがあって、じわじわ怖かったです。あと一番怖かったのは、ベアが帰ってくるのをずっと同じ場所で立って待ってたシーン。ニッキーの口の周りや絨毯が汚れていて…何を出したんだろうあれは…。

ニナ:怖いもあるんですけど、もうびっくりしちゃって。しかも、こちらをビビらせておいて、その直後に「オッケー!」みたいなテンションになるギャップが面白かったです。血だらけなのにニコニコ笑っていたり、その異常なギャップが癖になりました。

アンナ:怖いんですけど、それ以上に学生時代の恋愛を思い出しました。「あなたしか見えない」みたいなメンヘラっぽい恋愛ってあったなって。共感性羞恥みたいな感覚で見ていました。

全員:わかる!

エリカ:正直、レビューが難しい映画だと思いました。ホラーでもあり、コメディ要素もあり、さらに恋愛映画(メンヘラ映画)でもあったり、ジャンルに収まらない作品ですよね。でも女性だからこそ、「わかるけど、わかるけど……」って思う部分もありました。

チョウ: 私はニッキーに結構共感できてしまって。すごいメンヘラなので、わかるわかるってずっと思ってて。ただ行動に移さなかっただけで、「こういうこと本当はしたかった!」っていうのを全部やってくれたので爽快でした。すぐおかわりしたいです。

メイ:私もメンヘラを自称していますが、ニッキーにフル共感する方がいるとは……。

全員: ガチの人だった……。

■ニッキーに共感できる?「わかるけど、ここまでは…」

メイ:チョウさんから「ニッキーに共感できる」という衝撃発言がありましたが(笑)、皆さんはどうでしたか?

アンナ: ニッキーの、「あなたがいなくなったら、私は冷たくなってるかもね」っていう脅しは、なんとなくわかります。

メイ: 身に覚えが?

アンナ: 身に覚えはないですけど!(笑)

TYAM:私は相手をどうこうしたいっていうタイプではないんですけど、学生の頃は、彼氏に自分の意見が通らなかったら「じゃあもういい」って、自分から出て行っちゃうことはありましたね。「ちょっと心配して追いかけてきてくれないかな」みたいな気持ちは、少しあったと思います。

メイ:一方で、きっかけを作ったのはベアでした。告白できず、「願いの柳(ワン・ウィッシュ・ウィロー)」で「ニッキーが僕を誰よりも愛してくれますように」と願った行動はどう思いましたか?

エリカ:いいですよね。童貞っぽくて(笑)。

TYAM: おまじないにすがる気持ちはわかります。学生時代にそういうのあったなって。でも叶ったら願いじゃなくて呪いになるかもしれないというのを、今回の映画を観て思いました。

メイ:願いの代償で暴走していくニッキーですが、思わず笑ってしまったシーンはありますか?

ニナ: あの、口がへの字になった不機嫌顔ですね(笑)。美人があんな顔しちゃうの!?って。思わず笑ってしまうけど、やりすぎてない感じがよかった。

アンナ:謝り方が軽いのも面白かったです。ものすごく怖がらせにいってたのに、突然「あ、ごめんなさい♪」みたいな。

エリカ:スイッチのオンオフですよね。笑っちゃいました。

TYAM:行動は極端だけど、男性から見たら女性の感情の起伏って、ああいうふうに見えているのかなって思いました。

エリカ: 生理前の私!?って(笑)。大げさではあるけど、感情の切り替わりはわかります。

メイ:向こうからすると理不尽な不機嫌さはあるかもしれませんね。メンヘラとしては、本当に辛いと思っていて、それも含めて受け止めてほしい気持ちはあります。

チョウ:うんうん。

メイ:でも、最初は受け止めてくれても限界はあります(笑)。うちは子どもが生まれてから、やっぱりそれどころじゃなくなって、昔はもっとヨシヨシしてくれたのに、今は「しっかりして!」って言われます(笑)。

チョウ:やだ~。そうなったら暴れちゃう……。

全員:(やっぱり)ニッキー……!

■全員一致「全部ベアのせい」

メイ:実は、ベアもメンヘラ男ですよね。ベアがこの状況をどこかで利用していると感じる言動も見え隠れました。

TYAM: 狂愛みたいなものを、どこか求めていた感じはありますよね。

メイ: 願ったくせに、思ったより早くニッキーに引き始めるんですよね。

チョウ: ……その程度の好きだった。

全員: 重い重い重い!(笑)

アンナ: なんだかんだ全部ベアのせいですよね。

ニナ: 基本そう(笑)。

TYAM: なのに、なんであんな被害者面してるのか。

メイ: 厳しい(笑)。

アンナ: この「願いの柳」が売られてること以外は、大体ベアが悪い。

全員:(笑)。

ニナ: ニッキーは呪いのせいでああなってるのであって、好きでなってるわけじゃない。だから余計に「ベア、おまえ何なんだよ」って思いました。

モコ:そうなんですよね。ニッキーは、『ミザリー』(1990)とか『Pearl パール』(2022)のような人間の真の恐ろしさというよりは、悪魔が入っているような感じでした。

アンナ:だから、ニッキーはずっとかわいそうなんですよね。それと、ベアは友達からニッキーの異変を指摘されると、そんなことないよ、みたいに中途半端にかばうのも解せなかったです。

モコ: 他人に言われるのは違うんでしょうね。「自分はわかってる」みたいな。

アンナ: 女友達のサラにもいい顔してましたし。

TYAM: 本当に。なんなの(笑)。

ニナ: 名前もベアだし。「なんだよベア」って、名前までイライラしてきました(笑)。

全員: (笑)

エリカ: でもニッキーが「B」のネックレスをつけてたのはかわいかったですよね。

ニナ: 気づかなかった!

エリカ: 食事のシーンくらいから、さりげなくつけてたんです。

チョウ: かわいい~。

TYAM: そこだけ見たらかわいいかも(笑)。

■映画だけじゃない! 実体験から語る「災愛」

メイ: 本作のテーマでもある「最愛」と「災愛」の境界線は、どこにあると思いますか?

TYAM: 二人だけの問題ならまだいいけど、周りを巻き込み始めたら危ないですよね。

アンナ: ストーカーやDVって、こういうことなのかなって思いました。

ニナ: 「災愛」っていうタイトル、ぴったりですよね。

エリカ:このポスターの「あいあいあいあい愛してる」もめちゃくちゃいい。

メイ:これ実際に劇中でも言ってましたもんね。

ニナ:「so so so SO …」って。もうやめて~って(笑)。隣の男の人が震えちゃってました。

メイ: 皆さん自身の「災愛」エピソードはありますか?

エリカ:私、いいですか。若い頃の話なんですけど、彼氏に浮気されて、当時はメンヘラだったこともあって、本当に気が狂っちゃったんです。相手の女性のことを調べ上げたら、とあるテレビ番組に出演している子で。そこからどんどん調べていって、最終的にはその彼女の彼氏にまで近づいてしまって……。

メイ:復讐だ!

エリカ:その人と関係を持った後、「彼氏いるの?」って聞かれて、「いるよ」って答えたんです。「じゃあなんでここにいるの?」って聞かれたので、「あんたの彼女が、あたしの彼氏と浮気してるからよ」って。

全員:キャー!!

エリカ:しかも、その彼氏が芸能人で。この話をテレビで何度もされてるんです(笑)。友達からも「また話してたよ」って報告されるので、一生言われ続けてます。だから、気が狂うような愛はもうやめようって思いました。

メイ:映画みたいな結末にならなくて、本当に良かったです。

エリカ:ちなみに、この話は全員が浮気してるんですよ(笑)。だから全員悪い。

TYAM:途中までは、浮気相手の情報を友達と探るとかは、結構あるあるですよね。

アンナ:そこで相手と仲良くなっちゃう人もいますよね。

ニナ:あるんですか、そんなこと(笑)。

メイ:逆に、浮気された経験はありますか?

ニナ:気づいてないだけかもしれません(笑)。今は結婚して子どももいるので、もしされても揉める方が面倒かなって。昔はむしろ私が怒られたこともありますし(笑)。だから「災愛」みたいな発想はあまりなくて、ここまで誰かを想えるのは、ある意味才能なのかもしれないって思いました。

チョウ:ありがとうございます。肯定されました(笑)。

TYAM:付き合ってすぐの頃は、映画のニッキーじゃないですけど、飲み会とか女友達がいる場に行くって聞くだけで不機嫌になったりはしましたね。

ニナ:かわいい、かわいい(笑)。

メイ:それで言うと、メンヘラってコントロールすることがすごい重要だと思ってて。私はメンヘラ歴30年超なんですけど。20代後半まで自覚がなくて。

エリカ:1番やばいやつ。

メイ:今の夫と付き合って1ヵ月くらいの頃、「あなた、メンヘラですよ」とLINEで言われたんです。

全員: LINEで(笑)。

メイ: その時一緒にメンヘラ診断みたいなURLも送られてきて、9割くらい当てはまっていました(笑)。でも、自覚したことで「だから生きづらかったんだ」と腑に落ちたんです。根拠のない優しさより、ちゃんと向き合ってくれることのほうが大切なんだと思いました。

■SNSは「災愛」を加速させる? 「既読スルーはもう古い」


メイ:SNSの時代だからこそ、「災愛」が起こりやすくなったと思いますか?返信が来ない、既読スルーされてるとか。

エリカ:それはちょっと古くて。

チョウ:古いんだ(笑)。

エリカ:今は旦那や彼氏が何をフォローしてるかですね。「ハワイ観光情報」……誰と行くの? 「愛犬と住める広い家」……誰と住むの?って(笑)。

TYAM:確かに、言われてみたら気になる。

アンナ:友達とそういう話をすると、自分も彼氏のアカウント見たくなっちゃいますよね。

エリカ:Netflixでこんなの見てるんだとか、キャバ嬢にフォローされてんじゃんとか、吉祥寺の(笑)。既読スルーよりそっちの方が嫌。

TYAM:行動が見えちゃいますもんね。

アンナ:昔は見えなかったものまで見えちゃうから、今の方が歯止めが利かない気がします。

エリカ:Tik Tokで何てコメントしてるんだろうって気になっちゃいますから。

メイ:どんなコメントが嫌ですか。

エリカ:私投げ銭が嫌です。

全員:あー。

アンナ:おすすめに若いかわいい女の子が踊ってる動画とか。

エリカ:わかる! これに投げ銭してんの、みたいな。

TYAM:超有名人とかだったらいいんですけど。

エリカ:わかります、わかります。

メイ:どうすればいいでしょうか。

エリカ:アカウントをバラさないが1番です。

メイ:恋人でも?

エリカ:恋人でも。

TYAM:確かに最近は、SNSのこのアカウントを持ってない人がいい、みたいなのがありますよね。裏で持ってる可能性も全然ありますけど。

チョウ:(すかさず)持ってますね。

全員:ええ~(笑)。

メイ:SNSは闇が深そうです。みなさんはSNS運用で気を付けていることはありますか?

エリカ:めちゃくちゃ気を付けてます。炎上とかもそうですし、いろんなことに気をつけて運用しています。

メイ:ぜひアドバイスをください!

エリカ:まず、DMはしないとか。突っ込まれた時に弱くならないようなことはすごく気を付けてます。

TYAM:確かにそれはちょっと思います。無駄なことはしたくないので、思わせぶりな会話はしないみたいな。

エリカ:そうです。あとオフ会とか、今はみんな結構バンバン会ったりするのも、絶対私は表に出ていかないようにしてました。ここ1年くらいは、夫と別居しているので自由人ですけど。

ニナ:いいなあ(笑)。

メイ:あら、何か思うところが……?

ニナ:長く一緒にいると、いろいろ思うことはありますよ(笑)。うちは夫がSNSをやってないので気にしようがないんですけど、私は高級ブランドなんてほとんど持ってないのに、夫がそれの値段を知ってたりすると、「絶対怪しいでしょ」って思うことはあります。
でも、気になり始めると嫌なので、なるべく見ないようにしています。子どもがいるとそっちが最優先ですし、私は映画や美術館に自由に行かせてもらっているので、お互い好きなことをやろうっていう感じですね。

もし「私だけ見てて」なんて言い始めたら、家庭が崩壊しちゃう(笑)。だからバランスが大事だなって思います。……でも、ニッキーみたいにそこまで誰かを好きになれるのは、ある意味ちょっと楽しそうだなとも思います(笑)。

アンナ: 恋愛脳の人って、ベアやニッキーみたいな感じなのかなって思いました。

ニナ:なろうと思ってなれるものじゃないですからね(笑)。

メイ:最後に、本作はどんな人におすすめしたいですか?

TYAM:女友達同士で観るのはすごく楽しいと思います。カップルは状況によっては危険かも(笑)。

ニナ:「お前いつもあんな感じだよ」なんて言われたら気まずいですね(笑)。

エリカ:映像美も良かったです。タトゥーがどんどん増えていく演出とか、死体の飾り方とかも芸術的で。最近流行りのボディホラーが好きな人はハマると思います。

モコ:最初は普通の女の子だったニッキーが、少しずつ浸食されていく感じがボディホラーっぽかったです。女優さんもすごくかわいくて、そのかわいさのまま狂気に変わって、急に叫んだり「ぎゅいー」みたいに声を出すギャップが怖かった。『パール』みたいなアイコニックな女性キャラクターが好きな人には刺さると思います。

エリカ:見た目もいわゆるメンヘラっぽくないのがいいですよね。

モコ:そうそう。「この子がおかしくなるの?」って思いました。

メイ:話は尽きないですが、そろそろお時間となりました。本作は、怖いだけでも、笑えるだけでもない、“愛”の危うさや切実さを描いた新感覚ホラーでした。観終わったあとに、自分にとっての“最愛”と“災愛”の境界線について考えてみるのも面白いかもしれません。ぜひ多くの方にご覧いただきたいと思います。本日はありがとうございました!

映画『オブセッション 災愛』は絶賛公開中。

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