1. トップ
  2. スポーツ
  3. 日本代表の森保監督も!『長期政権』を築いた世界の指揮官5人

日本代表の森保監督も!『長期政権』を築いた世界の指揮官5人

  • 2026.7.21

今年の冬から行われるアジアカップまでの続投する可能性が高いと伝えられている日本代表の森保一監督。2018年のワールドカップ終了後に就任し、それから8年以上に渡って指揮を執ることになる。

今回は2000年以降のケースから5名をピックアップし、「長期政権を築いた代表監督」をご紹介する。

オスカル・タバレス

代表チーム:ウルグアイ

在任期間:2006年2月~2021年11月

オスカル・タバレス監督は2度、合わせて18年もの間ウルグアイ代表を指揮し続け、晩年はギラン・バレー症候群を抱えながらもタッチラインに立ち続けた。「エル・マエストロ(先生)」の愛称で親しまれた彼は、チームを国際舞台のトップレベルへと引き戻した人物だといえる。

2006年に2度目の就任を果たした当時、ウルグアイは過去3回のワールドカップのうち1回しか出場権を得られていない苦境にあった。しかし彼の下でチームは4大会連続で本大会へと進出。国際舞台で最も安定感のある強豪へと変貌を遂げた。

また、タバレスはA代表とユース世代の連携を強化することにより、若手が台頭するための明確な道のりを確立したと伝えられている。彼が長期政権を築き上げることで、ウルグアイのような小国に必須となるゲームモデルと育成の方針がもたらされた。

ディディエ・デシャン

画像: (C)Getty Images
(C)Getty Images

代表チーム:フランス

在任期間:2012年7月~2026年7月

ディディエ・デシャンは、14年という歳月をかけてフランスを「同年代で最も継続的に成功を収めたナショナルチーム」へと育て上げたといえる。EURO2012の後に就任した彼は、才能に恵まれながらも、過去の大会での騒動を引きずる不安定なチームを引き継ぐこととなった。

厳しさで知られるデシャンは段階的に規律を取り戻し、あらゆる相手に適応できるチームを作り上げた。EURO2016で決勝に進出、2018年のロシアW杯で優勝。選手と監督の両方でW杯を掲げた史上3人目の人物となった。さらにその後もUEFAネーションズリーグを制し、2022年W杯で決勝戦へと進出した。EURO2024と2026年W杯でもベスト4に入り、常に上位を争った。

常にスペクタクルなサッカーを披露したわけではなく、卓越した攻撃陣を擁しながらも守備的な姿勢も重視するデシャンには批判も少なくなかった。しかし、彼のトーナメントでの実績こそが、バランスと守備組織の重要性を証明するものだといえる。

モアテン・オルセン

代表チーム:デンマーク

在任期間:2000年7月~2015年11月

オルセンは、デンマークサッカー界において唯一無二の影響力を持つ存在だった。選手としても伝説的なディフェンダーであり、同国初の100capを刻んだ経験を持つ彼は、EURO2000直後に監督に就任。以来15年以上にわたってチームを率いた。

オルセンはデンマークを2002年と2010年のW杯、そしてEURO2004、2012へと導くなど、常にビッグトーナメントに出場させてきた(2010年W杯では日本に1-3で敗戦)。

そして、その影響力はA代表に留まらなかった。契約延長の際、彼はデンマークの全ユースチームに共通の哲学を植え付ける責任を負い、育成から代表までを一貫してつなぐ道を作り上げた。

任期の終盤には結果が伴わない時期もあり、EURO2016の予選敗退をもってその座を退いた。しかし、彼がもたらした継続性は、デンマークのサッカーに確固たるレガシーを作り上げたといえる。

ヨアヒム・レーフ

代表チーム:ドイツ

在任期間:2006年7月~2021年6月

2006年W杯でユルゲン・クリンスマンの助手を務めた後、ヨアヒム・レーフはドイツの指揮官となった。それからの15年間、彼はドイツサッカー史上最も才能に溢れた世代の趨勢を見守った。

ドイツにおける伝統的でダイレクトなスタイルから脱却し、ポゼッション、機動力、そして高い技術を持つ若手の起用を推進した。そして2006年から2016年にかけて、ドイツは主要大会で5大会連続ベスト4以上に進出。2014年のブラジルW杯では準決勝でホスト国のブラジルを7-1で粉砕し、決勝でもアルゼンチンを下して世界の頂点に立った。

しかし、晩年は苦難の連続だった。2018年W杯での屈辱的なグループステージ敗退、その後の再建の停滞。悲劇的な幕切れではあったが、彼の長期政権はドイツのプレースタイルを根本から変え、近代サッカーにおける最高のチームの一つを創り出したことは間違いない。

コルド・アルバレス

代表チーム:アンドラ

在任期間:2010年2月~現在

ディディエ・デシャンを超えて、現在もっとも長い時間同じ代表チームを率いているのがコルド・アルバレスだ。アンドラを率いるということは、欧州最小級の人口と、限られた選手層の中で戦うことを意味する仕事だ。

かつて守護神としてアンドラ代表78capを獲得したアルバレスは、2010年2月に監督に就任。すでに16年以上もその職を全うしている。

勝利を挙げることは依然として難しいが、2017年にはW杯予選でハンガリーを破り、10年以上続いていた公式戦未勝利記録をストップ。これは同国サッカー史に残る偉大な成果となった。

また、アルバレスは極めて小さなフットボール環境の中で若手の導入を進め、世代間の継続性を生み出している。強豪との圧倒的なリソースの差に直面しながらも、規律と信念を守り、一歩ずつの成長を続けている。

なお、男子サッカーの代表チームにおいて、歴史上最も長く指揮したのはアルゼンチンのギジェルモ・スタビレ氏(1939年8月13日〜1958年6月15日)の18年306日。コルド・アルバレスはそれまでと2年と150日弱となっており、更新が目前に迫っている。

※選出基準は、各選手の実績に基づきながら筆者またはメディアの主観的判断も含んでおります。

筆者:石井彰(編集部)
画像提供:Getty Images

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ