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麦茶を飲み過ぎるとどうなる?胃や肝臓への影響と意外なデメリット

  • 2026.7.21

麦茶はカフェインが含まれておらず、お子さんから高齢の方まで安心して飲めることから、水分補給の定番として選ばれています。

その手軽さゆえに、ごくごくと何杯も飲んでしまうことも。ただ、どんなに体に優しい飲み物であっても、飲み方によっては体に負担をかけてしまうことがあります。

麦茶を飲み過ぎると、どんな不調が起こりやすいのでしょうか。「肝臓に悪い」という噂の真相、麦茶を控えたほうがよい方の特徴、そして毎日飲むメリットまで解説します。

たいや内科クリニック管理栄養士・林 安津美さん監修のもとお届けします。

麦茶を飲み過ぎると起こりやすい不調

麦茶に限らず、水分をたくさん摂ること自体は、体にとって決して悪いことではありません。ただ、短時間に大量の麦茶を飲み続けると、いくつかの不調につながることがあります。

一気に大量に飲むと胃腸に負担がかかる

冷たい麦茶を一気に大量に飲むと、胃が急激に冷やされたり、一度に胃が膨らんだりすることで、胃もたれや腹部の不快感、食欲低下を招くことがあります。

とくに胃腸が弱い方や高齢者では症状が出やすいため、のどが渇いているときでも少量ずつゆっくり飲むことがおすすめです。

冷たい麦茶は体を冷やしすぎるおそれ

冷たい麦茶を飲み過ぎると、胃腸が冷えてお腹の調子が悪くなることがあります。冷え性の方や胃腸が弱い方は、常温に近い温度の麦茶を選んだり、少しずつ飲んだりすると負担を抑えられます。

消化器官への影響

また、水分を大量に摂ることで尿の量が増え、体内のナトリウムなどのミネラルバランスが乱れることもあります。だるさやめまいといった症状につながることもあるため、極端な量を一気に摂ることは避けたほうがよいでしょう。

お腹がゆるくなったり、張りを感じたりするのも、水分の摂り過ぎによってよく見られる症状です。喉の渇きを感じたときに、少しずつこまめに飲むことを意識すると、こうした不調を防ぎやすくなります。

「麦茶は肝臓に悪い」は本当?

「麦茶は肝臓に悪い」という噂を耳にしたことがある方もいらっしゃるかもしれません。しかし通常の飲み方をしている限り、この噂を裏付ける確かな医学的根拠はありません。

この噂の背景にあるのが、「アクリルアミド」という物質です。アクリルアミドは、穀類やいも類などを高温で焼いたり炒めたりする過程で生成される成分で、コーヒー豆やほうじ茶葉、炒った大麦を原料とする麦茶などにも含まれることが確認されています。

大麦を焙煎してつくる麦茶は、その製造工程上、緑茶や紅茶と比べてアクリルアミドの含有量がやや多いことが、農林水産省の調査でも報告されています(※1)。

国際がん研究機関はアクリルアミドを、人に対しておそらく発がん性があるとされる区分に分類していますが、この分類は主に動物実験の結果にもとづくものです。日常的に麦茶を飲む程度の量で、人の健康に直ちに影響が出るとは考えられていません(※2)。実際に農林水産省も、通常の茶類の飲み方をすぐに変える必要はないという見解を示しています。

つまり、「肝臓に悪い」というよりは、「他の食品と同じように、極端に偏った摂り方をしなければ心配しすぎる必要はない」というのが実態に近いといえます。

気になる方は、長時間煮出すのではなく、水出しで作る方法を選ぶと、アクリルアミドの抽出量が変わる可能性があります。

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参考資料
(※1)農林水産省 食品中のアクリルアミドに関する情報
(※2)厚生労働省 食品安全委員会 加工食品中のアクリルアミドについて

麦茶をあまり飲まないほうがいい人とは

多くの方にとって麦茶は体に優しい飲み物ですが、体質や体調によっては、飲み方に注意したほうがよい場合もあります。

カリウムの摂取量を制限している人

腎臓の機能に不安があり、医師からカリウムの摂取量を制限するよう指導を受けている方は、注意が必要です。

お茶の中では麦茶やウーロン茶は比較的カリウムが少なめとされていますが、大量に飲めばその分摂取量も増えていきます。制限がある方は、自己判断せず、医師や管理栄養士の指示に従って量を調整してください。

冷え性の人

冷え性の方は、冷たい麦茶の飲み過ぎに注意しましょう。冷たい飲み物を一度にたくさん飲むと、胃腸が冷えて腹部の不快感や冷えを感じることがあります。

冷えが気になる方は、常温や温かい麦茶を選ぶと、胃腸への負担を軽減しやすくなります。

冷たい飲み物でお腹を壊しやすい人

もともと胃腸が弱く、冷たい飲み物でお腹を壊しやすい方も、飲む量やタイミングに気をつけると、不調を防ぎやすくなります。

麦茶にはどんな栄養がある? 毎日飲むメリット

麦茶には、健康的な水分補給に役立つ、うれしい特徴がいくつもあります。

まず大きな魅力は、カフェインが含まれていないことです。就寝前や、カフェインを控えたい妊娠中の方、小さなお子さんでも選びやすい飲み物です。

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麦茶はカフェインを含まず、カロリーもほとんどないため、夏場の水分補給に適した飲み物です。

また、カリウムなどのミネラルをわずかに含んでいます。汗をかきやすい季節は、のどが渇く前からこまめに水分を補給することが、熱中症予防にもつながります。

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また、麦茶に含まれるポリフェノールの一種には、抗酸化作用が期待できるとする報告もあります。香ばしい香りによるリラックス効果が示唆された研究もあります。

こうした特徴から、麦茶は毎日の水分補給の選択肢として、多くの方に取り入れやすい飲み物だといえるでしょう。

麦茶は1日どのくらい飲んでいい? 適量と健康的な飲み方

麦茶の適量に、厳密な決まりがあるわけではありません。健康な成人では、食事とは別に飲み物から1~1.5L程度の水分を補給することが一つの目安とされています。

ただし、必要な水分量は年齢や体格、運動量、気温、発汗量などによって異なります。この範囲であれば、麦茶を中心に水分補給をしても、特に問題はないと考えられます。

大切なのは、量そのものよりも飲み方です。一度にがぶ飲みするのではなく、喉が渇く前から、少しずつこまめに飲むことを意識してみてください。冷たいものばかりに偏らず、常温や温かい麦茶も取り入れると、胃腸への負担を減らすことができます。

腎臓に持病がある方や、水分・ミネラルの制限を受けている方は、自己判断で量を決めず、必ず医師の指示に従うようにしましょう。

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監修者プロフィール

たいや内科クリニック 管理栄養士 林 安津美(はやし あつみ)さん

大学卒業後、JAあいち厚生連で37年にわたり病院の管理栄養士として勤務。その間、豊田厚生病院・安城更生病院の技師長として17年間在籍。2022年5月よりたいや内科クリニックへ入職。病態栄養専門管理栄養士・日本糖尿病療養指導士・腎臓病療養指導士・がん病態栄養専門管理栄養士・和漢薬膳師等の資格を活かし、患者さんの思いを聴き・応え、患者目線でテーラーメイドの医療を届けるよう心掛けている。

<Text:外薗 拓 Edit:編集部>

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