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「その抱き方はやめて、危ないわよ」育児を何年も否定し続けた義母に、私が静かに引いて告げた正論

  • 2026.7.23
「その抱き方はやめて、危ないわよ」育児を何年も否定し続けた義母に、私が静かに引いて告げた正論

抱っこのたびに飛んでくる声

息子が生まれてから、義母はうちに来るたび、私の手元をじっと見るようになった。

「その抱き方はやめて、危ないわよ」

抱っこ紐のベルトを締め直している最中に、背中からそう言われる。

「首はもう据わってるので、大丈夫なんです」

「そんなの当てにならないから。昔はこうやって育てたのよ」

義母は私の腕から息子を取り上げると、自分のやり方で抱え直した。台所では、洗い終えた鍋がかちゃりと鳴る。

息子は義母の腕の中で身をよじり、私のほうへ手を伸ばした。それでも義母は、背中をぽんぽんと叩き続けた。

離乳食のかたさも、寝かしつけも、着せる服の枚数も、全部そうだった。

「そんな薄着じゃ風邪をひくわ」

「今日は部屋が二十六度ありますから」

「数字なんて関係ないの。肌で覚えるものよ」

言い返せば長引く。うなずいて流すのが一番早い。そう決めて、私は何年もやり過ごしてきた。肩に食い込むベルトの重みだけが、日に日に増えていった。

静かに引いた一本の線

息子が三歳になった夏、義母がまた抱き方を直そうと手を伸ばしてきた。

その日、私は腕を引かなかった。息子を抱えたまま、義母の目を見た。

「お義母さんのやり方は古いので、これからは私たちの方針で育てます」

声を張ったつもりはない。それでも、リビングの空気が止まった。

義母の手が、伸ばしかけたまま宙で止まる。

「……なに、それ。私は心配して」

「心配してくださるのは、ありがたいです。でも、決めるのは私たちです」

義母は何か言いかけて、飲み込んだ。頬がゆっくり赤くなり、それから、視線が床に落ちた。

そこへ、台所から夫が出てきた。手には布巾を持ったままだ。

「母さん。僕たちの家庭のことだから、任せてほしい」

「あんたまで、そんなこと言うの」

「言うよ。ずっと見てて、思ってたことだから」

夫が言い切ると、義母は口を薄く開けたまま、私と夫を交互に見た。助け舟を探すみたいに。

義母はそれきり黙った。ソファに座り直し、麦茶のグラスを両手で包んだまま、しばらく誰とも目を合わせなかった。

帰り際、玄関で靴を履きながら、義母は「また来るわね」とだけ言った。抱き方には、もう何も触れなかった。

あれから、義母がうちに来る回数は減った。来ても、抱っこ紐に勝手に手を伸ばすことはない。「これ、触ってもいい?」と、先に私に聞く。

完全に仲直りできたわけではないし、ぎこちなさも残っている。

それでも、あの日から、私は義母の視線を背中で数えなくなった。抱っこ紐の重みは変わらないのに、肩がずいぶん軽い。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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